5月3日のAERAdot.で、7月末までに高齢者ワクチン接種完了は無理との地方自治体の回答が暴露された。菅首相の厳命を受けて、武田総務相が全国の自治体首長に出したメールが暴露され、自治体の6割以上が無理と回答しているという。主な理由は、ワクチンが届かない、配布スケジュールもない、予約を受け付けは現場の大混乱を招いている等々。菅首相のあたふたぶりは尋常ではなく、厚労省主導のワクチン接種が進まないのに業を煮やし、ワクチン接種拡大に自分の配下の多い総務省を絡ませたようである。総務相は、菅首相が7月末までに高齢者のワクチン接種完了を国民に約束してしまったから至上命題としてヤレと焦っているようである。トップの発言に合わせるあたりは、安倍さんの森友事案の発言を想起させるものである。東京と大阪で自衛隊によるワクチン集団接種の件も、その一環であるような気がするし、官邸の焦りぶりが手に取るようにわかる。菅さんも国民のためにではなく、自分の政権維持のためにワクチン接種と五輪開催に必死になっている印象はぬぐえない。
最近、オリンピックに関し、組織委員会の中に専門家ラウンドテーブルを創設し、座長に岡部信彦氏がついたというが、この人は、感染研のトップにいる人で、利権確保のためのコロナ対策を続け、感染を拡大させた人物である。この人が座長につくということは、五輪の感染対策は、政権の言いなりになるということを意味する。菅政権は、この人を内閣官房参与に任命し、アドバイスを受けているようで、それがコロナ対策失敗の大きな要因ともいえる。どんな人を側近に置くかはいかに大事なポイントであるかを痛感させられる。コロナ対策分科会のメンバー構成をみるだけで勝負は決まったともいえ、専門家の人事刷新をしない限り、日本のコロナ対策には光は見えてこない気もする。
AERAdotの記事(5/3): https://dot.asahi.com/dot/2021050200013.html?page=1
一月万冊(5/4)の解説: https://youtu.be/BaSzajqloZw
一月万冊(5/5)の解説: https://youtu.be/04X1bt6tIlI
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