秋の最強マイラー決定戦・第37回マイルチャンピオンシップ(GⅠ・芝1600m 17頭立て)が22日、阪神競馬場で行われました。初めての阪神開催となる今年は、スプリンターズステークスを勝った④グランアレグリア、昨年マイル春秋連覇を果たした⑧インディチャンプ、マイルGⅠ3勝⑦アドマイヤマーズ、2017年覇者⑮ペルシアンナイト、2018年3歳マイル王③ケイアイノーテック、さらに3歳世代から朝日杯FSを勝った⑰サリオス、阪神JFで逃げ切った②レシステンシア、今年のNHKマイルカップ覇者⑥ラウダシオンと、GⅠ馬が8頭も参戦しました。
単勝の上位人気は、グランアレグリアが1.6倍で1番人気、2番人気はサリオス(4.1倍)、3番人気インディチャンプ(8.8倍)、4番人気のレシステンシア(9.9倍)まで10倍を切り、その後はアドマイヤマーズ、ラウダシオン、⑭サウンドキアラ、⑯ヴァンドギャルドと続きました。
18頭が揃ってスタートした後、レシステンシアが先手を奪い、ラウダシオン2番手、3番手に①ベステンダンク、4番手アドマイヤマーズと続き、グランアレグリアは5番手を追走。6番手⑨カツジ、内側7番手⑪スカーレットカラー、真ん中8番手に⑤メイケイダイハード、9番手の位置にインディチャンプがいて、外側10番手⑬タイセイビジョン。11,12番手のところにヴァンドギャルドとサウンドキアラが並び、13番手⑫アウィルアウェイ、その後ろの14番手にサリオス追走。後方勢は⑩ブラックムーン、ペルシアンナイト、ケイアイノーテックと続く。
外回り3,4コーナーの中間を過ぎ、先頭のレシスは前半800mを46.9秒で通過。ラウダ2番手、マーズが3番手につける。アレグリアはは6番手、インディは中団より前のポジション。ヴァンギャル11番手、キアラは13番手あたり、サリオスは一番外に持ち出して末脚にかける。
4コーナーを回って最後の直線コースに入り、レシステンシアが粘ろうとするが、ラウダシオンとアドマイヤマーズが接近し、4番手からインティチャンプが追ってくる。グランアレグリアは先頭集団の壁に阻まれている。残り200mを切って、インティがレシスを抜いて先頭に立ち、マーズ2番手、最内からスカーレットカラーが脚を伸ばす。アレグリアはまだ5番手。サリオスはまだ中団あたり。ラスト100m、インディが押し切るかと思いきや、外に出したアレグリアがインディとマーズをまとめて抜き去る。サリオスも大外からやってきたが、グランアレグリア先頭でゴールイン!短距離女王グランアレグリア、マイルGⅠ春秋制覇、さらにGⅠ3連勝達成!
【マイルCS 全着順】
1着④グランアレグリア 1分32秒0
2着⑧インディチャンプ 3/4馬身
3着⑦アドマイヤマーズ クビ差
4着⑪スカーレットカラー 1馬身
5着⑰サリオス クビ差
6着⑯ヴァンドギャルド
7着⑮ペルシアンナイト
8着②レシステンシア
9着①ベステンダンク
10着⑭サウンドキアラ
11着⑤メイケイダイハード
12着⑫アウィルアウェイ
13着③ケイアイノーテック
14着⑬タイセイビジョン
15着⑥ラウダシオン
16着⑩ブラックムーン
17着⑨カツジ
【払戻金】
単勝 ④ 160円
複勝 ④ 110円 ⑧ 190円 ⑦ 200円
枠連 2⃣-4⃣ 370円
馬連 ④-⑧ 620円
馬単 ④-⑧ 790円
ワイド ④-⑧ 280円 ④-⑦ 320円 ⑦-⑧ 830円
3連複 ④-⑦-⑧ 1,610円
3連単 ④-⑧-⑦ 4,480円
古馬勢と3歳世代が相見えた秋のマイル頂上決戦は、1番人気のグランアレグリアが、ゴール前差し切って優勝。安田記念、スプリンターズステークスに続き、GⅠ競走3連勝を果たしました。マイルGⅠ春秋連覇は史上8頭目、同じ年にスプリンターズSとマイルCSを制覇したのは、タイキシャトルとデュランダルに次いで3頭目。また、短距離GⅠ年間3勝は、ロードカナロア以来の快挙となります。
2着のインディチャンプは、直線で一旦は先頭に立ったけれど、アレグリアにかわされ2着。3着のアドマイヤマーズは、前走のスワンステークスに続いての3着。スカーレットカラーは内ラチ沿いから脚を伸ばして4着。ラストランで見せ場を作りましたねー。
2番人気のサリオスは、上がり3ハロン33.1秒とメンバー最速タイムを叩き出すも5着。前走の毎日王冠で快勝し、得意の舞台でGⅠ2勝目を目指しましたが・・・。その他の3歳世代は、レシステンシアが8着、タイセイビジョン14着、ラウダシオンは15着。サリオスは大外枠が影響したし、レシスに至っては骨折からの休養明けで、馬体重も前走から+24キロでしたから・・・。サリオスがようやく掲示板を確保しただけで、その他は惨敗という結果を考えると、今年の3歳世代はコントレイルとデアリングタクト以外は強い馬がいないのかなって思います。
グランアレグリアは安田記念でアーモンドアイを破り、スプリンターズステークスでは後方2番手から一気に突き抜けて勝利。この日は前走とは一転して5,6番手を追走すると、直線では前が塞がってピンチを迎えましたが、外に進路を変えた瞬間、持ち前の末脚を伸ばしました。
アレグリアをGⅠ3連勝に導いたクリストフ・ルメール騎手は、JRA・GⅠ3連勝。今年だけでGⅠ7勝を挙げています。来週のジャパンカップではアーモンドアイとの最強タッグで4連勝を狙います。
短距離GⅠで3勝したことで、JRA賞最優秀短距離馬のタイトル獲得は当確。「最優秀4歳以上牝馬」争いでもグランアレグリアが現時点で一歩リードといえるでしょう。国内で充分実績残したから、来年は海外GⅠに参戦もありそうだ。
来週・11月29日は、東京競馬場でジャパンカップが行われます。父子無敗3冠馬・コントレイル、無敗3冠牝馬・デアリングタクト、そして8冠女王・アーモンドアイの3強が激突!3歳の牡馬と牝馬の三冠馬が競演するだけでもすごいのに、アーモンドアイまで参戦するので、もうドキドキ感とワクワク感が止まりません!アーモンドアイはJCで引退するので、ラストランでどんな走りをするのかも楽しみです。
3強の他にも、サートゥルナーリア、ワールドプレミア、グローリーヴェイズ、カレンブーケドール、キセキ、
ユーキャンスマイル、フランスからウェイトゥパリスが出走登録しています。JC当日が本当に待ち遠しい!