たんぽぽのわがまま映画批評No.2
『ギルバート・グレイプ』アメリカ/1993
監督:ラッセ・ハルストレム
脚本、原作:ピーター・ヘッジズ
音楽:アラン・パーカー、ビョルン・イシュファルト
キャスト:ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス、メアリー・スティーンバージェン
また見てしまった。
何回見ても、その度に感動する文句のない名作。
監督のラッセ・ハルストレムがスウェーデン人である事に何となく納得。
これといったストーリはあるようでない。
だからこそ共感出来る部分があり、感動も深い。
平和で退屈な街、インパクトのある家族、間の抜けたさえない仲間、その中での日常。
終始映画に漂う意心地の良さというのはなんだろうか。
無理をしない脚本か、映画の色なのか、田舎の風景か、日常に見つけるユーモアか、その雰囲気を作る要素はたくさんある。
どことなくキャメロン・クロウの醸し出す空気に近いような(中でも『あの頃、ペニーレインと』、これもいい。)、それでいてよりさっぱりしている。
キャメロン・クロウの映画よりシンプルで現実的。
大袈裟に飾らないが、キャラクターはみんな個性的で面白い。
まず、家族の世話で手がいっぱいの優しい青年ギルバート(ジョニー・デップ)。
脳に障害のある18歳のやんちゃな弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)。
夫を亡くしてからどんどん太り、今や出歩く事もままならない家族おもいの母。
世話役の姉。
生意気な妹。
人妻の恋人ベティ。
バーガー・バンで働くことになった友達1(いつもギルバートに対し一バーガー・バンで働く事を進める)。
いつも霊柩車で街をうろつく友達2。
そして、キャンピングカーに乗って突然街に現れた若くて自由な女性ベッキー。
なかなかうまい具合に進まないストーリーは、それぞれが自分の人生を生きているというリアリティに繋がる。
この映画なんといっても若かりし日のディカプリオの演技が見物。
一言で言うと、うまい。
繊細で大胆な演技って言うと矛盾しているように聞こえるけど、本当そんな感じ。
何回か見たから言える事なんだけど、映画冒頭でギルバートとアーニーが、毎年その季節に街を通り過ぎるキャンピングカーの大群を今か今かと待っている場面がある。
その時のディカプリオの演技を見て思わず泣きそうになってしまった。
家族に、街に、自分に縛られてそこから飛び立つことのできない青年が、大陸を横断する自由な旅人に夢を馳せる場面なのかもしれない。
アーニーはギルバートを引っぱるように無邪気に飛び回る。
これがラストシーンに繋がり、またそこから始まるのだ。
「僕らはどこに行くの」
「どこにでも行けるさ」
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絶賛の嵐だから面白くないかも。でもそれだけいい映画ってことだと思う。
『ギルバート・グレイプ』アメリカ/1993
監督:ラッセ・ハルストレム
脚本、原作:ピーター・ヘッジズ
音楽:アラン・パーカー、ビョルン・イシュファルト
キャスト:ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス、メアリー・スティーンバージェン
また見てしまった。
何回見ても、その度に感動する文句のない名作。
監督のラッセ・ハルストレムがスウェーデン人である事に何となく納得。
これといったストーリはあるようでない。
だからこそ共感出来る部分があり、感動も深い。
平和で退屈な街、インパクトのある家族、間の抜けたさえない仲間、その中での日常。
終始映画に漂う意心地の良さというのはなんだろうか。
無理をしない脚本か、映画の色なのか、田舎の風景か、日常に見つけるユーモアか、その雰囲気を作る要素はたくさんある。
どことなくキャメロン・クロウの醸し出す空気に近いような(中でも『あの頃、ペニーレインと』、これもいい。)、それでいてよりさっぱりしている。
キャメロン・クロウの映画よりシンプルで現実的。
大袈裟に飾らないが、キャラクターはみんな個性的で面白い。
まず、家族の世話で手がいっぱいの優しい青年ギルバート(ジョニー・デップ)。
脳に障害のある18歳のやんちゃな弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)。
夫を亡くしてからどんどん太り、今や出歩く事もままならない家族おもいの母。
世話役の姉。
生意気な妹。
人妻の恋人ベティ。
バーガー・バンで働くことになった友達1(いつもギルバートに対し一バーガー・バンで働く事を進める)。
いつも霊柩車で街をうろつく友達2。
そして、キャンピングカーに乗って突然街に現れた若くて自由な女性ベッキー。
なかなかうまい具合に進まないストーリーは、それぞれが自分の人生を生きているというリアリティに繋がる。
この映画なんといっても若かりし日のディカプリオの演技が見物。
一言で言うと、うまい。
繊細で大胆な演技って言うと矛盾しているように聞こえるけど、本当そんな感じ。
何回か見たから言える事なんだけど、映画冒頭でギルバートとアーニーが、毎年その季節に街を通り過ぎるキャンピングカーの大群を今か今かと待っている場面がある。
その時のディカプリオの演技を見て思わず泣きそうになってしまった。
家族に、街に、自分に縛られてそこから飛び立つことのできない青年が、大陸を横断する自由な旅人に夢を馳せる場面なのかもしれない。
アーニーはギルバートを引っぱるように無邪気に飛び回る。
これがラストシーンに繋がり、またそこから始まるのだ。
「僕らはどこに行くの」
「どこにでも行けるさ」
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絶賛の嵐だから面白くないかも。でもそれだけいい映画ってことだと思う。
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