どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

隠し砦の三悪人、鑑賞

2018年10月08日 21時05分00秒 | TV
本日午後、BSプレミアムにて放送してて、「あ〜またやってるんだ...」と観ている内に、やっぱり引き込まれてしまい、画質もデジタルリマスターでもないので、満足できなくなって、途中から手持ちのクライテリオン版Blu-rayを引っ張りだし、結局最後まで観てしまいました(^_^;

痛快娯楽時代劇として名高く、藤田進さんや三船敏郎さんの剣戟も素晴らしいんですが、今回の鑑賞後感は秋月家再興の要たる雪姫(上原美佐さん)の物語として印象が強かった。

ジャンル的にはロードムービーですし、ベースは源義経の逃亡を描く「勧進帳」だと思うんですが、観てて途中から「あっ、これは黒澤版『ローマの休日』なんだな」と初めて気づきました(^_^;

男のように猛々しく育てらた雪姫...その気性の荒さに家臣も手を焼くばかり...。


でも、そこは16歳の女の子、立ち寄る所々で好奇心いっぱいになっている。

下衆の下心にも始終さらされて...(^_^;

村人の一大イベント、火祭りに無心に、楽しそうに踊ります(^_^)

それら全てのエピソードがラストへと向かうクライマックスに活かされてくるんです。

武家に生まれた者の矜持、この凜としたオーラ!

最後のドンデン返しで見せる、キリッとしたカッコ良さ!!

救出してくれた田所兵衛に投げかけるこのセリフ、これまでの旅の経験と姫の成長を集約していると感じます!

毎回ここで涙腺崩壊してしまうのです(T_T)

そして...姫御前として歩み寄るラストの神々しさ...。


黒澤さんは「ローマの休日」の監督・ワイラーさんと親交あったそうで、好奇心いっぱいのお転婆なお姫様を自分でも撮ってみたいといっていたそうです。

そこを日本風な気高さと男勝りな方向性、そして戦国武将の娘であれば...と転化させたキャラクター造形は見事としかいいようがありません...。

以下はメイキングから...衣装合わせの写真です。

ノースリーブでショートパンツのような出で立ち、それまでの時代劇では考えられないブッ飛んだデザインだったと...これが、どれだけその後の作品に影響を与えた事か...。

上原さん、あまりに細身で貧弱に見えたため、着物の下に綿を詰めてボリューム出していたそうです(^_^)


当時の女性は腰も細いし、そのままでは強さが出なかったんでしょうね。

後々、これが「スターウォーズ」レイア姫に繋がっていく...インスパイアの連鎖も感じつつ、楽しい鑑賞となりました(*^o^*)




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