ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

TRASHED -ゴミ地球の代償-

2013-09-21 23:34:04 | た行

ジェレミー・アイアンズを見て
久しぶりに「運命の逆転」を見たくなった(笑)


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「TRASHED -ゴミ地球の代償-」71点★★★★


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アカデミー賞俳優ジェレミー・アイアンズが
世界各地のゴミの現場を訪ねるドキュメンタリー。


「トラブゾン狂騒曲」「もったいない!」など
公開相次ぐ“ゴミ問題”ドキュメンタリーは
どれも個性的で、それぞれが大事な役割を果たしていますが

本作の特徴は
悲惨さを見せるだけでなく、

ゴミ問題に直結する「消費社会」を考え直し、
“サスティナビリティ(持続可能性)のある暮らし”を実践している人々などを
「スタイル」として魅力的に見せてるところ。

それって見た人の「行動」につなげる力を
持っていると思うんです。


実際、最初はね
スタイリッシュな映像のオープニング、
アカデミー俳優によるガイド……?
ちょっと洒落っ気を感じて、一瞬身構えたんですよ。

しかし。

見終わる頃には
「もうレジ袋はもらわない!」と強く決意してましたハイ。

まず映画が見せるのは
レバノンの美しい海にバカスカ棄てられるゴミや
中国やインドネシアの惨状・・・・・などなど。

加えて
プラスチックゴミを燃やしたり、海に捨てることで生まれる
ダイオキシンの恐ろしさなども、まんべんなく伝え、
かつ
焼却システムが発達している日本も取材してるので
身近に感じると思います。

「日本はゴミ、ちゃんと燃やしてるからいいじゃん?」と思うけど
いやいや、果たしてそれで大丈夫なのか?とか。
本当に勉強になるわあ。


特に衝撃的なのは、
ゴミが海を汚染している現状を知ったこと。

死んだシャチやイルカの体からでる有毒物質は「産業廃棄物と同じレベル」、
つまりゴミと同じになってしまっている!という事実に涙しました……。

動物たち、本当に、すいません!


出来ることを、少しでも、と
マジで思った。

で、いま、レジ袋はどうしたかというと・・・
極力、もらってません!(弱っ・・・苦笑)

でも9/24発売の「週刊朝日」、「ツウの一見」で取材した
海洋ゴミ問題の専門家・兼廣春之教授もおっしゃってました。

ひとりの力は弱くても
集まれば大きいんです!


★9/28(土)からシネマライズほか全国順次公開。

「TRASHED -ゴミ地球の代償-」公式サイト
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