今年の平和賞は、「チュニジア国民対話カルテット」が受賞した。
2010年末から始まった「ジャスミン革命」の後、内戦の危機を孕み機能不全にに陥っていた制憲議会を再開させるため、与野党を仲介して民主的な政治プロセスを確立した功績が評価されての受賞という。
この結果、14年1月には新憲法が制定され、男女平等や人権尊重、報道の自由などが認められ混乱は収拾された。
新聞(朝日)は記事の中で、受賞4団体の代表がそれぞれ次のように語ったと伝えている。
● チュニジア労働総同盟 ~「国が危機に直面している時、2年以上にわたって4者が力を尽くしたことに報いる賞だ。」
● 産業商業手工業連合 ~「チュニジアの経験は、他の国にも”輸出”できる。」
● 全国弁護士会 ~「民主主義と自由を尊重する国を目指し、団結するに至るプロセスに贈られた。すべてのことは対話によって解決できるというメッセージになる。」
● 人権擁護連盟 ~「難しい問題の解決には対話が欠かせない基礎となることを示した。」
これらの教訓は、安保(戦争)法を廃止し、民主的政権を確立して(集団的自衛権行使の)閣議決定を取り消すため、野党間の協力を模索する我が国において、大いに参考にすべきと思う。