地方競馬界の暮れの大一番・第57回東京大賞典(GI・ダート2000m)が29日、大井競馬場で行われました。ダート交流重賞のフィナーレを飾るこのレースは、今年から国際GI競走として施行されました(地方競馬では初めて!)。今年はJRA勢から6頭、南関東競馬から3頭、他地区3頭、合計12頭によって争われました。昨年の勝ち馬・⑫スマートファルコンが大賞典2連覇&GI5連勝を懸けて参戦。他にもJCダート2着の④ワンダーアキュート、⑨ヤマニンキングリー、⑪テスタマッタ、②シビルウォー、⑧スマートインパルス(大井)、⑦ツルオカオウジ(大井)などがGI獲りに挑みました。
単勝の上位人気は、スマートファルコンが1.0倍の圧倒的1番人気を集め、ヤマニンキングリーが2番人気(10.2倍)、3番人気はワンダーアキュート(10.4倍)。4番人気以降はテスタマッタ、シビルウォー、スマートインパルスと続きました。
揃ったスタートで始まったこのレース、スタンド前の先行争いで、好スタートを切ったスマートファルコンが早くも先手を取ります。ワンダーアキュートが2番手、ヤマニンキングリーとテスタマッタが3番手並走でゴール板を通過。1コーナーを回ったところで早くも縦長の展開となり、向正面に入ってスマファルが単独先頭、2番手争いはアキュートとテスタマッタが並ぶ。キングリーが単独の4番手、5番手にスマートインパルス、ツルオカオウジ6番手。⑩メダリアビートが7番手、8番手カキツバタロイヤル(船橋)、その後ろにシビルウォー9番手。後方はばらけて10番手①ステラパラダイス(高知)、11番手③エーシンエヴァン(笠松)、⑤トウホクビジン(笠松)が最後方。
先頭集団は3コーナーを回り、スマートファルコンがマイペースで逃げ続け、テスタマッタとワンダーアキュートがピッタリと追走。ヤマニンキングリーが必死に前を追うが、早くも手が動く。4コーナーから最後の直線に入り、逃げるスマファルをアキュートが接近する。優勝争いはこの2頭に絞られたか。テスタマッタは3番手。後続ではシビルウォーが4番手に浮上。残り100mを切って、スマファルとアキュートの差が徐々に縮まり、ゴール前で2頭が並んでゴールイン!スマートファルコンが逃げ切って連覇か?ワンダーアキュートが最後かわしたか?
全着順&払戻金
1着⑫スマートファルコン 2:01.8
2着④ワンダーアキュート ハナ
3着⑪テスタマッタ 2馬身
4着②シビルウォー 3馬身
5着⑩メダリアビート アタマ
6着⑨ヤマニンキングリー 5馬身
7着⑥カキツバタロイヤル クビ
8着⑧スマートインパルス 1馬身3/4
9着⑦ツルオカオウジ 3/4馬身
10着①ステラパラダイス 9馬身
11着③エーシンエヴァン 5馬身
12着⑤トウホクビジン 大差
単勝 12 100円
複勝 12 100円 4 130円 11 190円
枠連 4-8 260円
枠単 8-4 290円
馬連 4-12 260円
馬単 12-4 290円
ワイド 4-12 160円 11-12 270円 4-11 770円
3連複 4-11-12 1,080円
3連単 12-4-11 1,780円
スマートファルコンとワンダーアキュートのマッチレースとなったこのレース、写真判定の結果、スマートファルコンがハナ差で1着。アキュートの猛追を凌ぎ、何とか逃げ切り、東京大賞典を連覇を果たしました。同レースの連覇はアジュディミツオー以来史上2頭目です。鞍上の武豊騎手も2連覇で、このレース5勝目。ユタカ騎手は今年、中央でのGI勝利記録が途絶え、年間64勝と不本意な成績に終わりましたが、その無念を大井で晴らしました。来年は巻き返しの1年となればいいんですが。
ダート統一GI5勝目を挙げたスマファルですが、今回は非常にヒヤヒヤした勝利でした。いつものように先手を取り、先頭をキープし続け、このまま快勝かと思われましたが、ワンダーアキュートに迫られ、最後は並ばれてのゴール。テレビで見ていて同着かアキュートが勝ったのかと思いました。
今年は5戦5勝、GI3勝と交流重賞の鬼ぶりを十分に発揮。自身の連勝も8に伸ばしました。7歳となる来年はドバイワールドカップ挑戦も考えられ、武豊騎手は「海外で頑張りたい」と意欲をみせていたのに対し、小崎憲調教師は「次は白紙。考え直す」と明言。勝敗度外視でもいいから海外に挑戦してほしいんだけどなあ。それに中央のレースも一度使ってほしい。