2023年の牝馬三冠の最終戦・第28回秋華賞(GⅠ・芝2000m 18頭立て)が15日、京都競馬場で行われました。3年ぶりの京都開催となる今年は、春の桜花賞とオークスの2冠を達成した⑥リバティアイランドが、2020年のデアリングタクト以来史上7頭目の牝馬三冠制覇に挑戦しました。リバティ以外にも、ローズステークスでレコード勝ち⑦マスクトディーヴァ、紫苑ステークスで差し切り勝ち⑧モリアーナ、クイーンステークスで古馬撃破⑤ドゥーラ、オークス2着②ハーパー、桜花賞2着④コナコースト、⑮ヒップホップソウル、2冠牝馬に唯一土をつけた⑬ラヴェルなどが参戦しました。
単勝のオッズは、リバティアイランドが単勝1.1倍の圧倒的1番人気。2番人気はハーパー、3番人気マスクトディーヴァ、その後はコナコースト、ドゥーラ、ヒップホップソウル、モリアーナと続きました。
スタートで⑱エミューが少し遅れた以外は、揃った飛び出し。スタンド前の先行争いで、コナコーストと⑨ミシシッピテソーロ、ラヴェルと⑰ソレイユヴィータが先手を主張。リバティアイランドとハーパーは中団より前のポジションにつけ、ヒップホップソウルとドゥーラは11,12番手、マスクトディーヴァは13番手あたり。モリアーナは後方でゴール板を通過。
1,2コーナーを過ぎて向正面に入るところで、コナコーストが単独先頭、ミシシッピテソーロ2番手、外側3番手ラヴェル、内側4番手① フェステスバント、5番手ハーパー、6番手ソレイユヴィータ、リバティアイランドは7番手を追走する。中団グループには③マラキナイア・ドゥーラ・⑫ドゥアイズ・⑯ピピオラの4頭が並んでいる。12番手⑭コンクシェル、13番手にマスクトディーヴァ、14番手モリアーナ。後方勢は15番手ヒップホップソウル、16番手⑩グランベルナデット、17番手⑪キタウィング、エミューが最後方。
内回り3コーナーに差し掛かり、コナが先頭、ミシシッピ2番手、ラヴェル3番手は変わらず。ハーパーは4番手集団の中、ドゥーラ7番手。そしてリバティは3,4コーナー中間で進出を始めると、4コーナー手前で先頭集団に追いつく。エミューとマスクトも中団まで押し上げて来た。
4コーナーを回り、リバティアイランドが早くも先頭に立ち、3冠へラストスパート!コナコーストとラヴェルが2番手を争い、最内からフェステスバント、真ん中からハーパー、後続からドゥーラが追い上げるが、リバティが突き放して独走だ!残り100mでハーパーが2番手に上がり、大外からマスクトディーヴァが追い込んできた。ゴール前でマスクトがリバティに迫ったが、リバティアイランドがそのまま先頭でゴールイン!リバティアイランド秋華賞も快勝し、牝馬3冠達成!
【秋華賞 全着順】
1着⑥リバティアイランド
2着⑦マスクトディーヴァ
3着②ハーパー
4着⑤ドゥーラ
5着⑧モリアーナ
6着③マラキナイア
7着⑱エミュー
8着④コナコースト
9着⑮ヒップホップソウル
10着⑫ドゥアイズ
11着⑬ ラヴェル
12着⑪ キタウイング
13着⑨ミシシッピテソーロ
14着⑯ピピオラ
15着⑩グランベルナデット
16着①フェステスバント
17着⑰ソレイユヴィータ
18着⑭コンクシェル
【払戻金】
単勝 ⑥ 110円
複勝 ⑥ 100円 ⑦ 230円 ② 170円
枠連 3⃣-4⃣ 390円
馬連 ⑥-⑦ 560円
馬単 ⑥-⑦ 700円
ワイド ⑥-⑦ 310円 ②-⑥ 240円 ②-⑦ 1,090円
3連複 ②-⑥-⑦ 1,210円
3連単 ⑥-⑦-② 3,240円
リバティアイランドが史上7頭目の牝馬3冠達成!京都競馬場が改修工事直前の2020年にデアリングタクトが無敗で三冠制覇を果たし、リニューアル初年度にリバティが三冠制覇って、なんか運命を感じますね。向正面では7番手を追走すると、3,4コーナーで動き始め、最後の直線に入る前に先頭に躍り出ると、ノーステッキで後続を引き離しました。残り50mあたりで流してたように見えました。オークスの時の圧勝も凄かったけど、秋華賞も強い内容でした。単勝オッズが1.1倍の数字なら「勝って当然」でしょう。
2着のマスクトディーヴァは大外から猛追し、リバティに1馬身差まで詰めました。上がり3ハロンはリバティより0.1秒も速いタイム、特にラスト1ハロンの伸び脚はすごかったです。ローズステークスをJRAレコードで勝った実力は本物でしたね。エリザベス女王杯なら上位人気になりそうだし、マイルチャンピオンシップでも見てみたいですね。3着争いはハーパーとドゥーラが並びましたが、ハーパーが先着し、ドゥーラはハナ差の4着でした。
勝ったリバティアイランドは、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズからGⅠ4連勝。鞍上の川田将雅騎手と中内田充正調教師は秋華賞初勝利。三冠ジョッキーの仲間入りを果たした川田騎手は、3歳GⅠ競走完全制覇を達成。今年だけでJRAのGⅠ4勝目を挙げ、来週の菊花賞ではサトノグランツとのコンビで秋GⅠ3連勝を狙います。
父のドゥラメンテが2015年のクラシックで2冠を達成した後に骨折して三冠の夢が絶たれ、祖母のアドマイヤグルーヴも秋華賞で2着に敗れ、同期のスティルインラヴの三冠を阻止できず。さらに曾祖母のエアグルーヴは第1回の秋華賞で大敗した後に骨折・・・。リバティアイランドはこの秋華賞で、父が果たせなかった三冠の夢を叶えたのと同時に、曾祖母と祖母の雪辱に成功しました。そういえば10月15日は、川田騎手の38歳の誕生日であると同時に、アドマイヤグルーヴの命日でしたね。
次走はまだ決まってないけど、ジャパンカップ参戦も期待されています。過去の三冠牝馬であるジェンティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクトも秋華賞からJCに向かってるので、リバティも続くでしょうか?「イクイノックスVSリバティアイランドVSタイトルホルダーVSドウデュース」の対決が見られたら最高だなぁ。