仁淀川日記
土佐を流れる清流・仁淀川や、高知の自然、身の回りのできごと、日常の風景を写真で紹介




窪川駅で写真を撮っていると、笑顔一杯の一人の若者が近づいてきました。最初は誰か知っている人かなと思ったのですが、記憶にありません。


(伊予上灘駅付近)

盛んに身振りで私のカメラを指さし、そして自分の方も指さして何かを言おうとしています。耳が不自由なようですが、写真を撮って欲しいのかと思ってついていきました。
そしたら、ベンチに置いたバッグを開けて彼のカメラを取り出しました。私はデジタルカメラですが、彼は同じニコンのフィルムカメラ(F4)です。それも二台も持っています。


(窪川駅・江川崎駅)

私の話すことはわかるようで、何を撮るのか、プリントはどうしているのか、大きく引き延ばすのかなど、筆談を交えてしばらく写真談義となりました。
じつは彼とは、窪川駅に着いてから時間があったのでぶらりと町をみてやろうと歩いている途中で行き会っていました。その時は、納経帳を持っているのでお遍路さんかなと思ったのですが、納経帳の入れ物と思ったのは三脚でした。ちょうど桜も見頃になっており、彼は桜を撮りに来ているとのことで別れましたが、きっとすばらしい写真が撮れたのではないでしょうか。


(江川崎駅)

さて、窪川からは予土線を通って宇和島に向かいます。土佐くろしお鉄道の路線とは窪川を出てすぐに分岐するのですが、残念ながら写真に納めることはできませんでした。予土線はいかにもローカル線です。最後の清流と言われる四万十川に沿って走っているのですが、路線状態が悪く、最高速度も55Km/h程度です。カーブが続くと30Km/hまで落とします。桜も見頃なのですが、花曇りと黄砂の影響でいまひとつ冴えないのが残念です。


(宇和島駅)

列車は江川崎駅で交換します。しばらく停車するのでほとんどの人が下車して写真を撮ったり、タバコを吸ったりしています。ここからは更に線路状態は厳しくなり、とにかくゆっくり走ります。松丸、近永あたりから学生の姿が増えました。運転席の横の前面窓にも数人が立ち、残念ながら前方視界を遮ってしまいました。ロングシートで身体を横向けて景色を見るのは辛いですね。
伊予宮野下駅でトロッコ列車と交換、その後は北宇和島に向けて一気に下っていきます。下り勾配とカーブの連続で、列車はブレーキをかけたままゆっくりと下ります。ここも30Km/h以下ではないでしょうか。北宇和島~宇和島間は予讃線となり、線路の状態もよくなって列車は快調に走ります。


(宇和島駅)

宇和島でも少し、待ち時間がありました。ロッカーに荷物をあずけて歩き出そうとした途端、雨になってしまいました。しかたなく散策はあきらめて近くの食堂に入りました。昼時というのにお客さんはいません。それでも名物の鯛飯はできるとのことでいただきました。
こりこりとした鯛の刺身に美味しいつゆがからまり、なかなかの美味です。鯛飯という名前だけ聞くと炊き込みご飯のような気がしますが、生の切り身を暖かいご飯のうえに乗せて、それに卵や海苔などをいれたつゆをかけるのですが、病みつきになりそうです。


(鯛飯・ちょうどこの日は闘牛が開かれていました)

さて、今度は宇和海に沿って予讃線を北上します。こちらもロングシートの1両運転です。およそ三時間の行程ですが、通して乗っているのは十数名でした。いずれも普通列車を楽しむ(青春18きっぷ)旅人のようでしたが、途中で乗客が少なくなると半分以上を私たち(旅人)が占めるほどでした。


(八幡浜駅「しおかぜ9号」)

さてさて失敗談を・・・・
予讃線も単線のため、行き違い(交換)が多く発生します。特急列車も多くて、普通列車はその回避のために長時間止まることがあります。八幡浜駅でも下り特急と交換するため20分停車しました。そして特急が先に発車してから普通列車が出ます。八幡浜ではアンパンマン列車(しおかぜ9号)と交換したため、その出発を追ってホームに降りて写真を撮っていました。遠くに行ってしまったので列車に戻ろうと振り向くと、動いています。思わず、待って!と叫んで走りましたが、運良くホームにいた駅員さんが気がついてくれました。列車は急停止、ドアが開いたときは嬉しかったです。


(下灘駅・線路上から見るとどうと言うことない駅です)

駅員さんと運転士にお詫びを言って乗り込みましたが、荷物は座席に置いたまま、カメラだけを持ってでていたので冷や汗をかきました。動いたと言っても1mくらいでしたので止めてくれたと思うのですが、勝手な判断(時間に余裕があると思っていた)でご迷惑を掛けたと反省しました。(この日は

コメント ( 4 ) | Trackback ( )