昨日・4月29日、故アントニオ猪木の最大のライバルとして知られ、新日本プロレスや全日本プロレスで活躍した悪役レスラー、「タイガー・ジェット・シン」(80)が、令和6年春の叙勲受章者として、旭日双光章に選ばれました
シンは猪木との抗争中の1980年代前半には既に、不動産開発などで手腕を発揮して成功を収めていましたが、引退後にはタイガー・ジェット・シン財団という慈善団体を通じて、恵まれない子供たちや女性たちを保護する活動も行い、カナダでは自らの名前を冠する学校もある等、名士として活躍する一方、これまでに17億円近くの寄付金を集めて社会に貢献して来ました。さらに、東日本大震災で被害を受けた福島県の子どもたちの支援を行うなど、日本でも活動を続けていることが今回の受賞の理由です。そもそも2022年10月には、カナダの日本総領事館でも表彰されていました。
受章決定後に共同通信が行ったインタビューでは、「日本は第2の故郷、家族のような存在」。そして「猪木が一番強かった。試合後は打撃の痛みが数週間残った」と話していて、「今回の受章は日本の全てのプロレスファンへ与えられた栄誉だ」と話していました。
外国人叙勲というものは、日本を去る外交官の人などに儀礼的に、形式的に与えるケースが多いのですが、今回のタイガー・ジェット・シンの場合は、日本への貢献や愛情というものが非常に高く評価されたという意味で、“真の受章”と言えるだろう。
尚、FNN(フジ)が、イギリスの伝説的バンド「ピンク・フロイド」の「吹けよ風、呼べよ嵐」という曲をシンが入場テーマにしていたと報じていたが、これは大きな間違い。この曲を使っていたのはアブドーラ・ザ・ブッチャーで、この辺りにも最近のマスコミの程度の低さが現れている。事実確認というか原稿の校閲さえ、最近ではまともにしていないようです。