昨日(11月25日)の17時から、青葉台のフィリアホールで、吉野直子さんとラデク・パボラークさんのコンサートが行われました。
例年であれば12月ですが、今年はスケジュールの都合なのか、11月に行われたのでした。
我々夫婦の席は1階2列目の真ん中で、ハープもホルンもよく見える位置です。予約をしていたからこの位置であるとも言えますが、常にそうとは限りません(抽選などを行っているようです)。コンサートによっては2階席になったこともあります。ただ、吉野さんのコンサートではここ数年良い席で、2016年12月10日には7列目の真ん中より少し右側(真ん中に作曲家の徳山美奈子さんが座っておられました)、2015年12月5日には最前列の真ん中でした。
今回演奏された曲は次の通りですが、プログラムに書かれていたものとは曲順が異なります(当日、会場に掲示されており、吉野さんからも案内されました)。
〔前半〕
クルフト(Nicholas von Krufft)作曲、守山光三編曲:ホルン・ソナタ変ホ長調
ドビュッシー(Claude Debussy)作曲、ダニエル・ブルグ(Daniel Bourgue)編曲:スラヴ風バラード
ドヴォルザーク(Antonín Dvořak)作曲:ホルンとハープのためのドヴォルザーク・ポプリ
(1)「私にかまわないで」(プログラムでは2曲目、実際には1曲目)
(2)「家路」(交響曲第9番第2楽章を編曲したもので、変ロ長調に移調。プログラムでは4曲目、実際には2曲目)
(3)「我が母の教えたまいし歌」(プログラムでは1曲目、実際には3曲目)
(4)「ロマンティックな小品第3曲」(プログラムでは3曲目、実際には4曲目)
〔後半〕
サン=サーンス(Camille Saint-Saëns)作曲:オーボエ・ソナタニ長調op. 166(ホルンとハープによる)
ドビュッシー(Claude Debussy)作曲、ルニエ(Henriette Renié)編曲:2つのアラベスク
(1)第1番ホ長調(ハープ・ソロ)
(2)第2番ト長調(ハープ・ソロ)
クーツィール(Jan Koetsier)作曲:ホルンとハープのためのソナタop. 94
〔アンコール〕
グラナドス(Pantalion Enric Joaquim Granados i Campiña)作曲:オリエンターレ(スペイン舞曲第2曲)
グラナドス(Pantalion Enric Joaquim Granados i Campiña)作曲:アンダルーサ(スペイン舞曲第5曲)
ドビュッシー(Claude Debussy)作曲:ゴリウォーグのケークウォーク(子供の領分第6曲)
今回は、昨年などと比較して現代的な曲が少ないと感じました。とくにクーツィールのソナタは、20世紀の作曲家(2006年まで生存していました)による曲なのに、18世紀か19世紀に戻ったかのように感じたのですが、途中から20世紀の曲らしくなってきたような気もします。このソナタそのものはなかなかの佳曲であり、後半の最後の曲として相応しいものでした。
それにしても、ドビュッシーの曲がハープにも合うことは当然として(何と言っても「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」という傑作がありますから)、ホルンにまで合うとは、というところです。アレンジがよいというだけでは、良さが引き出されないでしょう。奏者の力量が問われる訳です。金管楽器の中ではかなり難しいのがホルンだそうですが、表現力の豊かさ、響きの良さには感心させられます。だいぶ前からドビュッシーのバラードをよく聴いた私としては、昨日の演奏は録音して何度も聴きたくなったほどです(勿論、録音などしていません)。また、「我が母の教えたまいし歌」はジルヴェスター・コンサートでも演奏されたことがある曲で、ヴォーカルの次に合うのがホルンなのかなと思わせる演奏でした。
コンサートが終わり、会場を出る時に気づきましたが、昨日のコンサートでは中学生か高校生が多かったようです(制服姿の人たちだから、見ればわかります)。吹奏楽部のメンバーなのでしょうか。