GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

カラモランの大空。

2010年06月07日 | マンガ
学生時代、『月刊コミックトム』という漫画雑誌を愛読してました。

出版元の素性はちょっとアレですが(各自調査)、誌面自体には宗教色はほとんど見えず、横山光輝の『三国志』『項羽と劉邦』『水滸伝』や、諸星大二郎の『西遊妖猿伝』、みなもとたろうの『風雲児たち』、手塚治虫の『ブッダ』、安彦良和の『虹色のトロツキー』、某マイミクさんの読み切り作品などなど、良質の漫画を次々と生み出していた雑誌です。

(他にも、藤子F不二雄、藤子不二雄A、山岸涼子、たがみよしひさ、星野之宣、石ノ森章太郎らが連載)

結局時代の波に埋もれてしまい、廃刊になっておよそ10年。

なんとなく心に引っかかっていた作品がひとつあったんですが、この度ようやくコミックスを発見。思わず衝動買いしてしまいました。

神坂智子の『カラモランの大空』全6巻。

『当方見聞録』でお馴染みのマルコ・ポーロの生涯を描いた伝記ロマンです。

子供の頃から、どうも少女マンガ風の絵柄は好きになれなかったんですが、ストーリーの面白さも手伝ってか、この作品に関してはすんなり受け入れることができました。

独特の解釈や、オリジナルのキャラ&展開が多く見え、史実派にはオススメしませんが、マルコ・ポーロが触れたであろう、当時の空気感はしっかり感じられます。

女性作家らしく、そこかしこにラブロマンスを挟んで来ますが、イヤミはなく、程よいスパイスとなって物語を盛り上げてくれます。

なかなかの隠れた名作ですよ。

ただ、1つだけ難点が。

古本屋での保存状態がよくなかったのか、ちょっとカビ臭い…。←作品関係ねえっ