まあ端正なお父さんで(笑)
「そして父になる」75点★★★★
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エリートサラリーマンの良多(福山雅治)は
妻みどり(尾野真千子)と6歳の息子・慶多(二宮慶多)と三人暮らし。
大手建設会社に勤め、高層マンションに住み
まさに“勝ち組”人生を送る良多に
ある日、信じられない事実が告げられる。
みどりが出産した病院で
子どもの取り違えがあったことがわかったのだ。
6年間育てた息子は、他人の子だったのか――!
驚き、病院にかけつけた二人は
取り違えの相手、
斎木(リリー・フランキー)と妻ゆかり(真木よう子)夫婦と対面することになる――。
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祝!第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞!
是枝裕和監督が
子どもの取り違えが発覚し、
「交換するのか?」「否か?」と悩む二組の家族を描きます。
その二組が
都会のエリートサラリーマンと町の電気屋さん、という
実に対照的な家庭で、
職業の違い、環境の違い、家族の雰囲気の違いなどが
「あるある」な繊細さで表現され
見応えがあります。
間違いなくよい映画ですが、
ただ
割と普通で、想像よりわかりやすぎた・・・というのは意地悪かな。
もっと複雑で、何枚もひだを持ちそうな話なのに、
あまり感情をさらすことなく、さらっとしてる。
そのへんが日本的なのかなあとか
フッと思った。
別の国だったら
もっと阿鼻叫喚ドラマになってるんじゃない?とか(苦笑)
そこが評価されたのかもしれないんですけどね。
それに病院側が最初に
「こういうケースでは100%、血のつながりを取って子を交換することになる」って言ってたけど、
うーん、ワシ的にはわからなかった。
血のつながりなんて関係ないじゃん?と、はなから思ってしまうのは
ここに描かれているように
男女の感覚の差なのだろうか。
出産経験ないのでわからないんですが、
この映画でも、真木よう子も、尾野真千子も
女性チームはみなそういう感じ。
対する男性チーム、特に“亭主関白”っぽい人ほど
血のつながりを重視しするのか・・・ということも
なんとなくですが、わかる気がして興味深かった。
まあなんのかんので
福山氏が端正すぎるのが、どうもワシにはピンとこなかったのかも(笑)
リリー・フランキーと真木よう子コンビが出てきて
ホッとしましたよホントに。
特に真木よう子さんはよかったなー。あのウィンク!
★9/24(木)から先行公開。9/28(土)から全国で公開。
「そして父になる」公式サイト
ちなみに。
おもしろいタイミングの一致ですが
同じ“子どもの取り違え”を扱ったフランス映画
「もうひとりの息子」も
10/19に公開されます。
比較してみるの、いいかもしれません。