これは昭和40年代初めの写真です。ここからいろんなことを思い出しました。
これが写真の凄さ!記憶より記録!
記録があるから、記憶が甦ります。
①と②は母親のきっちりした性格が表れています。これが僕に伝わったのかも。①の上には窓があるのですが、ここはトイレです。この時代は「汲み取り式」なので、窓は普通空いています。用を足す時は閉めて、出る時に開ける。そういう場所なので、写らないようにしたそうです。
②の場所、三輪車の後ろには「汲み取り口」があったので、写真を撮る前に隠しています。三輪車は僕の妹のものです。
③は隣の家との隙間の路地です。ここを入って行くと、台所に勝手口がありました。親が留守の時は、そっちから入るようにしていました。鍵は隠して置いてありました。そして、その勝手口の横には、漬物をつける「かめ」があり、家で沢庵やなすびを漬けていたのを思い出します。
④ですが、置いてあるのはゴミを入れるバケツ。僕の家は②の場所に置いていますが、隣は常識が無いので、このようにいろんなものを路地に置き、時々争いの種でした。でも、この時代は隣近所で喧嘩はありませんでした。持ち家家庭の意識の高さ?
⑤ですが、これはガラス戸の向こう、家の中の「ついたて」が透けて見えていることを言いたいのです。玄関を開けると、このついたての向こうで、母親がミシンを踏みながら洋裁の仕事をしていました。僕はついたての手前の玄関で、物心ついた時から学校に行くまで、「文字・計算」を叩き込まれました!(笑)
写真手前には、軽自動車が駐車できる広さの庭があります。
写真右端の花壇にこの時植えていた「くちなし」「八つ手」「アロエ」は、引っ越しして何十年も経った今も、現在の家の庭で生きています。