透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

金子みすゞ童謡集から「風」を

2018-02-22 23:05:43 | 日記

晴れ。最低気温-15.9℃、最高気温-1.3℃。

 16:42


 

「 風 」  金子みすゞ

空の山羊追い

めにみえぬ。

 

山羊は追われて

ゆうぐれの、

広野のはてを

むれてゆく。

 

空の山羊追い

めにみえぬ。

 

山羊が夕日に

そまるころ、

とおくで笛を

ならしてる。

 

『金子みすゞ童謡集 明るいほうへ』より


パステルテルカラーに染まりながら暮れ行く空は美しい。

静かに時間が流れているのを実感できる、貴重なひとときかと思う。

       🍁      🍁      🍁

みすゞさんは「風」と題して、

こんなふうにドラマチックでメルヘンのような夕暮れを感じとり

綴っていたのだ。

若くしてこの世を去ったみすゞさん。

その繊細な感性で、

もっとたくさんの詩を書いてほしかったなと思う。

コメント
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