3冠牡馬クラシックの第1戦・第80回皐月賞(GⅠ・芝2000m 18頭立て)が19日、中山競馬場で行われました。今年の皐月賞は、ホープフルステークスを制して最優秀2歳牡馬に輝いた①コントレイルと、朝日杯フューチュリティステークスを制した⑦サリオスの「3戦無敗の2歳GⅠ馬」同士が激突。2強以外にも、弥生賞ディープインパクト記念覇者⑤サトノフラッグ、スプリングステークスの勝ち馬⑯ガロアクリーク、共同通信杯を制した⑬ダーリントンホール、京成杯を勝った⑪クリスタルブラック、京都2歳ステークス優勝⑫マイラプソディ、きさらぎ賞覇者③コルテジアなどの重賞ウィナーの他に、3戦3勝②レクセランス、重賞2着2回⑰ヴェルトライゼンデなどが参戦しました。
単勝オッズは、1番人気がコントレイル(2.7倍)、2番人気サトノフラッグ(3.6倍)、サリオスが僅差で3番人気(3.8倍)。4番人気以降は、ヴェルトライゼンデ、クリスタルブラック、ダーリントンホール、マイラプソディ、ガロアクリークと続きました。
スタートは18頭横一線で飛び出し、正面スタンド前の先行争いで、④テンピン、⑧ウインカーネリアンの2頭が前に出るが、外から⑭キメラヴェリテが上昇。サリオスは前に位置取り、ヴェルトライゼンデは中団より前、サトノフラッグとコントレイルとガロアクリークは中団待機。マイラプソディ、ダーリントンホール、クリスタルブラックは後方で正面スタンド前を通過した。
1コーナーを通過し、キメラヴェリテが先頭、ウインカーネリアン2番手、⑱ビターエンダーが向正面で単独3番手に浮上し、⑥ディープボンド4番手、少し離れた5番手にサリオスが追走する。外側6番手⑮ラインベック、内側7番手番手テンピン、8番手にヴェルトライゼンデ、その後ろの9番手にサトノフラッグがいて、10番手コルテジア。11番手ガロアクリーク、12番手マイラプソディの内側にコントレイルが13番手。ダーリントンホール14番手、レクセランス15番手、⑩アメリカンシード16番手、17番手クリスタルブラック、⑨ブラックホールがぽつんとしんがりを進む。
3,4コーナー中間、残り600mを切ってもキメラが逃げ、カーネリアンとエンダーがキメラに並びかける。ベック4番手、サトフラがサリオスより少し前に出て、ラプソディが中団まで押し上げる。コントレは外に持ち出すと、一気に先頭集団を捕らえに掛かる。サトフラもコントレと同時に動いて行った。
4コーナーを回って直線コースに差し掛かり、サリオスとウインカーネリアンが並ぶところを、外からコントレイルが追い込んでくる。サトノフラッグは伸びを欠いている。残り200mを切り、コントレとサリオスの2頭が抜け出す。やはり無敗2頭の一騎打ちだ!外のコントレがわずかにリードし、内側サリオスがかわしにかかるが、コントレイルが先頭でゴールイン!無敗と世代№1の座を守ったのはコントレイルでした!
【全着順】
1着①コントレイル 2:00:7
2着⑦サリオス 1/2馬身
3着⑯ガロアクリーク 3馬身1/2
4着⑧ウインカーネリアン 1馬身1/4
5着⑤サトノフラッグ 1馬身1/4
6着⑬ダーリントンホール
7着③コルテジア
8着⑯ヴェルトライゼンデ
9着②ブラックホール
10着コルテジア
8着⑯ヴェルトライゼンデ
9着⑨ブラックホール
10着⑥ディープボンド
11着②レクセランス
12着⑩アメリカンシード
13着⑫マイラプソディ
14着⑱ビターエンダー
15着⑮ラインベック
16着⑪クリスタルブラック
17着⑮キメラヴェリテ
18着④テンピン
単勝 ① 270円
複勝 ① 140円 ⑦ 170円 ⑯ 690円
枠連 1⃣-4⃣ 640円
馬連 ①-⑦ 660円
馬単 ①-⑦ 1,120円
ワイド ①-⑦ 330円 ①-⑯ 2,250円 ⑦-⑯ 2,610円
3連複 ①-⑦-⑯ 9,150円
3連単 ①-⑦-⑯ 26,310円
無観客で行われた今年のクラシック開幕戦は、西の無敗馬・コントレイルと、東の無敗馬・サリオスの叩き合いの末、コントレイルに軍配が上がりました。ラスト100mあたりでサリオスが抜き返そうとしたんですが、ゴール前でコントレが二の足を使って引き離しました。サリオスは半馬身差で敗れましたが、2000mの距離不安も一蹴。負けても強い印象を受けました。
離れた3着には、8番人気のガロアクリークが入ってきました。ヒューイットソン騎手の騎乗が冴えてたのもあるけど、スプリングステークスの勝利がまぐれじゃないことを印象付けた形。2番人気のサトノフラッグは、コントレイルと一緒に外から上がって来たけど、直線で伸びきれませんでした。ブービー人気のウインカーネリアンに先着されるのはなぁ。
コントレイルはこれでデビューから4戦4勝。前走のホープフルステークスに続いてのGⅠ連勝、重賞も3連勝となりました。鞍上の福永祐一騎手は皐月賞初勝利で、クラシック競走完全制覇を達成。矢作芳人調教師は今年のGⅠ2勝目。今年中にGⅠをあと何勝するでしょうか?ディープインパクト産駒は2017年のアルアイン以来、皐月賞3勝目。父のディープも4戦無敗で皐月賞を勝っております。
無敗でホープフル優勝→直行で皐月制覇というのは、昨年のサートゥルナーリアと同じ。それに3歳重賞の「1番人気連敗記録」も15でストップしました。
やっぱりコントレイル強かったですね。「鬼門」と言われる1枠1番に入って嫌な予感がしたけど、能力の高さで最内枠の呪いを吹き飛ばしました。最内枠の勝利は、1994年の三冠馬・ナリタブライアン以来26年ぶり。それに稍重まで回復したのも勝因だったかと。道悪のままだったら惨敗していた可能性もあったでしょう。
次の日本ダービーでも1番人気になることは確実。東スポ杯2歳ステークスで圧勝しているから、二冠制覇の可能性は高いかもしれません。