このところ、「103万円の壁」に関して見直しあるいは検討がなされる旨の報道がなされています。
例えば、朝日新聞2024年11月9日付朝刊1面14版△に掲載されたトップ記事「『103万円の壁』税制協議へ」、同2面13版Sに掲載された記事「年収の壁動き出す」です。
講義の場でも取り上げる予定ですし、今年の12月中に公表されるはずの「令和7年度税制改正大綱」に向けて、いかなる議論がなされ、結論が出されるのか、注目しておくべきところです。
いかなる形によるかはともあれ、目を通しておくように。
このところ、「103万円の壁」に関して見直しあるいは検討がなされる旨の報道がなされています。
例えば、朝日新聞2024年11月9日付朝刊1面14版△に掲載されたトップ記事「『103万円の壁』税制協議へ」、同2面13版Sに掲載された記事「年収の壁動き出す」です。
講義の場でも取り上げる予定ですし、今年の12月中に公表されるはずの「令和7年度税制改正大綱」に向けて、いかなる議論がなされ、結論が出されるのか、注目しておくべきところです。
いかなる形によるかはともあれ、目を通しておくように。
2024年度後期の期末試験などについて記しておきます。
[1]大東文化大学東松山校舎
(1)基本法学概論B
定期試験期間中ではなく、2025年1月20日(月)の2限に行います。六法のみ参照を可とし、解答時間を90分とします。教室は通常の講義日と同じです。
(2)行政法1B
定期試験期間中に行います。参照などは一切不可、解答時間は60分です。論述式で、数問のうちから一問のみを選択の上で解答していただきます。
(3)基礎演習
期末試験は行いません。
[2]大東文化大学板橋校舎
(4)税法B
期末試験を行わず、レポートといたします。提出日、提出方法などについては後日にお知らせいたしますが、原則としてDB manabaによるものといたします。
(5)法学特殊講義2B
期末試験を行わず、レポートといたします。提出日、提出方法などについては後日にお知らせいたしますが、原則としてDB manabaによるものといたします。
(6)専門演習
3年生、4年生とも、平常点による評価といたします。
[3]國學院大學法学部行政法1B
定期試験期間中に期末試験を行う予定です。
[4]中央大学経済学部行政法
期末試験を行わず、レポート(最終課題)といたします。提出日、提出方法などについては後日にお知らせいたしますが、原則としてmanabaによるものといたします。
今年度は、熱心な学生から質問を受けることが多く、話をする機会も多くなりました。
これはうれしいことですし、ありがたいことでもあります。
とくに、質問によって私自身の認識不足、勉強不足を自覚することがあります。気付かされる訳です。これほど良い機会もそうは滅多にないものです。
「教えることは教わること」と言いますが、その意味がよくわかってきました。
たまたま、Yahoo! Japan Newsで見つけた記事で、ねとらぼというサイトには「18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議『割れませんよね?』『“答えなし”では?』」(https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2406/24/news076.html)として掲載されています。
思わず「嘘だろ!?」と叫びたくなりました。数学では、0で割ってはならないという鉄則があります。試しに電卓でどのような数でもよいので0で割ってみてください。エラーが出るはずです。そのこともあって、鉄則を知らない小学校の教員がいること自体が信じられないのです。
上記記事によると、ある小学校の3年生用のプリントで「18÷0=」という計算問題が出たそうで、児童は「こたえなし」と解答しました。これが正解です。
ところが、採点の結果は不正解でした。採点した教員がいうには「正解は0」で、その説明は単に「0で割ったら0」であったそうです(上記記事によります)。
これでは先が思いやられますよ。
ただ、私の経験からこの児童および保護者にお伝えしておきましょう。小学校なんてそういう部分があったりするものなのだ、と。進学などに関係のない、または無関心な教員は、いい加減なことを教えたりするのかもしれません。そうであっては困るのですが……。
話を算数に戻しましょう。割る数と割られる数は違います。まさか、そのようなこともわからないのかな?
