森の映画って、なーんで眠くなるんでしょーね。
「蜂蜜」69点★★★
昨年のベルリン国際映画祭金熊賞に輝いた
トルコ映画です。
6歳のユスフ少年は
森に囲まれた家で
養蜂家の父と、母と暮らしている。
ユスフは吃音があり、
学校でもうまく話せず
みんながもらう「よくできましたバッジ」が
なかなかもらえない。
母とも話さないけど
しかし父とは
たくさんのナイショ話をする。
そんなある日、
森からミツバチが姿を消してしまう。
父はさらに森の奥へと入っていくのだが――。
母と息子とはまったく違う、
“父と息子”の間にあるつながりを
実に繊細にすくいとった映画です。
おそらく監督自身の内面に反映される
父の不在、少年の成長が
全体を貫くテーマなんでしょう。
なにより
人間の気配を出来る限り消し去り、
森を主役にした美しさに目を見張りますねえ。
濃い土の香り、雨に濡れた葉の香りを感じ、
鳥のさえずりや木のきしむ音、
風の音を聴け、という。
最高に気持ちがいいんです。
いいんです、が、しかし。
この映画を眠らずに
観ることができる人を尊敬しますマジで(苦笑)。
いや~
「ブンミおじさん」に次ぐ睡魔吸引力。
“森”がいけないのかなー。
マイナスイオン?いやα波が出てるのかなー。
お疲れ気味のかたは
2度見ることをオススメします。
本作は「ユスフ三部作」というシリーズになっていて
これはその三作目。
制作年から遡ると
30代後半になったユスフの「卵」(07年)
青年期のユスフの「ミルク」(08年)
そしてこの「蜂蜜」となってます。
わたくしは「蜂蜜」→「卵」→「ミルク」の順で
拝見いたしましたが
この順序、意外におすすめ
特に「卵」がいいですね。
★7/2から銀座テアトルシネマ、テアトル梅田で公開。ほか全国順次公開。
「卵」「ミルク」の上映詳細は公式サイトにあります。
「蜂蜜」公式サイト