浪漫飛行への誘(いざな)い

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旅行中の犯罪被害体験談(まずはニセ警官)

2018年07月04日 22時43分24秒 | 旅行

 

今までに150回以上、海外旅行に出かけているが、旅行中にいろいろな犯罪に巻き込まれそうになったことは何回も体験している。以下に、実際に経験した犯罪の体験談を書いてみたい。まずはニセ警官。

1 ニセ警官  2005年5月 フランクフルト

ドイツのレーゲンスブルクへの出張の途中、乗り継ぎでフランクフルトに1泊した。会議に出席する上司のカバン持ちなので、二人での出張であるが、1985年から4年も駐在していて勝手知ったフランクフルトでの1泊だったので、警戒心が緩んだかもしれない。レーマーという中心街で夕食を食べた後、夜の10時すぎだったと思うが、ホテルに戻る途中、車も走っていなかったので、横断歩道ではなく、つい道路を横切ったが、その瞬間、真っ暗闇の中から、一人の警察官が現れ、呼び止められた。警察手帳を見せられ、「今、あなた達は交通規則に反して、横断歩道でないところを横断しましたね。この街も最近ユーロ紙幣の偽札が出回ったり、物騒なので、いろいろ調べさせてもらう」と言われた。

まず、パスポートを見せろと言われ、次に、ユーロ紙幣を持っているはずなので、財布を見せろと言われた。交通違反という負い目があったので、抵抗してもまずいと思い、財布の中身を見せると念入りにチェックしていた。上司に対しても、財布を見せろと言ったが、ユーロ紙幣は全く持っていないと説明すると、今度は、クレジットカードの偽物も出回っているので、クレジットカードを見せろと言ってきた。差し出したカードを何かの装置にかけて、チェックしているようだった。今度は、チェックのために暗唱番号が必要なので、番号を入力しろと言われ、上司も言われるままに、入力してしまった。暗証番号入力時点で、これは何かおかしいと気付き、その場を逃げ去るように、ホテルに戻ろうとした。

すると、また二人の男性が目の前に現れ、警察手帳を見せて、警察官だが、さっきまでそこで何をしていたか説明しなさいと言われた。簡単に状況は説明したが、さっきの警官とグルに違いないと感じ、怖くなって振り払うように一目散にホテルに駆け込んだ。まず、クレジットカードから不正に引き出されないように、ホテルにあったATMで現金の引き出しを試みた。なぜかうまく行かないので、急遽、東京の留守宅に電話を入れて、カードの無効手続を依頼した。原因はわからないが、カードはATMから戻らず、機械に入ったままになってしまった。(後日、帰りにホテルから返してもらったが、犯人が先に引き出したのではなく、何回も続けては引き出せないようになっていたようである)

たまたま駐在時代から知っていたホテル勤務の日本人女性がいたので、自宅に電話を入れて、状況を説明したところ、警察に届けたほうがいいと言われ、タクシーを呼んで、警察署まで出かけた。すでに深夜の12時頃になっていたと思うが、警察に報告し、被害届というか、被害にあっているか不明なので、報告書みたいなものを書いて、ホテルに戻った。

ホテルに戻ると警察から電話が入り、今からパトカーでホテルに向かうので、事情説明に警察署まで出頭してほしいと要請された。生まれて初めてパトカーに乗ったが、警察署に行くとパトロールから戻ったという警察官からいろいろ尋問を受けた。
最初に届け出で警察にいった時は、留守隊が応対したが、パトロールの二人が戻った時、我々が署に来ていたことがわかり、呼び戻したようである。要するに、路上で後から尋問を受けた二人は本物の警察官だったということである。二人の警察官は、路上での我々とある人物(まさにニセ警察官)とやりとりを傍で観察していたのである。二人から指名手配の写真をいっぱい見せられ、この中にさきほどの人物がいないか尋ねられたが、上司も自分も一致して、一人の人物を指名した。暗くて顔はあまりよく見えていなかったが、写真を見て二人ともすぐわかった。

警察によると、最近ニセ警官が出回っており、その人物も常習犯の一人だと説明を受けた。フランクフルトに4年半もいたが、警察署に入ったのは今回が初めてであった。指名手配写真を見るのも初めての経験であったが、意外とわかるものだと我ながら感心した。

フランクフルトに1泊した後、レーゲンスブルクに向かったが、現地でも何回か警察から電話を受けたほど犯人を追いかけているようであった。 当初、両方ともニセ警官だと思い込んでいたが、警察手帳を見せられただけでは到底真偽の判定はできないし、夜間の暗いころでは、さらにむずかしい。

犯人とは英語でやりとりしたが、話がうまく、途中まで騙されているとは全く気が付かなかった。さすがプロという印象であったが、流石、暗証番号の入力のところで怪しいと気付き、結果的に、一切被害を受けなかったのは幸いであった。犯人のやりとりは演技賞ものであった。警察によると、カードそのものはなくても、カード番号と暗証番号だけで、現金を引き出されることは十分あるとのことで、大変ラッキーであった。

コメント
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