何も大事は起こらない。

男女はなかなか出会わない。


そんな日常がおもしろい。


「ブエノスアイレス恋愛事情」69点★★★★




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ブエノスアイレス在住の
独身30女子マリアナ(ピラール・ロペス・デ・アヤラ)は
恋人と別れたばかり。

建築家だが仕事はなく、
ショーウィンドウのディスプレイをしながら暮らしている。

いっぽうの独身30男子マルティン(ハビエル・ドロラス)は
フリーのウェブ・デザイナー。

ややオタク系で、愛犬と部屋にこもりっきり。
たまにはプールに行って泳がなきゃと思っても
外に出るのもめんどい。

そんな二人は、どこかで出会うことができるのか――?!


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強烈におもしろい!ってわけじゃないんだけど
不思議とハズレがないアルゼンチン映画。


本作では
ブエノスアイレスに暮らす
ちょっと世間からハズレた30代男女の
それぞれの秋、冬、春が
ゆるゆると描かれます。

無計画な都市開発により
ちぐはぐで不恰好になってしまったという




ブエノスアイレスの街並みと
そこに暮らす若者たちの心情を重ねている点がおもしろく

“建築”や“デザイン”という着目点、
アパートの壁に勝手に窓を開けてしまう描写など

「ル・コルビジュエの家」と共通点があり
これもアルゼンチン映画の傾向なのだろうか(笑)。

ウサギ小屋ならぬ「靴箱」と言われる小さなアパートで
やや鬱々と暮らす若者たちはどこかすねたようで、

コミュニケ不全気味ではあれど、
しかし自意識は高く、センスやカルチャー度は高い。


鉄腕アトムやティム・バートン作品のフィギュアが
棚に飾られていたり、
文化的にも精神的にも、
日本との共通点が多いように感じました。

主演は「シルビアのいる街で」の美人女優

ピラール・ロペス・デ・アヤラ。
うーん、目の保養や~(笑)


★11/16(土)から新宿K'sシネマほか全国順次公開。
「ブエノスアイレス恋愛事情」公式サイト