この映画はワインと共に頂きたい(笑)


「大統領の料理人」68点★★★☆




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1980年代のフランス。
田舎で小さなレストランを営むオルタンス(カトリーヌ・フロ)は
ある日、突然エリゼ宮に呼び出される。

なんとミッテラン氏からの直々の指命で
大統領の料理人に指命されたのだ。

男ばかりの厨房で
完全に“浮いた存在”となった彼女だが




しかし周囲には目もくれず、
最高の料理を目指して突き進んでいく――。

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1988年に
フランス大統領官邸史上初の
女性料理人として
ミッテラン大統領のもとで働いた実在人物の物語。


仕事にプライドを持ち、周囲の雑音には目もくれず、
「これはやりたくない!」とキッパリ言い、
「あの人、嫌いだわ」とバッサリ斬る、
そんな女主人公のキャラが気持ちいい。


食通といわれるミッテラン氏は

「技巧に走ったり、装飾のある料理はいらない。
素材を生かしたシンプルな料理が食べたい

そのことは
映画が進むにつれてわかるんですが、
しかし
「なぜ彼女が選ばれたのか」にはじまり
「主厨房と、彼女の厨房の役割の違い」や
「なぜ、彼女が“スペシャルな存在”


根幹となる情報が
かなり説明不足で、分かりにくいのが難点。

「そのくらい読み取れよ」というたぐいの
説明不足とは違いますからねえ。
さらに、
栄養士と衝突したり、コスト削減の逆風に合ったりして、
あっさり職を辞するくだりも腑に落ちない。

料理は美味しそうでいいんですが
「映画」の面白みとしては不十分な気がしました。

★9/7(土)からシネスイッチ銀座、Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開。
「大統領の料理人」公式サイト