0で割ってはいけないということについては、様々な説明方法があるようです。私が納得した説明は、YouTubeの「数学を数楽に」というサイトでなされていました。逆数を使う背理法による証明です。
例えば、5を2で割るということは、5に2分の1をかけるということと同じです。5÷2=5×1/2=5/2=2.5という訳です。
または、5を3分の1で割るということは、5に3をかけるということと同じです。5÷1/3=5×3=15です。
逆数とは、例えば5という数字があったとすると、その数との積、つまり掛け算の答えが1になる数のことです。例えば、5の逆数は5分の1であり、2分の1の逆数は2です。
ここで、仮に0で割ることができるとしますと、5÷0=5×0/5=1が成立するということですが、0/5(5分の0)は0ですから、5÷0=5×0/5=1は成立しません。仮定が誤っている訳です。
今回問題となった「18÷0=」について、Xなどでは学習指導要領の範囲を超えるなどの指摘もあったそうです。いや、或る意味では的外れでしょう。むしろ、小学校の段階でしっかり教えるべき内容ではないでしょうか。
だいぶ前に見たテレビ番組か何かで、英国の小学校では一次方程式を使って計算を勉強するという内容を見た記憶があります。例えば、2+A=5というような式を使うのです。「なるほど」と思いました。この方法であれば、どうして0で割ってはいけないかについても勉強することができるはずです。こういうことは、ソロバンで学ぶことができません。
2024年5月27日の8時頃、東武東上線の鶴瀬駅とふじみ野駅との間で人身事故が発生し、9時30分頃まで運転見合わせ(当初は池袋駅から小川町駅まで、後に志木駅から小川町駅まで)、その後も大幅にダイヤが乱れました。
実は私も巻き込まれ、和光市駅、志木駅、そして川越市駅で足止めを喰らい、2限に間に合うことができませんでした。何せ、運転再開後もほとんどの列車が川越市駅止まりで、その先に行く急行は大混雑で乗車できなかったのです。それはそうです。川越市駅で待っている間に「当駅止まり」の電車ばかり次々に来るからです。ホームに乗客が増える一方ですから、既にすし詰めに近い状態の電車が来たら、乗れる人は限られます。東急田園都市線などであればまず見かけるようなことはないでしょう。これが東上線なのです。
そのため、2限の「基本法学概論A」のみ休講と致しました。
いかなる理由であれ、休講をしたら原則として補講をしなければならない。最近では何処の大学でもかなり厳しく言われることです。そこで、補講をすることとしました。
6月29日(土)の4限(15時〜16時30分)に補講を行います。
教室は、東松山校舎7号館7143教室です。
原則として、教室での対面授業です。オンライン併用などの予定はありません。
1月の後半には期末試験、という大学も多いでしょう。そこで、過去に私が記したことへのリンクを示しておきます。なお、レポートについても妥当します。
https://blog.goo.ne.jp/derkleineplatz8595/e/ffa21de58e583fece7480e19f39d3ce2
https://blog.goo.ne.jp/derkleineplatz8595/e/e74927f8d1caa0425845970d0a652af9?fm=entry_awp
https://blog.goo.ne.jp/derkleineplatz8595/e/e724eae889b77bf2805c524070418431
たまたま見つけた記事です。Business Journalに、2023年9月20日の18時10分付で「『千円の2割引き』解けず…大学生の数学の学力低下が深刻、実社会で被る不利益も」という記事(https://biz-journal.jp/2023/09/post_359411.html)が掲載されていました。
目を疑いました。次のように書かれていたからです。
「少し前に大学の非常勤講師をしていたという人がX(旧Twitter)上に投稿した内容が一部で話題を呼んだ。それによれば、ある大学で学生の学力把握のために初回講義で簡単なプレテストを実施したところ、『1000円の2割引きはいくらですか』という問いに答えられない学生が多数いたというのだ。解答のなかには、『1000−2=998円』『1000÷2=500円』といった驚くべき誤答もあったとのこと。このほか『時速4kmで2時間進むと、何km進みますか』という問題では、多くの学生が『はじきを忘れたので、解けません』として答えられなかったという。
