今までも、何回かこの詩をブログにアップしていますが、今一度。
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自分の感受性ぐらい 茨木 のり子
ぱさぱさに 乾いていく心を
ひとのせいには するな
みずから 水やりを 怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいには するな
しなやかさを失ったのは どちらなのか
苛立つのを
近親のせいには するな
なにもかも 下手だったのは わたくし
初心 消えかかるのを
暮らしのせいには するな
そもそもが ひよわな志に すぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいには するな
わずかに ひかる 尊厳の放棄
自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ
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(誤字脱字がありましたら、ご指摘ください。)
私が文学おばさんであるはずもなく、
自分に厳しいわけでも全くないのです。
自分勝手な解釈で、自分の都合のいいように納得した上で、
この詩が好きなのです。
自分のためにも、誰かのためにも。
今日の雪はとても重く、
朝方には、やんでいたのに
薄暗くなった今でも、木の枝には雪が残っています。