すべての“踏み出せない”人たちへ。
「ウォールフラワー」79点★★★★
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高1のチャーリー(ローガン・ラーマン)は
誰にも見つけられないような
控えめで、目立たない“壁の花”な少年。
彼はあるとき
授業で見かけた上級生のパトリック(エズラ・ミラー)に興味を抱く。
そして、超・最大の勇気を振り絞って
彼に声をかけてみる。
すると、そこに
キュートな上級生サム(エマ・ワトソン)が現れて――?!
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孤独な主人公が
心優しき“はみ出し者”たちと出会い
自分の居場所を見つけていく話。
ハイスクールものというと
ギャルの権力抗争だったり
えげつないイジメが横行する昨今、
まあなんと、心洗われるつうか
温かく優しく、気持ちのよい青春映画です。
でも決して「イイ話」に仕立ててるわけじゃなく、
リアルな青春で、そこがいい。
この、どこからかこみ上げてくる、あったかい感情は
漫画『3月のライオン』のそれに似てる気もします。
監督は原作小説の作者である
スティーブン・チョボスキー自身。
資料のはにかんだようなその写真からも
「まあ、主人公そのもの・・・」って感じで(笑)
だから描写が実にリアルなんですな。
でもなにより
この映画は、仲間たちがいい!
「少年は残酷な弓を射る」
「アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち」の
エズラ・ミラーが珍しく(?)いい役で(笑)
エマ・ワトソンも
“ハーマイオニー”を活かした快活っぷりがハマる。
彼らの懐の温かさに包まれつつ
「誰かが自分を見つけてくれるのを待っていた」
自分自身を、主人公に重ねてみたくなるはずです(断言)
しかも監督が同い年!(笑)つうことで、
音楽も完璧でした。
★11/22(金)からTOHOシネマズ シャンテ、ヒューマン・トラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。
「ウォールフラワー」公式サイト