ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

田園都市線で2編成のみの東急8590系

2016年12月31日 00時44分10秒 | 写真

 準急中央林間行きの東急8590系8694Fを、二子玉川駅で撮影しました。10号車(中央林間側の先頭車)であるデハ8594には、今や東急では田園都市線でしか見られない方向幕車の一つ(他には同じ8590系の8695Fと8500系の8606F)です。また、8590系は、8500系とともに界磁チョッパ制御の車両ですが、VVVF車が主流となっている昨今では少数派になったとも言えます。東急で界磁チョッパ制御の車両を見ることができるのは田園都市線と大井町線ですが、最初にVVVF車が走ったのは大井町線でした。

 元々はみなとみらい線直通用として、8両編成で東横線に登場した8590系ですが、今や田園都市線および東京メトロ半蔵門線で2編成のみが運用されるだけとなりました。既に8691Fから8693Fの3編成は引退しており、一部が富山地方鉄道に譲渡されています。この8694Fと8695Fが田園都市線と半蔵門線で運用されています。なお、東武伊勢崎線・日光線には乗り入れないため、先頭車の貫通扉には識別用のⓀマークが付けられています。

 8590系といいますが、実は10号車(中央林間側の先頭車)であるデハ8590形と1号車(渋谷・押上側の先頭車)であるデハ8690形のみの系列であり、中間車は全て、日本初の本格的軽量ステンレスカーである8090系です。

 

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今年は田園都市線溝の口⇔長津田開業50周年(続)

2016年12月30日 00時32分21秒 | 写真

 2016年も終わろうとしていますが、今年は田園都市線の溝の口駅から長津田駅までの区間が開業してから50周年ということで、東急8500系8606F、5000系5101Fおよび5102Fにヘッドマークが取り付けられ、田園都市線は勿論のこと、東京メトロ半蔵門線、さらには東武伊勢崎線・日光線も走りました。

高津駅で、各駅停車中央林間行きとして運行されている5102Fのクハ5002を撮影しました。撮影日は2016年12月28日、使用したカメラはSONY Cyber-shot DSC-WX500(最近購入)です。

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日高本線の不通区間も廃止か

2016年12月22日 15時26分56秒 | 社会・経済

 巷では「JR北海道」の「崩壊」、「(経営)破綻」などと言われますが、このブログでも取り上げたように、今年の4月に同社が地域交通改革部を設置し、7月29日には同社社長が鉄道事業の抜本的見直しを表明し(2016年7月30日14時34分27秒付の「いよいよJR北海道の鉄道路線の大整理(?)が始まるか」)、11月14日に自社単独での維持が困難であるとする区間を表明したという動き(2016年11月15日22時52分03秒付の「JR北海道が単独での維持を困難とするのは10路線13区間」)をみると、実に半分近くが見直しの対象とされているだけに、「崩壊」や「(経営)破綻」という表現は誤っていないし、大げさなものでもないと思われます。少なくとも、鉄道事業の大幅な縮小は避けられないとも考えられます。しかし、こうなることは既に予想されていたところであり、何故に長らく輸送密度などの数字を公表してこなかったのか、という疑問は今更ながらに湧き起こります。

 さて、今日(12月22日)付の朝日新聞朝刊33面14版に「日高線運休区間 地元に廃止提案 JR北海道」という記事が掲載されています(http://digital.asahi.com/articles/DA3S12717505.html)。朝、通勤途中でアプリを使って読みましたが「やはり」という思いがすぐに浮かびました。日高本線の苫小牧~鵡川の輸送密度(2015年度)が298人、長期運休中の鵡川~様似の輸送密度(2014年度)が298人で、現在営業中のJR北海道の鉄道路線では5番目に低い数字となっています。1980年代の特定地方交通線になぞらえれば第一次特定地方交通線に該当することとなりますが、そのようなところが10路線13区間も存在するというところに、北海道の厳しい事情が現われています。

