

「母の日」だった14日は、東京競馬場で春の最強牝馬決定戦・第18回ヴィクトリアマイル(GⅠ・芝1600m 16頭立て)が行われました。2冠牝馬②スターズオンアースは、前走の大阪杯2着の雪辱なるか?前回のVMを制した白毛馬⑯ソダシはダミアン・レーン騎手との新コンビで連覇に挑戦。昨年の安田記念の覇者⑥ソングライン、秋華賞馬⑤スタニングローズのGⅠ馬の他に、無冠返上を目指す⑪ナミュール、高松宮記念2着⑪ナムラクレア、阪神牝馬ステークス優勝③サウンドビバーチェ、京都牝馬ステークスを勝った⑧ララクリスティーヌ、福島牝馬ステークスを勝った⑭ステラリアなどが参戦しました。
単勝オッズは、1番人気がスターズオンアース(2.5倍)、ナミュールが2番人気(4.2倍)、ソダシ3番人気(4.6倍)、4番人気のソングライン(7.6倍)まで10倍以下。その後はナムラクレア、ララクリスティーヌ、スタニングローズ、サウンドビバーチェと続きました。
スタートしていきなり①ロータスランドが先手を奪い、サウンドビバーチェとソダシが2番手を争うが、ソダシが2番手に上がる。⑮ルージュスティリア4番手、ララクリスティーヌ5番手、6番手にナムラクレア、内側7番手にスターズオンアースがひかえる。中団グループには⑨クリノプレミアム、ソングライン、⑦イズジョーノキセキ、ナミュールと固まっている。12番手グループに④アンドヴァラナウト、ステラリア、⑭ディヴィーナと固まり、15番手スタニングローズ、⑩サブライムアンセムが最後方。
3,4コーナー中間のところで、ロータス先頭、ソダシ2番手、スターズが3番手集団に加わる。クレアは外に持ち出し、ソングラは内側6番手あたり。ナミュールとララクリは中団馬群、スタニング後方2番手で4コーナーを回る。
16頭が一団で最後の直線に入り、ロータスランドがまだ先頭で粘るが、ソダシが徐々にロータスに迫り、残り300mあたりで先頭に浮上。スターズオンアースは内側から外側に進路を変える。残り200mでソダシ先頭、内からソングライン、外からスターズオンアースが追いかけ、後続からディヴィーナが追い込む。残り100m、ソダシがこのまま押し切るかと思ったら、ソングラがインを突いて並びかけ、最後はソングラインとソダシが並んでゴールしたが、わずかにソングラインが前に出た!スターズオンアースも差を詰めるも3番手まで・・・。
【ヴィクトリアマイル 全着順】
1着⑥ソングライン 1分32秒2
2着⑯ソダシ アタマ差
3着②スターズオンアース 3/4馬身
4着⑬ディヴィーナ 1馬身
5着③サウンドビバーチェ 1馬身3/4
6着①ロータスランド
7着⑪ナミュール
8着⑫ナムラクレア
9着⑭ステラリア
10着⑮ルージュスティリア
11着④アンドヴァラナウト
12着⑤スタニングローズ
13着⑩サブライムアンセム
14着⑧ララクリスティーヌ
15着⑦イズジョーノキセキ
16着⑨クリノプレミアム
【払戻金】
単勝 ⑥ 760円
複勝 ⑥ 200円 ⑯ 170円 ② 120円
枠連 3⃣-8⃣ 1,320円
馬連 ⑥-⑯ 1,960円
馬単 ⑥-⑯ 4,170円
3連複 ②-⑥-⑯ 1,720円
3連単 ⑥-⑯-② 12,830円
ワイド ⑥-⑯ 640円 ②-⑥ 390円 ②-⑯ 340円
雨の中で行われた春の女王決定戦は、単勝4番人気のソングラインが、ゴール手前でソダシを内側から差し切り優勝しました。ソダシはアタマ差の2着に敗れて史上3頭目のVM連覇とはならず。牝馬限定のマイル戦では4戦負けなしでしたが、5戦目にして初黒星です。約半年の休み明け、乗り替わり、大外枠と不利な条件があったものの、力強い走りを見せました。ただ、スタート直後に内側に斜行したため、レーン騎手に5万円の過怠金5万円が科せられました。
1番人気だったスターズオンアースは、内側から外側に進路を変えて逆転を狙ったものの3着敗戦。課題のスタートも上手く決まったんですが、直線で意外と伸びを欠きましたね。両前脚骨折から復帰後は秋華賞3着、大阪杯2着、VM3着と惜しいレースが続くスターズ、白星を手にできるのは一体いつになるのでしょうか。
2番人気のナミュールはソダシの斜行の不利を受けたのが響いて7着。ナムラクレアも8着、秋華賞馬のスタニングローズは12着と大敗しました。
優勝したソングラインは、昨年の安田記念以来の勝ち星を挙げ、GⅠ2勝目をマーク。鞍上の戸崎圭太騎手は、2015&2016年のストレイトガールに次いでこのレース3勝目。この勝利でJRA・GⅠ通算10勝目を飾りました。林徹調教師はVM初勝利です。
安田記念の後、秋の海外遠征を予定していましたが、喉の異常でブリーダーズカップマイルを回避、香港マイルに登録するも今度は右前脚の蹄を痛めてしまいました。今年2月のサウジアラビアの重賞競走「1351ターフスプリント」で復帰するも10着に終わり、初めての2ケタ着順を経験。再起をかけて臨んだ今回のVM、前を行くスターズオンアースが外に行ったことで進路がぽっかり開き、そこを上手く突き抜けました。これは本当に戸崎騎手のファインプレーですね。
喉と蹄の違和感を乗り越えて府中のマイルで復活を果たしたソングラインは、安田記念連覇へ視界良好といえるでしょう。安田には大阪杯馬のジャックドール、マイラーズカップを勝ったシュネルマイスター、マイルCSを勝ったセリフォスが参戦予定。さらに体調次第でソダシも出走する可能性も。このメンバーを相手に連覇できたら大きいぞ。
来週・19日は3歳牝馬三冠の第2戦「オークス」が行われます。桜花賞馬のリバティアイランドが2冠に挑み、フローラステークス組のゴールデンハインドとソーダリング、桜花賞組のコナコースト、ペリファーニア、ハーパー、ドゥアイズ、フラワーカップ優勝のエミュー、ライトクオンタム、2戦2勝ミッキーゴージャスなどが登録しています。