瀕死の状態のように見えたウスちゃんのことが気になり翌日出かけて見ると、
そこにはもうウスチャンの姿はありませんでした。
が、、、、木の下にいたのは、、、、なんとあの白ちゃんでした!!!
”え、白ちゃん!!!”
これにはびっくりです。
もうとうに何処へいってしまい行方知れずの状態だったあの白ちゃんです。
ひさびさに見る白ちゃんは、依然とすっかり変わり、だいぶやせてしまっていました。
なぜか目も赤く苦しそうな息遣いです。
腰が立たないようなその姿は、今まで見たことのない白ちゃんでした。
その姿は痛々しいほどで、すぐにはかける言葉が出てきませんでした。
ただただ唖然です。
”白ちゃん、生きていたんだね!!”
よく見ると、あんなに傷ついて真っ赤になっていた右耳はつぶれてはいるが
なんとか直っているのがせめてもの救いでした。
放浪の間も白ちゃんの自分の生命力と自然治癒で直ってきたのかもしれません。
すっかりスマートになってしまった白ちゃんですが、良く生きていました。
やっぱりみんなのいるこの場所を忘れなかったのでしょう。
それにここなら誰かがご飯をくれるのですから、、、
昨日は小雨の中その後の様子が気になり見に行きました。
木の下にはウスちゃんも白ちゃんもいなかったのですが、小屋の方に回って
ここに寝泊まりしているおじさんと話をしていると、ひょっこり白ちゃんが現れました。
”あら、白ちゃん来たの、良かった”
白ちゃんは持って行った牛乳をぺろぺろと美味しそうに飲み、カリカリの上に置いた
ちくわやかにかまを食べ始めました。
”あーよかった!!”
野良ちゃんにとって自分で食べる力がなくなると、それは命の危機に繋がることです。
こうしてまだ食べる力があるということは、まだまだ白ちゃんは大丈夫!!
小雨で涼しい今日は白ちゃんにとっても楽になったのか、昨日よりちょっと元気に見えました。
そしてこの小屋に戻ってきたということも白ちゃんにとっても幸いでした。
この小屋があれば雨露もしのげるし、何と言ってもここの気の良いおじさんがご飯を
ちゃんとくれるのですから。
”白ちゃん、良かったね、ここで元気になってね!”
木の下にいたあのウスちゃんも、きっとどこかにいるでしょう。
こんな瀕死の状態になっても何とか生き延びるその姿、、、やっぱり野良ちゃんは逞しい!!!