2014年のJリーグ遂に開幕!サッカーJリーグディビジョン1(J1)は、3月1日に第1節の7試合が行われました。W杯イヤーの今季は、南アフリカW杯得点王&MVPを獲得したウルグアイ代表のエースストライカー、ディエゴ・フォルランがセレッソ大阪に加入。前年度王者・サンフレッチェ広島は史上2チーム目の3連覇に挑戦。浦和レッズ&大宮アルディージャの埼玉勢も頑張ってほしいところ。1日の開幕戦は、激しい点の取り合い、終了間際の劇的ドラマなどがありました。
セレッソ大阪0-1サンフレッチェ広島@ヤンマースタジアム長居(長居陸上競技場)
昨年の王者・サンフレッチェ広島と、柿谷曜一朗&フォルランを擁するセレッソがいきなり激突。開幕戦屈指の好カードを制したのは一体どっちだ?
セレッソは前半7分、左サイドにいたフォルランが前線の柿谷にスルーパスを出し、柿谷がワントラップしてループ気味の左足シュートを放つも、広島GK林卓人(仙台から移籍)にキャッチされる。広島も19分に青山敏弘の縦パス→野津田岳人が抜け出すも、シュートはセレッソDFに阻まれる。27分、フォルランが柿谷とのワンツーパスからミドルシュート。しかし、枠を捉える事が出来ず。フォルランは前半43分にもシュートを打つも決まらず。後半9分、柿谷が左サイドへパスを出し、南野拓実のシュートはGKのセーブに阻まれる。
両チーム無得点で迎えた後半26分、広島は右サイドで相手DFを崩すと、青山の縦パス→石原直樹がペナルティエリア内で粘ってクロスを入れ、最後は塩谷司が左足ボレーを叩き込んでゴール!広島が均衡を破り1点を先制!これで勢いに乗った広島は、後半30分に中盤でボールを奪った柴崎晃誠が前線までドリブルで持ち込み、途中出場・浅野拓磨がフリーの位置からシュートを打つが、ゴール右に逸れて2点目ならず。
1点を追うセレッソは、後半36分にフォルランを下げて杉本健勇を投入。アディショナルタイムに南野が左サイドから思い切ってシュートを狙うもGKに防がれる。試合はこのまま1-0で広島が勝利。アウェーで勝ち点3を獲得し、3連覇へ白星スタートを飾りました。
名古屋グランパス2-3清水エスパルス@豊田スタジアム
昨季13位と低迷した名古屋グランパスは、今年から西野朗氏が監督に就任。新生グランパスの初陣となった清水との「東海ダービー」は、開始早々から試合が動きました。
開始4分、名古屋はこぼれ球に反応したケネディがシュートを打つが、クロスバーを叩いてノーゴール。その1分後、清水は右サイドの大前元紀がクロスを上げると、長沢駿のポストプレー→高木俊幸が右足を振り抜いて先制ゴールを奪います。名古屋は20分、右サイドで本多勇喜がクロス→玉田圭司が繋いで、ケネディが右足のボレーシュートが決まり、1-1の同点に追い付きます。さらに36分、左サイド・小川佳純がクロス→ケネディが頭で落とし、新キャプテン・田中マルクス闘莉王のヘディングシュートで名古屋が2-1と逆転に成功。
1点ビハインドとなった清水は後半28分、右CKを平岡康裕がしっかりと頭で合わせて2-2と振り出しに戻すと、後半35分に右サイド・本田拓也のクロス→新加入・ノヴァコビッチが右足ボレーでゴールネットを突き刺した。このゴールが決勝点となり、清水がシーソーゲームを制して逆転勝ちです。
サガン鳥栖5-0徳島ヴォルティス@ベストアメニティスタジアム
昨年のJ2プレーオフを制し、四国初のJ1昇格を果たした徳島ヴォルティス。J1デビュー戦はアウェー・鳥栖に乗り込みましたが…。
