これはおもしろすぎ(笑)
両親にチケット買ってあげました!
「大鹿村騒動記」82点★★★★
長野県の南アルプスの麓に
実在する大鹿村。
この地には300年以上にわたって
村歌舞伎が受け継がれてきた。
その上演まであと数日、というとき
静かな村に事件が起こる。
中心役者である善(原田芳雄)の
18年前に失踪した妻(大楠道代)が
突然、帰ってきたのだ。
しかも
駆け落ち相手で善の幼なじみである
治(岸部一徳)と一緒に。
「ごめん、善ちゃん……返す」という治。
は?なんですかそれ?
一体、何があったのだ?
そして今年の村歌舞伎は
無事に上演できるのか――?!
近作では
「父と暮らせば」「歩いても歩いても」「奇跡」と
「この人が出てれば間違いない!」という
原田芳雄氏。
そして同じく
絶妙なトボけ味で
「間違いない!」という岸部一徳氏。
ほかにも
大楠道代、松たか子、佐藤浩市、瑛太、石橋蓮司にでんでん……と
味のあるいい役者を
よくまあここまで集めて、
よくまあここまで、いい喜劇を作ったものです。
お見事!
観るとまず
これだけの豪華役者を揃えながら
役者のアップ、いやバストアップも封印した
映像に「ん?」と気づくと思います。
そう、この映画の主役は「村」。
役者はあくまでも“村人A”という感じで
徹底した「引きの画」に徹してる。
それがまた、いいんですねえ。
小さな芝居にもいい呼吸と自然な笑いがあって
演出も見事ですしねえ。
最近
香取慎吾の「座頭市」とか
大人の事情もいろいろあってね……的だった
阪本順治監督ですが、
これは久々、会心の作と思います。
原田芳雄さん主演で
ずっと映画を撮りたいと思っていたそう。
監督のやりたいことと、役者、そして
「村」という規模が
理想的にマッチした好例ですね。
マジでおすすめ!
★7/16から全国で公開。
「大鹿村騒動記」公式サイト