10代で観たかったな。
「わたしはロランス」69点★★★☆
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モントリオールに暮らす
国語教師ロランス(メイヴィル・プポー)と
女性フレッド(スザンヌ・クレマン)と恋人どおし。
だが、30歳の誕生日にロランスは
フレッドに秘密を打ち明ける。
「僕は、女になりたいんだ」――。
驚き、混乱するフレッドは
それでもロランスが自分を愛していると知り、
彼の理解者になろうとするのだが――。
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24歳にしてすでにカンヌの常連という
カナダの恐るべし才能、グザヴィエ・ドラン監督の作品。
「女として生きる」決断をした
性同一性障害の主人公とその恋人の女性の
10年にわたるラブストーリーであり、主人公の闘争の歴史を描いてる。
監督自身がゲイであることをカミングアウトしており
ロランスが無遠慮な視線にさらされる様には
確かな痛みがあるし
彼が世間の不寛容にじっと耐え、ときに闘い
「こうなってほしい」世の中について語る、
そのテーマには
大変な共感を持ちます。
構図が斬新だったり、イメージの描写力が豊かだったり
映像センスも抜群。
ただ、なんだろう・・・
ワシにはこっちにあと一歩越えてくる
何かが感じられなかった。
簡単に言うと「キュン」とできなかったんですよ。
<理由その1>は、168分という長さ!
特にはじめ30分、はしゃいでる描写が長い・・・。
<理由その2>は、複雑な役どころなのは重々承知だけど
この赤毛のヒロインを最後まで好きになれなかったこと。
結局、これが大きいかなア。
ロランス役のメルヴィル・プポーは
「ぼくを葬る」でも好きな役者なんですけどね。
このテーマならワシは
「ピュ~ぴる」のほうがグッときたな-。
★9/7(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。
「わたしはロランス」公式サイト