京都みなみ会館に映画『フェイシズ』を見に行って来ました。
『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョボビッチ主演のサスペンス作品。殺人現場を目撃した直後、事故に遭ってしまい、人の顔が認識できなくなる相貌失認になってしまった主人公。目を離すたびに相手の顔の情報がリセットされてしまうため、恋人や親が近くにいてもわからないし、ましてや複数の中から特定の人間を捜すのは不可能に近い。そんな彼女に口封じの為に忍び寄る犯人…。
相貌失認を表現するのに、作品内では俳優を複数使い、シーンごとに交代させることで「目を離すと顔が違って見える」感を見せていました。中々良い手法だと思うのですが、映画に出演できるレベルの程よいイケメンの白人男性が、髪型や服装を全く変えずに交代するため、海外の方々とあまり接点の無い生活をしている俺にはほとんど同じ顔に見えて、いつ俳優が変わったのか判別できないレベルでした。←俺が人の顔を覚えるのが苦手なのもありますが
とはいえ、親しい人達の顔すら見分けられなくなってしまう絶望というのは伝わって来ましたし、犯人が忍び寄って来ても気付けない恐怖には、とてもハラハラします。
例えば、犯人と警察が同時に駆け寄って来ても、どっちがどっちとわからないわけですし、さらに言えば、朝起きてとなりに寝ている夫の顔をみたら毎朝知らない人の顔なんですからね。そりゃ辛いわ!
…と思って見てたら、毎夜違う男と寝た気になれるからと、まんざらでもなさそうなジョボビッチさんでした。ちゃんちゃん。
なじみの薄い症例がテーマの作品ですが、尾田栄一郎と真島ヒロ、トリンドルとローラ、AKBメンバーの顔、民放の番組構成など、相貌失認でなくても判別不可能な事象に溢れたこの世の中。主人公に感情移入することは案外難しくないと思いますよ。
70点。
1役に対し複数の俳優名が並ぶスタッフロールが、ちょっと新鮮でおかしかったです。