土曜日は摂津正が８失点でKOされ、西武に完敗した福岡ソフトバンクホークス。ヤフードームでの西武３連戦を２試合終えて１勝１敗のタイで迎えた17日の最終戦は、ソフトバンク・岩嵜翔、西武・平野将光の投げ合いで始まり、試合は終盤にノーガードの激しい乱打戦となりました。
17日のスタメン
１（遊）川宗則
２（二）本多雄一
３（中）内川聖一
４（一）カブレラ
５（左）松中信彦
６（右）多村仁志
７（指）オーティズ
８（三）松田宣浩
９（捕）細川 亨
前日の試合で欠場した松中が５番レフトでスタメンに復帰しました。
試合は初回から動きます。ソフトバンクは２死から内川がレフトオーバーの２塁打を放つと、カブレラが四球で出塁。２死１,２塁の場面で、松中がセンター前に弾き返すタイムリーヒットで１点を先制します。
２回、ホークスの先発・岩嵜が２死から浅村と銀仁朗に連打を許すと、秋山にセンター前にポトリと落ちるタイムリーヒットを許してしまい、１－１の同点に追いつかれます。しかしその裏、ホークスは松田が平野の６球目のストレートを振り抜き、レフトスタンド最前列に飛び込むソロ本塁打で２－１の勝ち越しに成功します。
１点リードの４回、２つの四球と相手のミスで無死満塁と追加点のチャンスを作り、１死後に川崎の内野ゴロの間に３点目が入ると、２死２,３塁で本多がセンター前タイムリーを放って２点追加！この後、内川の場面で平野が暴投し、本多が２塁から一気に生還し６点目。この回４点を奪って６－１と西武を突き放しました。
岩嵜は３回以降ランナーを出しながらも、西武の反撃を許さず、５回を投げ終えた時点で１失点と粘りのピッチングを続けていましたが、６回に先頭のおかわり中村に初球を狙われ、レフトへの一発を浴びてしまいます。フェルナンデスとブラウンを抑えて２死とした後、浅村と上本に連打を浴び、２死１,３塁となったところで降板。２番手で登板した藤田は、秋山を２塁ゴロに打ち取り、西武の追撃を許さず。
３点差とされたホークスは６回裏、先頭の松田の２塁打、細川の犠打で１死３塁となり、川崎のライト前タイムリーで７点目が入り、再び５点差に。７回、３番手の金澤が３連打を浴びて１点を失うと、４番手の森福が中村を併殺打に打ち取ったかと思われましたが、本多の悪送球＆カブレラのキャッチミスでまた１点返されて７－４と３点差に詰められます。しかしその裏、松中が西武３番手・藤田のストレートをジャストミート！ライトへの大きな打球は、右中間スタンド中段へのソロ本塁打！松中の豪快な一発で８点目が入り、岩嵜の初勝利が大きく近づいたか？
ところが、８回から中継ぎ陣が西武の猛反撃に遭ってしまいます。５番手のファルケンボーグが、下位打線の２人を連続三振に仕留めて２死とした後、連続四球で２死１,２塁とし、中島にレフトオーバーの２塁打を許して２点を返されると、続く中村には右中間フェンス直撃の２塁打を打たれて３失点。８－７と１点差にまで詰め寄られた。迎えた９回、守護神・馬原がマウンドに上がりますが、先頭の佐藤にフォークを狙われ、レフトスタンドへのホームランを浴びてしまった…。これで８－８の同点となり、岩嵜の初勝利が消滅…。動揺した馬原はこの後ヒットと四球で無死１,２塁と逆転のピンチを招きますが、バントミス＆片岡の遊撃ライナー併殺打で勝ち越しを許さず。
同点で迎えた９回裏、ホークスは柴原と多村が西武５番手・シコースキーの前に倒れて２死となりますが、オーティズがレフトへの２塁打でサヨナラのチャンスを掴み、松田がシコースキーの４球目の直球をフルスイング！打った瞬間に松田が手を上げ、打球はレフトスタンドに突き刺さるサヨナラ２ラン本塁打！松田の２本塁打の活躍で、ソフトバンクが乱打戦を制しました！
パ・リーグ 2011/04/17（日）
ソフトバンク－西 武 ３回戦
（ソフトバンク２勝１敗、ヤフードーム、13:00、32179人）
L ０１０ ００１ ２３１ ８
H １１０ ４０１ １０２x 10
【投手】
（西）平野、長田、藤田、グラマン、シコースキー－銀仁朗、上本
（ソ）岩崎、藤田、金沢、森福、ファルケンボーグ、馬原－細川、山崎
【責任投手】
（勝）馬原2試合1勝
（敗）シコースキー2試合1敗
【本塁打】
（西）中村4号ソロ（6回、岩崎）、佐藤1号ソロ（9回、馬原）
（ソ）松田1号ソロ（2回、平野）、松中1号ソロ（7回、藤田）、松田2号2ラン（9回、シコースキー）
ヤフードームで観戦していたファンの皆様も、見ていて非常に疲れる試合だったと思います。中盤まではホークス快勝モードだったんですが、終盤になってからノーガードの打ち合いとなり、森福・ファルケンボーグ・馬原の中継ぎ陣が次々と打たれ、８－８の同点となりましたが、最後の最後で松田の一発が飛び出してサヨナラ勝ち。３時間30分を上回る３時間59分の激戦に勝利し、この３連戦を２勝１敗の勝ち越しに終わりました。
今回の先発・岩嵜翔は６回途中まで打者26人に対して89球投じ、被安打10・４奪三振・２失点と言う内容。毎回のようにランナーを出しながらも、なんとか２失点に抑え、勝利投手の権利を得たまま降板したのですが、中継ぎ陣が打たれてプロ初勝利はお預けに…。勝利投手になったのが、９回にホームランを浴びて岩嵜の白星を潰した馬原投手。せめて岩嵜に勝たせてあげたかった…。
馬原は前日は３連続四球で押し出し、今回は一発を喰らう…。母親の死のショックを未だに引きずっている状態です。馬原がダメだと、代理となるのはファルケンボーグしかいないけど、この日は酷かったからNG。だとしたら、森福か大場のどちらかかな？
打線の方は12安打と２ケタ到達。この試合のヒーローとなった松田は、４打数３安打３打点の大活躍。打った直後にガッツポーズしたときは、サヨナラを確信していたけど、まさかホームランになるとは本人も思っていなかったでしょう。サヨナラホームランは自身これが初めてじゃないでしょうか。松中も４打数３安打の猛打賞で、１打席目に先制タイムリー、４打席目には７点目となる今季初アーチが飛び出しました。そして内川と本多の好調な２人も揃ってマルチ安打を記録。本多は４試合連続タイムリーで、４日間で７打点と稼いでおります。
開幕６試合を終えて３勝２敗１分けと一応は勝ち越している福岡ソフトバンクホークスですが、白星を挙げた先発投手は山田選手だけで、馬原投手の不振という課題が浮き彫りとなりました。過去２年は中継ぎ陣が盤石だったのに、序盤から脆さが出てるのが不安です。今後の日程は19日からヤフードーム（20日は北九州）で東北楽天ゴールデンイーグルスと３連戦、23日と24日は千葉ロッテとの「九州新幹線開通記念シリーズ」が控えています。西武に２度サヨナラ勝ち、ここから波に乗ってくれるとありがたいんですがね～。
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