昨日の衆議院選挙、与党が大敗しました。国民が政権与党に対して「NO」を突き付けたのです。
自民党が負けた理由は簡単です。国民を代表していない政党になったからです。大多数の国民の利益を代表しない、つまり国益を無視してまでも、どこかの既得権団体や権力者達の為に働く政党になったからです。しかし、政権交代が実現しないのは、野党に政治を任せるだけの実力が無いことを、国民は分かっているからです。だから投票率も低い。自民にお灸を据えても、野党に政権を任せたいと思わない人が投票しなかった。国民は馬鹿ではない!
与党大敗の1番の原因は「裏金問題」ではありません!
そもそもどんな世界でも業界でも、裏取引や裏でお金が動くことくらい国民は昔から知っています。それが絶対に無くならないことも嫌と言うほど知っている。それでも自分たち大多数の普通の国民の為、国益の為に政治が行われていれば、それ以上の事は追及しない。それ以上をいろいろ言い争うのは政党間の足の引っ張り合いや、権力闘争の場であり、国民は知ったことではない。国民に利益があれば日本人は静かであり、大抵のことに目をつぶる大人なのです。
まず、財務省の存在が問題。過去最高の税収と言われるほど国民のお金を吸い上げながら、その税が国民の為に使われる実感が全く無い。「国民は自分のお金を取られた気分」だ。
中国にODAという名目で訳の分からない巨額の金を渡していた昔から、日本は利益の見えないお金を海外諸国にばら撒く。アメリカに軍事費として渡すのは理解できても、海外に遊説に行くごとに時の総理が信じられない程巨額の援助を約束することに至っては、国民はその理由が分からない。それが我々日本人にどのような利益をいつもたらすのか全く説明がない。「自分のお金を勝手に使われた」としか思えません。
国内で地震や台風によって、時間が経過しても建て直されない地域があるのに、そこはほったらかして海外にお金を渡す。その金があればすぐに復興するだろう!と誰でも思う。国民は「自分のお金をドブに捨てられている」と考える。
マイナンバーカードと保険証の紐づけ。今まで通りなら何の税金の無駄遣いも無いのに、この制度を実現するために、莫大な無駄なお金が使われて来た。国民はマイナカードを作るために役所に行ったり、いろいろと動かなければいけない。しかも今後は更新の必要もあり面倒極まりない。その上、これが銀行口座と紐づけされると聞けば、稼いだ給料から税金という名目でお金を奪われた上に、過去に貯蓄した「なけなしのお金や老後の資産まで奪われるのか?」と恐怖を感じる。
物価は上がり続ける。実質手取りは上がらない。経済が回れば給与は上がると言われても、現実には生活は苦しくなるばかりだ。そこで最低賃金を上げると言いだす。いやいや、時給で働いているアルバイトやパートさんは単純に給料が上がるだろうが、一般サラリーマンの給料は時給制ではないので、どれだけ給料が上がるのか全く疑問だ。「まともに会社に就職している一般的な国民ではない、いわゆる時給労働者や外国人労働者優遇か?」と思われても仕方がない。
ウクライナ戦争のせいで、電気代等が高騰しています。なのに国内資源に手を付けず、原子力発電所も動かさない。完全に廃炉にしていない限り原発の維持費は莫大です。しかも地震等で冷却出来無くなれば、停止している原発でも福島と同じことになる。ならば動かして電気代を下げればいいのに、どこの利権団体に遠慮しているのか?原発が稼働しているので四国・九州は電気代が全国の他の地域に比べて安価なことを知っていますか?その光熱費への政府援助も打ち切りになります。また「家庭の光熱費の出費が増える」。
