8月最後の日曜日だった26日は、札幌競馬場でサマースプリントシリーズの第5戦・キーンランドカップ、新潟競馬場は新潟2歳ステークスが行われました。
札幌メイン・第13回キーンランドカップ(GⅢ・芝1200m 16頭立て)は、函館スプリントステークス2着③ヒルノデイバロー、同レース3着⑪ナックビーナス、高松宮記念2着⑥レッツゴードンキ、⑤ムーンクエイク&⑬キャンベルジュニアの京王杯スプリングカップ1,2着コンビ、さらに3歳世代から⑫トゥラヴェスーラと⑦ダノンスマッシュの2頭が参戦。他にもこの夏の北海道の1200m戦で勝利した①クリーンファンキーと⑧デアレガーロ、バーデンバーデンカップを制した⑭タマモブリリアンも出走しました。
レースはナックビーナスがロケットスタートから先手を奪い、2番手に⑯オールインワン、3番手ダノンスマッシュ、4番手にタマモブリリアン、その後ろ5,6番手の位置に④ペイシャフェリシタとデアレガーロの2頭が並び、キャンベルジュニアが7番手。中団の8番手にクリーンファンキー、9番手⑩キングハート、レッツゴードンキは10番手あたりを追走。11番手にトゥラヴェスーラ、12番手②スターオブペルシャ、13番手に⑨ティーハーフ。後方は14番手ヒルノデイバロー、15番手⑮ユキノアイオロス、最後方にムーンクエイクという展開。
3,4コーナー中間を過ぎ、ナックが先頭でレースを進め、オールインが2番手、ダノスマとタマブリが3,4番手。キャンジュニとトゥラヴェ,デアレガは中団グループ。ドンキはまだ11番手、デイバローは外に持ち出し、クエイクはまだしんがり。
4コーナーから直線コースに入っても、ナックビーナスが先頭キープ。ダノンスマッシュが2番手から追い上げ、内からペイシャフェリシタ、外からトゥラヴェスーラとキャンベルジュニアも猛追。しかし、ナックがゴール残り200mの辺りから突き放し、そのまま1着でFINISH!ナックビーナスが快心の逃げ切り勝ちでキーンランドカップを制しました!
勝った馬にスプリンターズステークスの優先出走権が与えられるキーンランドカップは、1番人気のナックビーナスが快勝。2着争いは3歳馬のダノンスマッシュと牝馬のペイシャフェリシタが並びましたが、ダノンスマッシュが2着、ペイシャフェリシタはクビ差の3着でした。2番人気だったレッツゴードンキは5着同着。3番人気のムーンクエイクは9着に終わりました。
ナックビーナスは今年は重賞レースで惜敗が続いていて、オーシャンステークスで2着、高松宮記念で3着、前走の函館スプリントステークスは1番人気に推されながらも3着でした。今回はジョアン・モレイラ騎手を背に、好スタートから先頭をひた走ると、直線で引き離して2着に2馬身半の差をつけ、重賞初勝利を挙げました。今回の強い競馬なら、スプリンターズステークスでも優勝争いできると思いますよ。
鞍上のモレイラ騎手も初めてのJRA重賞制覇。世界最高のジョッキーと言われながらも、日本の重賞競走で未勝利でしたが、ついに勝ちましたね…。モレイラ騎手は土日の2日間で9勝を挙げ、4週間で31勝をマーク。この秋にはJRAの騎手免許の試験を受ける予定。実績は十分だけど、日本語での面接があるので、そこだけが不安です…。
新潟のメイン・第38回新潟2歳ステークス(GⅢ・芝1600m 11頭立て)は、⑤ロードアクア,⑥ケイデンスコール,⑦エイカイキャロルのロードカナロア産駒トリオ、ロードクエストとの兄妹制覇を狙う⑨スティルネス、ジャスタウェイ産駒④エイシンゾーン、府中1800mの新馬戦を勝った⑧アンブロークン、②エルモンストロ、⑪ジョディーなどが参戦しました。
スタートでエルモンステロがポンと飛び出した一方で、①エンパイアシュアー、アンブロークン、⑩ヤサカリベルテが少し遅れた。エルモンステロが先頭、2番手にロードアクアがつけるが、内側からエイシンゾーンが並びかける。4番手にスティルネス、5番手エイカイキャロル、6番手にアンブロークン、7番手にジョディー。内側8番手にエンパイアシュアー、9番手にケイデンスコール、後方2番手に③オーパキャマラード、最後方にヤサカリベルテ。
外回り3コーナーのところで、エルモンが後続を離して単独先頭。ゾーンとローアクが2,3番手で追い、スティルネス4番手、ジョディーが外側5番手、アンブロは7番手、ケイデンス8番手で長い直線コースに入る。
ゴール残り600mを切って、11頭が横に拡がる。内側に入ったエイシンゾーンがエルモンストロを捕らえるが、馬場の真ん中からアンブロークンとロードアクア、外からスティルネス、ジョディー、大外からケイデンスコールと先頭争いは大激戦。残り200mでケイデンスがわずかに先頭、スティルネスとアンブロも食い下がるが、ゴール前でケイデンスコールが抜け出してゴールイン!ケイデンスコールが激戦の末、新潟2歳チャンピオンに輝きました。
GⅠ馬への登竜門・新潟2歳ステークスは、ケイデンスコールが1番人気に応えて優勝。2番人気のアンブロークンがクビ差の2着、3着にはスティルネスが入りました。3番人気のジョディーは4着、5着には4番人気のエイシンゾーンという結果でした。
勝ったケイデンスコールは、栗東・安田隆行厩舎に所属し、父・ロードカナロア、母・インダクティの間に生まれました。デビュー戦ではアドマイヤマーズ(後に中京2歳ステークスに勝利)にハナ差の2着。2戦目の未勝利戦では、単勝1.1倍の断然人気で勝利。今回が3戦目でしたが、大外から末脚を伸ばして重賞初制覇を果たしました。父と同じ安田厩舎ですから、短距離&マイル路線で行くのでしょうか?