 今回、日高本線のうち、廃止の上でバスに転換という方針が示されたのは、長期運休中の鵡川~様似です。実に116キロメートルほどの距離です(もっとも、1980年代にも、北海道では天北線や羽幌線など、100キロメートルを超える路線が廃止されています)。

 11月に、JR北海道は運休区間の復旧に86億円が必要になり、仮に復旧して運行を再開するとしても、年間でおよそ13億円の経費が掛かるとして、沿線自治体に負担を求めていましたが、拒否されています。JR北海道と沿線自治体は複数回にわたって協議会を開き、上下分離方式の受け入れの可否などを話し合ったようですが、協議はまとまっていません。それはそうでしょう。上下分離方式も沿線自治体の負担を求めることであるという意味に変わりはないのです。結果としてJR北海道が打ち出したのは、鵡川~様似の廃止とバスへの転換でした。

 朝日新聞北海道版には全国版の記事より詳しいものが掲載されているようで、デジタル版に今日の9時16分付で「岐路の鉄路:鵡川―様似間、首長反発・困惑」として掲載されています(http://www.asahi.com/articles/CMTW1612220100002.html)〕。この記事によると、12月21日、浦河町でJR北海道による「説明会」が開かれたとのことで、ここで長期運休区間の廃止という方針が表明された訳です。しかし、この「説明会」には4町の町長が出席していません。また、この「説明会」が「突然、開かれた」とも書かれています。

 沿線自治体のうち、日高町は、鵡川~様似のうち、比較的被害が少ないかったとして鵡川~日高門別の20.8キロメートルについては運行再開を求めており、そのための費用の試算も併せて求めています。しかし、仮にこの区間の運行が再開されたとしても、日高門別~様似はバスへの転換か存続かを問われる訳で、新冠町、新ひだか町、浦河町および様似町がいかなる態度を示すかが問われるでしょう。

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19日(月)の講義で

2016年12月18日 22時51分52秒 | 受験・学校

 12月19日(月)の3限、税法の講義で、期末試験について若干の説明をいたします。

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吉野直子さんと宮田まゆみさんのコンサート

2016年12月11日 00時23分00秒 | 音楽

 12月ということで、今年も吉野直子さんのコンサートに行きました。12月10日、青葉台のフィリアホールです。

 昨年はオーヴェルニュ室内オーケストラとの演奏でしたが、今年は笙奏者の宮田まゆみさんとの共演です。笙の生音をあまり聴いたことがありませんし、日本の現代音楽の作曲家による作品を聴くことができるので、予約をしていました。

 演奏されたのは、順に、次の通りです。

 〔前半〕

 W.クロフト:サラバンドとグラウンド(ハープのみ)

 雅楽古典曲:壹越調調子(いちこつちょうちょうし。笙のみ)

 徳山美奈子:ファンタジア〜笙とハープのための〜

 フォーレ:パヴァーヌ、作品50(ハープ+笙)

 ドビュッシー:2つのアラベスク〔ルニエ編曲。第1番ホ長調(実際には変ホ長調で演奏)、第2番ト長調(実際には変ト長調(?)で演奏。ハープのみ〕

 ドビュッシー:「小組曲」より 小舟にて(ハープ+笙)

 〔後半〕

 ブラームス:間奏曲イ長調、作品118-2(ハープのみ)

 フォーレ:塔の中の王妃、作品110(ハープのみ)

 斉木由美:アントモフォニーⅦ(笙のみ)

 細川俊夫:うつろひ(ハープ+笙)

 J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ(ニ長調で演奏。ハープ+笙)

 J.S.バッハ=グノー:アヴェ・マリア(ニ長調で演奏。ハープ+笙)

 〔アンコール〕

 イギリス民謡:グリーンスリーヴス(ハープ+笙)

 グルーバー:きよしこの夜(ハープ+笙)