このように普通の国民は、搾取され続ける自分たちの生活への不安が頂点に達したことで、政権へ「NO」を突き付けた。安部さん時代の裏金だ、岸田時代のツケだ、いや石破総理の求心力の無さだと言っても国民は関係ない。自民党のやることなすこと、説明不足に対して憎悪に近い感情を国民が持ってしまったのです。安部さんや岸田・石破という名前を出すなら、1番自民党の評判を落としたのは、テレビで偉そうに物を申し、国民をSNSからブロックし、ワクチンで死んだ方に十分な補償もせず、マイナカードを推し進めた河野でしょう。
こういう人々を1歩も2歩も引かせ、満を持して登場した石破総理に国民は期待しました。総裁選前に石破氏が語った話に期待しました。ところが総理になった途端、石破氏は自身がず~っと言って来たことと違うことを言いだした。「これは話が違う!党を見て、国民を見ていない!」
国民それぞれがいろんな政策や政治家に対して怒りを持った結果が、昨日の選挙結果であり、それ、すなわち国民無視の政権政党への怒りの爆発だったのです。国民は合法である裏金問題の追及など、正直どうでも良い。問題は、自分たちの生活を1番に考えろ!という声に、政治家が耳を傾けるかどうかなのです。日本人の初任給は20万少し。手取りでiPhoneを買うのも難しい。アメリカ人の初任給は50万円ほど。iPhoneと言わず、働けば好きなモノが手に入ります。
マスコミは朝から自民大敗の理由をあれこれ詮索して、石破政権は終わりかと議論。まさに我々にとって本当に大切な国政を、視聴率目当てのエンタメショーにしています。もう少しまともな分析をしないと、本当にオールド・メディアを誰も見なくなります。
国会議員は「〇〇を男にして下さい」「皆様の力で助けて下さい」と演説・懇願し、当選すれば「万歳!」と、「自分が主役」だと思っている。選挙で選ばれて「上級国民」になったとでも考えているのでしょう。大多数の国民の為に、国民の意見を国政に反映させる為に、国会に赴くんだという気持ちが無い。だから、野党が支持された訳ではなく、自民党が国民からお灸を据えられたのです。可愛さ余って憎さ百倍ということ。
マスコミはスポンサーである大企業や、どこぞの国らの顔色を伺いながら、大多数の国民の利益を優先する視点から政治を語らない。視聴率の為に、スキャンダル的な問題を煽り、面白おかしく政局をエンタメ化して報道しているだけ。だから与党大敗の1番の原因は「裏金問題」だと結論付ける。違う!「裏金だ!」「不正だ!」とマスコミが煽るが、あれは政党交付金であって、個人に支給される政策活動費とは別物。不正があったわけでもなく、法的にも問題は無いのです。だから政権与党も国民を舐めた。違法ではなくても、国民感情は別なのに。日本では不倫は違法ではないが叩かれる。例えは悪いが同じことです。
日本の政治はまず第一に、日本人・国民の利益の為にあります。どうすれば日本という国と国民が幸せになれるか、それを政治家は寝る間も惜しんで考えなければなりません。それが出来る、したいという人間が政治家になれば良いのです。学校の先生と同じで、やることは多く、文句も多く言われるのが本来の政治家。先生になりたい人は減る一方で、少子化が進んでいるのに教員不足。でも、政治家だけはやりたい人が多いのは、やはり儲かるからでしょう。政治家は儲けてもいいから、日本人全体にこそ利益を出せ!
マスコミは選挙後、自民党の誰が責任を取るだの、株式がどうなったかだの、政局がどうなる、石破総理はどうなる・・・と、我々の生活に関係の無いことばかり報道しています。誰が何の肩書を降りようと、国民には関係ない。
「マイナ保険証」はどうなるのか?消費税はどうなるのか?光熱費の政府援助はどうなるのか?等、我々の生活にすぐに影響を与える問題が、与党大敗によってどうなって行くのか?そういう報道にマスコミは力を入れ、政治家が「早く話し合わないと、国民が怒り出すぞ!」と危機感を感じてのんびり出来ない状況を生み出さなければ駄目です。