2012年春のスプリント王決定戦・第42回高松宮記念(GI・芝1200m 18頭立て)が25日、中京競馬場で行われました。2年ぶりの中京開催となる今年の宮記念は、「栗東の短距離王国」安田隆行厩舎から4頭が出走し、8戦6勝・2着2回、目下5連勝中の①ロードカナロアがGI初挑戦、昨年の最優秀短距離馬でスプリントGI秋春連覇を目指す⑩カレンチャン、さらには⑮ダッシャーゴーゴー、⑱トウカイミステリーも参戦しました。
他には大魔神・佐々木主浩氏の持ち馬で阪急杯を制した⑫マジンプロスパー、昨年の2着馬で3度目の宮記念挑戦となる⑰サンカルロ、2009年のNHKマイルカップ覇者⑯ジョーカプチーノなど短距離界の実力者が集結。中京競馬場リニューアル後最初のGIを制したのは?
直前の単勝の上位人気は、1番人気がロードカナロア(2.4倍)、カレンチャン2番人気(3.9倍)、3番人気のサンカルロ(6.5倍)までが10倍以下で、4番人気以降はジョーカプチーノ、マジンプロスパー、ダッシャーゴーゴー、③アグネスウィッシュと続きました。
横一線のスタートで始まったこのレース、ロードカナロアが好スタートを切るが、直後に⑨エーシンダックマンが間を割って先手を取る。2番手にカレンチャンが追走。3番手にマジンプロスパー、カナロアは最内の4番手、5番手に④レジェトウショウ、ダッシャーゴーゴーその後ろの6番手。中団の7番手集団には⑤エーシンリジル、⑪サクラゴスペル、ジョーカプチーノは9番手辺り。少し離れた10番手のところに⑭グランプリエンゼルと②サンダルフォン、12番手にサンカルロ。後方グループには⑧ツルマルレオン、⑬タマモナイスプレイ、⑦アポロフェニックス15番手。⑱トウカイミステリー16番手、17番手に⑥ベイリングボーイ、しんがりはアグネスウィッシュという展開。
18頭がほぼ一団の状態で3,4コーナー中間点を過ぎ、先頭のダックマンは前半600mを34秒台で通過。カレンチャン2番手変わらず、プロスパーとダッシャーが外に持ち出し、ロードカナロアは内にいたまま。前が開かないが大丈夫か。
そして412.5mにまで延び、上り坂が待ち構える最後の直線に差し掛かる。残り400mを切って坂に入るところでカレンチャンが先頭に躍り出て、外からダッシャーゴーゴーが接近する。ロードカナロアが最内を突こうとするが全く伸びてこない。カレン、ダッシャー、カナロアの安田厩舎の3頭が上位独占かと思いきや、外からサンカルロが襲いかかり、ゴール前でダッシャーとカナロアをかわすと、カレンチャンに並びかけるもわずかに届かない!カレンチャンが何とか粘り切り先頭でFINISH!ヒヤヒヤの勝利で春のスプリント王に輝きました。
全着順&払戻金
1着⑩カレンチャン 1分10秒3
2着⑰サンカルロ クビ
3着①ロードカナロア 1/2馬身
4着⑮ダッシャーゴーゴー クビ
5着⑫マジンプロスパー 3/4馬身
6着⑭グランプリエンゼル クビ
7着③アグネスウイッシュ クビ
8着⑱トウカイミステリー クビ
9着⑪サクラゴスペル 3/4馬身
10着④レジェトウショウ クビ
11着⑯ジョーカプチーノ 1/2馬身
12着⑦アポロフェニックス クビ
13着⑧ツルマルレオン クビ
14着⑬タマモナイスプレイ 1/2馬身
15着⑤エーシンリジル アタマ
16着②サンダルフォン クビ
17着⑨エーシンダックマン 1馬身3/4
18着⑥ベイリングボーイ 1馬身1/2
単勝 10 390円
複勝 10 130円 17 160円 1 120円
枠連 5-8 670円
馬連 10-17 950円
馬単 10-17 1750円
ワイド 10-17 330円 1-10 230円 1-17 420円
3連複 1-10-17 1070円
3連単 10-17-1 5930円
2年ぶりの春の尾張6ハロン決戦は、単勝2番人気だったカレンチャンが、最後の直線で先頭に立ち、ダッシャーゴーゴーとサンカルロの追撃を抑えて1着になり、高松宮記念を優勝し、スプリントGIの秋春連覇を達成しました。残り200~100mの辺りまでは安田厩舎の1,2,3独占かと思われましたが、外から追い込んできたサンカルロがダッシャーゴーゴーとロードカナロアの2頭をまとめてかわし、ゴール手前でカレンチャンを追い詰めたけど、クビ差の2着に敗れました。サンカルロは2年連続で2着、3度目の正直とはなりませんでした。
1番人気のロードカナロアは最内から抜け出すことができず3着。初めての左回りコース、GIの大舞台、1番人気のプレッシャーに負けたか…。過去8戦全て連対していたけど、9戦目で初めて連対を外しました。また一から出直して、秋のスプリンターズステークスで春の雪辱を果たせるよう頑張ってほしいと思います。
優勝したカレンチャンは、昨年秋のスプリンターズステークスに続いてのGI2勝目。牝馬が高松宮記念を勝ったのは、1996年にGI昇格してからは史上3頭目。スプリントGI秋春連覇はビリーヴ以来史上2頭目です。鞍上の池添謙一騎手は、同レース初勝利でで通算18度目のGI制覇。先週の阪神大賞典ではオルフェーヴルが逸走して2着に敗れるという悪夢を味わいましたが、その1週間後に今年のGI初勝利を挙げ、見事に先週の汚名返上しました。
スプリント王を何とか守り抜いたカレンチャン、5連勝でGI初優勝した後、香港スプリントで5着、2012年の初戦となったオーシャンステークスで4着と連敗。前走は56キロの斤量を背負っての結果でした。今回の宮記念では、前走より1キロ減の55㎏を背負って勝利。斤量を少し減らしただけでいい走りをしましたね。斤量減もあれば、これまでの実績、短距離王国・安田厩舎のエースとしての意地が勝利につながったんじゃないかと思います。今後の目標だけど、ヴィクトリアマイルか安田記念じゃ距離が長すぎる、スプリンターズSまで間があるから、海外GIに挑戦してもいいんじゃないかな?
来週・4月1日は阪神競馬場で産経大阪杯、中山競馬場ではダービー卿チャレンジトロフィーが行われます。大阪杯にはトーセンジョーダン、アーネストリー、ナカヤマナイト、フェデラリスト、ローズキングダムなどが登録しています。春の天皇賞、さらには宝塚記念に向けた前哨戦となりそうだ。ダービー卿CTでは、ガルボ、ベルジャザール、アプリコットフィズなどが出走を予定。
そして31日深夜には、メイダン競馬場でドバイ国際競走が行われ、ドバイワールドカップにはスマートファルコン、トランセンド、エイシンフラッシュの3頭が参戦。ダークシャドウがドバイデューティフリーに参戦。ダークシャドウは左回りの府中で結果を残しているから、勝てるチャンスはあると思います。昨年はヴィクトワールピサがW杯を制し、日本の競馬ファンに感動を与えました。今年もまた日本馬の活躍に期待がかかります。頑張れニッポン!