 私が2011年以来、2012年を除いて12月のコンサートに行くのは、必ず、強い印象を受ける曲が演奏されるからです。2014年の堤剛さんとの演奏がとくにそうであったのですが、今回もそれと同じくらい、強い印象を受けました。とくに、日本の作曲家による作品が良かったと思います。

 まず「ファンタジア〜笙とハープのための〜」です。嬰ト短調(または変イ短調)と思わしき流れから始まりますが、途中に、ハープによる上昇音が繰り返され、下降音が繰り返される部分があり、音の美しさに圧倒されます。まさにハープでなければできないものとなっていました。笙が伴奏でハープが旋律を弾いているように思えたのは、笙という楽器の構造によるものでしょうか。それでいて、笙とハープが付かず離れずという感じにもなっています。さらに驚いたのは、7列目の真ん中より少しばかり右側の席に座っていた私の左2つ隣に、作曲者の徳山美奈子さんが座っておられたことでした。

 次に「アントモフォニーⅦ」です。作曲者自身による造語がタイトルとなっており、昆虫を意味するギリシア語のentomosと、音を意味するphoneを足し合わせてentomophonieとし、フランス語読みをさせています。アンビエントに虫の音が入り込んだような曲で、物真似という表現は適切でないかもしれませんが、笙で様々な虫の鳴き声を表現したかのような曲となっていました。

 そして「うつろひ」です。ハープは舞台の真ん中に置かれ、会場の照明がハープと吉野さんのみを照らします。宮田さんは舞台の左側に立ち、笙を吹くのですが、少しずつ、ハープを中心として半円形の歩みをとります。照明も少しずつ明るくなってきます。最初は日の出、宮田さんが吉野さんの真後ろ(舞台の奥)に進んだところが正午、そして宮田さんが舞台の右側に進み終わり、演奏が終わると日の入りで夜となり、一瞬ですが照明も真っ暗になる、という訳です。実際に、この曲は5部構成となっており(但し、切れ目はありません)、調和と不調和を繰り返します。

 現代音楽の作曲家が、笙など、邦楽で用いられる楽器を使用して意欲的な曲を多く発表しています。武満徹による、尺八と琵琶を用いた「ノヴェンバー・ステップス」が代表的ですが、それ以外にも聴いておきたい作品がたくさんあるということが、今回、改めてよくわかりました。

 笙は、或る意味において、吹奏楽器の中でも特異な地位を占める楽器です。まず、複数の音を出すことができます。構造の関係で限定はされますが和音を出すことも可能です。次に、吹く時も吸う時も音を出すことができます。このような楽器は、他にハーモニカくらいしか思い当たりません。もっとも、ハーモニカの場合は吹く時と吸う時とでは音が異なる(例えば、吹いたらC、吸ったらDというように)のに対し、笙の場合は吹いても吸っても同じ音が出ます。

 こうした楽器とハープの組合せは、実のところ興味深いサウンドを生み出します。今回はそれを楽しむことができました。また、他の邦楽器、例えば尺八、琴、琵琶とハープとの組合せはどうだろうという興味も湧きます。

 来年はいかなる組み合わせとなるのか、今から楽しみでもあります。

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東急1000系1017Fのリヴァイヴァル塗装

2016年12月09日 01時03分57秒 | 写真

東急池上線・東急多摩川線に、往年の旧3000系の塗装を施した1000系1017Fが走っています。

 旧3000系というと緑一色の塗装を思い起こす方も多いでしょう。私もその一人ですが、実は初代5000系(渋谷駅前ハチ公口に置かれているあの電車です)が登場したことによる塗装です。旧3000系が引退する直前にも、一編成だけこの塗装が施されました。

 単にイメージの問題なのかもしれませんが、正直なところ、余り似合わないような気もします。他の会社でもこのようなリヴァイヴァル塗装が施されたりしますが、やめたほうがよいと思われるようなものばかりです。

こちらが、本来の1000系の色です。ステンレス車のため、銀色(無塗装)に赤帯(ステッカー)を施しています。

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