まず前半35分、左サイド・安田理大のクロス→金民友(キム・ミヌ)の胸トラップからの技あり左足ボレーで先制点を許すと、前半終了間際に谷口博之(柏から移籍)に2点目を奪われて苦しい展開に。さらに後半開始早々に池田圭のミドルシュートで3点目、後半15分には豊田陽平のPK、41分にも再び豊田にゴールを決められて5失点。サガン鳥栖に大敗を喫し、ほろ苦いJ1デビューとなりました。一方、徳島にJ1の洗礼を浴びせた鳥栖は、新加入とエースの活躍で好スタートを切りました。
ヴァンフォーレ甲府0-4鹿島アントラーズ@国立競技場
甲府の本拠地・山梨中銀スタジアム(山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場)が、先月の大雪の影響により使用できなくなり、国立競技場での代替開催となったこの試合、鹿島がゴールラッシュを見せました。
前半11分、右からのCKをダヴィがヘッドで合わせて先制点を奪うと、26分には左CKからゴール前で混戦となり、最後は遠藤康が押し込んで1点を追加します。後半2分、小笠原満男のFK→昌子源が上手く合わせて3点目。昌子にとっては嬉しいJリーグ初得点。そして後半終了間際にダヴィがこの日2度目のヘディング弾でダメ押しの4点目。鹿島はセットプレーから4点を奪い、甲府に快勝です。
柏レイソル1-1FC東京@日立柏サッカー場
昨年のナビスコ王者・柏レイソルと、Jリーグ初のイタリア人指揮官・フィッカデンティ新監督率いるFC東京の一戦は、後半開始1分にFC東京が先制します。左サイドの太田宏介のクロス→新外国人・エドゥーが胸で落とし、三田啓貴がゴール前に詰めるも、シュートは柏DF陣に一旦はクリアされたが、そのボールが柏GK・菅野孝憲に当たり、こぼれ球を三田が押し込んでゴールイン。先制点を許した柏は後半18分、レアンドロドミンゲス→レアンドロとつなぎ、最後は工藤壮人が右足で流し込み、1-1の同点に。
これで流れに乗った柏は、後半35分にレアンドロのクロス→途中出場・狩野健太が頭で押し込むも枠外。さらに40分、工藤が右サイドからのシュートは左ポストを直撃、こぼれ球を拾った狩野のシュートはFC東京GK・権田修一の好セーブに阻まれる。42分にはドミンゲスが右足のダイレクトボレーを狙うも、わずかにゴール右。再三の決定機を外し続けた柏、逆転できず引き分けに終わりました。
ベガルタ仙台1-2アルビレックス新潟@ユアテックスタジアム仙台
新潟は前半25分、昨季23得点の川又堅碁が負傷交代。エースを欠く苦しい展開の中、前半39分にレオシルバがPKを決めて1点を先制。しかし、仙台も後半7分に間接FKから富田晋伍のゴールで1-1の同点に。このまま試合終了かと思われた後半44分、新潟は後半28分から途中出場のホージェルガウーショが個人技から強烈な左足一閃!値千金の決勝ゴールが生まれ、新潟が接戦を制しました。
ガンバ大阪0-1浦和レッズ@万博記念競技場
圧倒的な強さでJ2優勝を決め、2年ぶりにJ1の舞台に戻って来たガンバ大阪ですが、宇佐美貴史が左腓骨筋腱脱臼により長期離脱。対する浦和は、広島から西川周作、大宮から青木孝太、元日本代表の李忠成を獲得。大型補強で8年ぶりの優勝を目指します。
この日唯一のナイトゲームは、立ち上がりから浦和ペースで進み、前半6分に原口元気が果敢に狙うも、左に外れる。20分には原口が左サイドを突破するが、シュートはバーの上。そして前半43分、左CKを阿部勇樹がシュートを打つと、ゴール前にいた槙野智章に当たってゴールイン。記録は槙野の得点。