これではまともに生活できないのではないかな、と思いました。
夕方、近所のスーパーマーケットに行き、値引きシールが貼られるのを待ち、貼られたものを買う。こういうようなことをしていれば、2割引、20%引きの意味くらいわかるだろう。そういう生活をしたことのない、或る意味でうらやましい人なのかな。
記事を読んでいて、少しピントが外れているような気もすると考えたのは私だけでしょうか。数学、算数の問題というより、生活体験の問題であるような気もするからです。
期末試験やレポートを読んでいると、時折、最初から最後まで、とにかく字で紙を埋め尽くせばよいとでも言わんばかりの文章を目にします。
つまり、最初から最後まで一切の改行がないのです。
実際に読んでみると、途中で話題や視点が変わったりしています。そうであるのに、無理矢理一つの段落につなぎまとめたような感じにもなっており、非常に読みにくくなります。
一時期のフランス哲学などの翻訳書ではあるまいし(何頁にもわたって一つの段落が続き、改行がなされずに進む書物があるので、辟易します)、論理展開、リズムなどを完全に無視してひたすら文章が続いていきます。これでは文章がダレてしまいます。体感してみる、つまり実際に読んでみるとわかります。
文章を書く際には、構成などを考える訳ですが、その際に段落のことを頭に浮かべるはずです。そうであれば、流れが変わりそうな場所で改行をするのが自然というところでしょう。
日付としては昨日のことになりますが、2023年7月24日に、大東文化大学法学部法律学科の「基本法学概論A」の期末試験を行いました。
そこで、次のような問題を出しました(かなり省略した上にアレンジしています)。
「国の行政機関が制定する法は( ① )と総称される。( ① )はさらに、内閣が制定する( ② )と、各省大臣が制定する( ③ )および、内閣府の長が制定する( ④ )に分かれる。」
正答は次の通りです。
①:命令
②:政令
③:省令
④:内閣府令(但し,府令も正答とする。)
上記科目の試験では六法の参照を可としていますので、憲法や国家行政組織法を参照すればすぐに正解を導き出せます。
ところが、①については不正解が多いのでした。政令、省令、内閣府令(または府令)がゴチャゴチャになっている解答もありましたが、どういう訳か「法令」という解答が多かったのでした。
以前にも小テストで出題したことがありますし、解説でも「国の行政機関が制定する法は命令と総称する」旨を話しています。しかし、「命令」と書けていないのです。もしかしたら、憲法では命令のうちの政令しか登場しないので(日本国憲法第7条第1号、同第73条第6号および同第74条を参照)、わからなくなったのでしょう。しかし、法令が法律(いうまでもなく、国会が制定する法)と命令とを合わせた表現であることを知っていれば、すぐに正解は導き出せるはずです。法学を専攻する学生であれば、法令の意味はすぐにわかるはずである、と思っていたのですが、そうではないのでしょうか。
このブログにも何度か記したことを、再び記します。
先日、行政法の期末試験を行いました。
2月に追試があるので、ここでは期末試験の内容を明かすことはできませんが、試験の場だから焦ったりしているのか、それとも普段から条文を読む習慣が付いていないのか、条文の読解が全くできていない学生が少なからず見受けられます。
私は、別に試験問題に地雷を仕掛けていません。普段からしっかりと読んで勉強していれば理解できるはずですし、しっかり読めるはずです。
しかし、「どのようにすればそのような読み間違いができるのか?」と思えるような解答が頻発しました。どう考えても「その場面の話ではないだろう!」、「明らかに●●のことを規定しているのであって、問題文にある▲▲のことではないぞ!」と言いたくなるようなものばかりなのです。条文を読む習慣が付いていないこと、法律学における基礎中の基礎の概念を理解していないこと、その双方がリンクしているのです。
私は、講義の場において、「◆◆法第▼▼条はこのように読む」、「□□法○○条と◎◎条とを比べれば、○○条にいう『★★』の意味は『**』である」と言います。私は、大事な点は何度でも繰り返します(「一度しか言わない」という教員の方も少なくないかもしれませんが、私自身の経験からして、そのような意地悪はできません)。
普段から条文を読む。
法学部生にとって、非常に大事なことです。
今から10年以上前に書いたものですが、「法律学の勉強の仕方(その2) まずは条文を読む」もお読みください。