#イケマキ
「恋歌」で第150回直木賞を受賞した朝井さんの最新作。「小説新潮」2014年12月~15年11月号連載、347頁の大作。
物語~江戸後期、葛飾北斎の娘のお栄は、物心つく前から父親の胡坐の中で絵筆を振り回して遊ぶ子どもだった。一度、同業の絵師のもとへ嫁ぐのだが、夫の凡庸さに嫌気をさして実家に帰り、北斎の右腕となって活躍するのだが・・・。
久しぶりに面白い本を読んだ。
最近、地元の「九条の会」との関係で、憲法問題など難しい本を読む機会が多くなり読書が苦痛になっていた。
そこに、この「まかて」さんの新作が(図書館から)届いて、読書の面白さ楽しさを思い出すことができた。
また、大きな賞をとった後書き飛ばすようになって、筆力の落ちる作家が多い中、朝井さんはそうした傾向もなく安心して物語に身をゆだねることができる貴重な存在だと思った。(お勧め度:★★★)