最近は、もっぱらアナログレコードを聴いている。
プレーヤーを新しくしたせいでもあるが、従来よりストレートに音が出るようになったし、また、音場も広く深くなった。
例によって、それだけではもったいないから、これをDSD(高音質)録音してデジタルファイル化し、それを編集してストレージ(NAS)に収容している。
こうすると、次回からはレコードを回さずに聴くことできる。
ただ、最近分かったことだが、レコードを回して直接聴くのと、録音したものを再生して聴くのとでは、微妙に異なるのだ。
つまり、録音したものは、若干だが音場が狭くなり、また奥行きも浅くなってしまう。特に、舞台に広く音源が展開しているオペラを聴くとよくわかる。
これはヴェルディの「アイーダ」だが、2幕の凱旋のシーンで、トランペットのファンファーレが奥の城壁の左右から聞こえて来るのだが、このトランペットの位置が前方へずれ、音場が浅くなってしまうのだ。
つまり、デジタル化することによって、音場を形成する音にならないような成分が多少失われてしまうためらしい。
まだよくわからないが、何とも悩ましいかぎりである。