1点ビハインドのガンバは、後半1分に遠藤保仁が右サイドへパスを出し、大森晃太郎がドリブルで中央まで持ち込んでシュートを放ったが、相手GKのセーブに阻まれる。後半21分、やや右寄りのFKを遠藤が蹴り込み、DFラインの裏に抜け出した丹羽大輝が頭を合わせて同点ゴールかと思われたが、オフサイドでノーゴール。その後も猛反撃を見せたが、最後まで1点が遠く試合終了。浦和レッズが1点のリードを守り切り、辛くも勝利しました。
というわけで、開幕戦はサンフレッチェ広島が塩谷選手のボレー弾、持ち前の堅守でフォルラン&柿谷選手を抑えて白星発進。広島は先週のゼロックス杯で横浜Fマリノスに快勝、ACL初戦の北京国安戦では引き分け、この日のセレッソ戦を含め、公式戦3戦無敗です。超大物助っ人・フォルランは5本のシュートを放ちましたが、後半35分に交代。J初得点は次節以降に持ち越し。「その時」の瞬間が早く見てみたいものです。J1昇格組の2チームは共に黒星を喫し、徳島は鳥栖にボロ負け、ガンバは宇佐美選手の不在が影響しました。点取り屋の穴はかなり大きい。宇佐美が復帰するまで我慢するしかない…。
2日は第1節の残り2試合行われ、昨季2位の横浜FMは、ホーム・日産スタジアムで大宮アルディージャと対戦。昨季3位・川崎フロンターレは、「昇格組」のヴィッセル神戸と戦います。22年目を迎えたJリーグ、今年はどんなドラマが生まれるのか?12月6日の最終節まで目が離せません。
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3月2日 22時30分 追記
横浜Fマリノス3-0大宮アルディージャ@日産スタジアム
昨季終盤まで首位をひた走り、優勝まで王手をかけながらも、残り2節で悪夢の連敗で逆転されたFマリノスは、リーグ前半に怒涛の快進撃→後半大失速の大宮と対戦。
前半立ち上がりからマリノスが主導権を握り、前半17分に齊藤学が左サイドでドリブルを仕掛け、ペナルティエリア内に進入するもシュートを打ち切れず、こぼれた所を藤本淳吾(前・名古屋)が拾い、左足シュートをゴールネットに突き刺して1点先制。前半終了間際には、右サイドのFKを中村俊輔が直接狙うも、わずかにゴール左に逸れる。
後半に入り、大宮は21分に家永昭博(前・マジョルカ)、28分に片岡洋介がミドルシュートを放つも、GKにキャッチされる。横浜は32分、右サイドのFKを伊藤翔(前・清水)が頭で合わせたが、クロスバーを叩いてしまう。後半42分、右サイドでパスを受けた伊藤が振り向きざまに左足ミドルシュート!豪快なスーパーゴールで大宮を突き放した。横浜は藤本&伊藤の新加入コンビの活躍で大宮に快勝です。
川崎フロンターレ1-1ヴィッセル神戸@等々力陸上競技場。
ガンバと同様1年でJ1に戻って来た神戸は、アウェーで川崎と対戦。
序盤から一進一退の攻防が続いた中で迎えた前半18分、神戸は右CKを森岡亮太が右足シュート、川崎GK・西部洋平が弾いた所をシンプリシオが押し込み、先制点をもぎ取ります。しかしその1分後、川崎は大島僚太のスルーパス→小林悠が左足で流し込み、すぐさま1-1の同点に追い付きます。28分、川崎は左サイドで大久保嘉人が逆サイドへパスを送り、受けた中村憲剛がPA右からシュート。ボールはポスト左を叩いた後、相手DFのヒザに当たってゴールイン。オウンゴールっぽかったが、記録は憲剛の得点。
逆転して勢いに乗る川崎は、後半18分にレナトがペナルティアーク内からミドルシュートを狙ったが、惜しくもバー直撃。このまま川崎勝利かと思われた後半アディショナルタイム、神戸は盛岡のスルーパスを受けた松村亮が右足シュートを決める。途中出場の19歳・松村の起死回生の同点ゴールで、神戸が2-2の引き分けに持ち込みました。