どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

日本のいちばん長い日、鑑賞

2015年08月08日 21時35分00秒 | 映画
昨日までの連日猛暑に比べると、今日は幾分過ごしやすかったですね(^_^)

さてとそんな中、本日封切りの本作を観てきました。

ちなみに昭和42年の東宝版が好きで何度も観てます。首相・鈴木貫太郎を笠智衆、陸相・阿南惟幾を三船敏郎が演じた名作です。今回のリメイクは、松竹版というワケですね。

作られた時代も大きく異なるため、演出に大きな違いを感じました。

東宝版は、タイトル通り、昭和20年8月15日の前夜から当日にかけて、どんな人物がどう行動したのかを客観的にドキュメンタリータッチで描き、群像劇に徹しているのに比べて、松竹版は昭和天皇・鈴木・阿南らにスポットを当てて、より人間性を炙り出そうとするドラマ性重視としている感じがしました。

前夜・当日だけではなく、観客に時代背景を伝えるために、尺の半分くらい費やすのは仕方のないところかとも。

それだけに緊迫感がちょっと薄い感じもしましたが、監督の原田さんのサクッとしたテンポの良い作風は好きなので、最後までダレることなく観られました。

配役的にみると、山崎努の鈴木首相は惚けたタヌキな感じがあって、笠智衆と比べてなかなかの好演。役所広司は飄々とした優しい阿南陸相で、自然に軍人オーラ漂う三船敏郎とは別物ですが、今風イメージとしてはコレはコレでアリかな。

本木雅弘演じる昭和天皇は印象的でしたねぇ(^_^)

最初は格好良すぎじゃね?と思ったけど、やはりこの人、役作りの力の入れ方が凄くて、一挙手一投足に隙の無い演技を貫いていたと思いました。

邦画作品で、人間としての天皇にここまで踏み込んだのは初めてじゃないですかね。独特のオーラを感じましたよ。

しかしまぁ...日本の集団合議制って、究極の決定をしなけりゃならないときには機能不全になっちゃってどうにもなりませんわな(´д`)

今に至るも...変わらぬ雰囲気なんだろうなぁと思いながら観てました(^_^;

あ、そうそう、観客の入り具合ですが、思ったより多かった感じでしたね。シネコンの一番小さなハコ(130席)でしたけど、この手の映画って初日でもガラガラな事が多いですから。客層もオッサンとお爺さんばかりかなと思ってたけど、20~30代のカップルもチラホラ見かけて、ちょっと感心しました。

そうそう、鈴木内閣の海相は米内光政で、東宝版も松竹版も阿南陸相にツッコミ入れる脇役としか扱われませんが(^_^;、この方は私の同郷・岩手盛岡の人で、眠っているお墓のあるお寺も同じなんです。

8月下旬に法事で行く予定ですが、あらためて手を合わせたいなと思っております。

それにしても...私のすぐ側に座ってた50代くらいのオッサンが始終聞こえよがしなアクビを何度もしていたのがイラッときましたねぇ><: