■今回の沖縄本島に行った目的の一つは米軍基地問題を
この目で見て、聞いて、感じることでした。
今回はメディアでもよく見にする辺野古と高江にフォーカスしました。
自分が住む小笠原も沖縄と同じくアメリカ統治時代がありました。
小笠原は沖縄と違い、徴兵された島民以外は皆内地に強制疎開されているので、
日本人が住んでいない長い期間があり、
文化も伝統もほとんど失ってしまった経緯があります。
今も激戦の地、硫黄島には一般住民は帰れず、
小笠原も沖縄も戦後が終わっていないと言えると思います。
※これは伊江島の山山民具資料館の外にある砲弾です。
■僕自身、沖縄は2000年、2006年と3回目。
2000年の時は僕自身がまだ10代で、新しい世界を見るだけで精一杯でしたが、
2006年は当時2歳半の長女を連れて家族で日本を回っている時でした。
その時は高江のヘリパットの問題は浮上していました。
同様に信州・大鹿村をぶち抜くリニアモーターカーの話も耳にしました(どちらも今は進んでます)。
その時、感じたのはこんなに反対している人がいるのに、
突き進める行政の理不尽さを感じていました。
しかし、今回は同様な気持ちも感じたのですが、
色々な側面から見て、聞いて、感じることが出来ました。
※伊江島の洞(ガマ)から出てきた遺骨。
■まずはじめに辺野古に行きました。
友人も知人も多くの自然を大切にする友人が反対運動に関わっています。
僕自身も基本的にはこれ以上今ある自然を破壊して、
基地を増やすのは反対だと思っていますが、
その土地に住んでいない僕が大きな声で言えないと考えています。
レンタカーでまず辺野古の集落に止めれる場所を探しました。
そこに年輩の方が現れて、声をかけられました。
「なにしにきたんだ?」
と聞かれたので、辺野古のゲート前の現状を見に来たと言ったら、
「あんなところに行くんじゃない!ここら辺じゃ反対している人は3人しかいない。
みんな賛成しているのに、外からきた奴らが反対運動している。とても迷惑だ」
と言っていました。
そこで僕は賛成反対をしに来たのではなく、
現状を見て学ぶために来たと話したら、
「そんならぜひ行ってこい!車も停めて良いぞ!」
と言ってもらえ、色々話を聞かせてくれました。
つまりは今の暮らしは米軍基地があるお陰で生きていけるから辺野古にとって必要ということでした。
■その後、基地ゲート前に行きました。
沢山の車が米軍基地に入り、出て行きます。
そのゲートを過ぎると、辺野古基地拡大のための工事作業入り口になります。
そこには多くのテントが並び、
これまでの経緯や記録、
機動隊や海保との衝突の写真が飾られていました。
その場書を過ぎると多くの人が座り込みをしているゲート前になりました。
その後ろには機動隊の人がずらっと並んでいました。
暴力や過激な方法でなく、
平和な行動として座り込みで反対する人々。
話を聞くと沖縄の人も多くいましたし、
僕が行ったは東京から来ている人達も沢山いました。
噂では反対運動をするとお金がもらえる、
座り込みをしている人は県外の人ばかり、
と聞いていましたが、
現実はそんなお金をもらえるならどこから?と思えるほど、
質素なものでしたし、
県外の人は土日は増えますが、
やはり沖縄の人が多く来ているようでした。
話を聞くと、もう3年も続けているが、
本当に疲れてくるが、政府には頭に来る。
日本の多くの人がこうして自腹を切って現場に来てくれるのはとても嬉しい、
お陰でまだやれる元気をもらえるということでした。
しかし、残念なことに反対運動しに来る人の中には
過激な思考をもつ人が時々来るのも事実で、
ネットで凄い嘘をかかれて、それが報道されて多くの人
が嘘の情報を鵜呑みにしてしまったことがあったそうです。
僕はこうして日当を頂いて、どういう本心かは分かりませんが、
警備や監視、作業にあたる人がいる中、
自分の仕事も休んで、3年も座り込みを続ける人達が心底、凄いと思ったのです。
全身に想いがつまったAKOちゃんがぜひ!
というので座り込みの前でマイクで発言することに。
僕は賛成反対ではなく、
もっとシンプルで
自然をこれ以上破壊しない方法を考えて欲しいこと、
自分たちの子供の未来に二度と戦争が起こらないようにしたい、
そういう意味でこの座り込みを応援していると話しました。
■今回行った伊江島では「命どぅ宝資料館」という戦争の悲惨な歴史、
戦後に政府やアメリカと血の滲む活動の歴史を展示している資料館があります。
生々しい戦場の遺品、
集団自決して生き残った手記、
壕の中で泣くわが子の首を絞めて、
その後抜け殻になってしまう母親。
一般住民は何も悪くないのに、
戦争はそんな市民を巻き込むことを忘れてはならないと強く思い知らされました。
国のために人は命を懸けて戦ったのに、
国は沖縄のために理不尽なことばかりをする、
そんなウチナーンチュの想いがグッと肩にのしかかります。
■東村高江のヘリパットは住民の反対の座り込みを無視し、
新たに2つ作られました。
政府の駆け引きや情勢は関係なく、
東村の人達は静かな平和な暮らしを望んでいました。
多くの人は昼夜けたたましい爆音で上空を戦闘機や輸送機が飛ぶのを望んでいませんでした。
ベトナム戦争時、この沖縄北部訓練場でジャングル訓練を行い、
沖縄の基地から直接戦争に、人殺しに行っていたそうです。
まともな感覚では戦争はできないので、
そんな銃を持った訓練中の兵隊と住民が畑や山のやぶから現れて恐ろしかったそうです。
同じことをするなら、
もっと一般人のいないところですればいいのに。
純粋にそう思いました。
■小笠原を含め、東京の人は中国と沖縄が仲がいいのが許せない印象を感じることがあります。
しかし、沖縄は琉球王朝の時代から中国との交流は深いのです。
マイクでも話したのですが、
僕は中国人も日本人もアメリカ人も大好きです。
でも中国政府、日本政府、アメリカ政府は好きではありません。
小笠原も中国の密漁船が来て珊瑚を取り、
住んでいた私たちが怖かったことも記憶に新しいのですが、
やはりそれで中国のすべてを否定する気にはなりません。
チベットの問題も納得はいかないのですが、
やはりみんな平和に暮らせることを強く望みます。
そのためにはインドネシア政府からの虐殺を耐えて、
27年間ずっと愛を持って自分の家族を殺した相手を許していって、
そしてついに独立を勝ち取った東ティモールの国民のような姿勢が大事な気がしてなりません。
侵略、防衛、武力保持、なのではない、
新しい国の在り方を模索する時期にきていると感じます。
■原発もこの米軍の基地の問題も、
結局、問題はお金なんだと思いました。
人はずっと利権や資源、お金でずっと争っている。
そんなことのせいで家族内でいがみ合い、
集落でいがみ合い、
国内でいがみ合い、
世界でいがみ合う。
なんてくだらなくて、
なんて悲しいんだろうと思いました。
これを根本的に解決するには、
ひとりひとりが気付いて行動して、
お互いが自分も相手も大事にする心の時代にシフトするしかないと思いました。
★沖縄本島旅行記2017 記事アーカイブ
沖縄本島への旅路(沖縄本島滞在記①)
馬と暮らすという事~伊江島 (沖縄旅行記②)
沖縄と米軍基地問題(沖縄本島滞在記③)
やんばるの自然~ヤンバルクイナという存在(沖縄本島滞在記④)
やんばるの百姓たち~自然農とパーマカルチャー(沖縄本島滞在記⑤)
この目で見て、聞いて、感じることでした。
今回はメディアでもよく見にする辺野古と高江にフォーカスしました。
自分が住む小笠原も沖縄と同じくアメリカ統治時代がありました。
小笠原は沖縄と違い、徴兵された島民以外は皆内地に強制疎開されているので、
日本人が住んでいない長い期間があり、
文化も伝統もほとんど失ってしまった経緯があります。
今も激戦の地、硫黄島には一般住民は帰れず、
小笠原も沖縄も戦後が終わっていないと言えると思います。
※これは伊江島の山山民具資料館の外にある砲弾です。
■僕自身、沖縄は2000年、2006年と3回目。
2000年の時は僕自身がまだ10代で、新しい世界を見るだけで精一杯でしたが、
2006年は当時2歳半の長女を連れて家族で日本を回っている時でした。
その時は高江のヘリパットの問題は浮上していました。
同様に信州・大鹿村をぶち抜くリニアモーターカーの話も耳にしました(どちらも今は進んでます)。
その時、感じたのはこんなに反対している人がいるのに、
突き進める行政の理不尽さを感じていました。
しかし、今回は同様な気持ちも感じたのですが、
色々な側面から見て、聞いて、感じることが出来ました。
※伊江島の洞(ガマ)から出てきた遺骨。
■まずはじめに辺野古に行きました。
友人も知人も多くの自然を大切にする友人が反対運動に関わっています。
僕自身も基本的にはこれ以上今ある自然を破壊して、
基地を増やすのは反対だと思っていますが、
その土地に住んでいない僕が大きな声で言えないと考えています。
レンタカーでまず辺野古の集落に止めれる場所を探しました。
そこに年輩の方が現れて、声をかけられました。
「なにしにきたんだ?」
と聞かれたので、辺野古のゲート前の現状を見に来たと言ったら、
「あんなところに行くんじゃない!ここら辺じゃ反対している人は3人しかいない。
みんな賛成しているのに、外からきた奴らが反対運動している。とても迷惑だ」
と言っていました。
そこで僕は賛成反対をしに来たのではなく、
現状を見て学ぶために来たと話したら、
「そんならぜひ行ってこい!車も停めて良いぞ!」
と言ってもらえ、色々話を聞かせてくれました。
つまりは今の暮らしは米軍基地があるお陰で生きていけるから辺野古にとって必要ということでした。
■その後、基地ゲート前に行きました。
沢山の車が米軍基地に入り、出て行きます。
そのゲートを過ぎると、辺野古基地拡大のための工事作業入り口になります。
そこには多くのテントが並び、
これまでの経緯や記録、
機動隊や海保との衝突の写真が飾られていました。
その場書を過ぎると多くの人が座り込みをしているゲート前になりました。
その後ろには機動隊の人がずらっと並んでいました。
暴力や過激な方法でなく、
平和な行動として座り込みで反対する人々。
話を聞くと沖縄の人も多くいましたし、
僕が行ったは東京から来ている人達も沢山いました。
噂では反対運動をするとお金がもらえる、
座り込みをしている人は県外の人ばかり、
と聞いていましたが、
現実はそんなお金をもらえるならどこから?と思えるほど、
質素なものでしたし、
県外の人は土日は増えますが、
やはり沖縄の人が多く来ているようでした。
話を聞くと、もう3年も続けているが、
本当に疲れてくるが、政府には頭に来る。
日本の多くの人がこうして自腹を切って現場に来てくれるのはとても嬉しい、
お陰でまだやれる元気をもらえるということでした。
しかし、残念なことに反対運動しに来る人の中には
過激な思考をもつ人が時々来るのも事実で、
ネットで凄い嘘をかかれて、それが報道されて多くの人
が嘘の情報を鵜呑みにしてしまったことがあったそうです。
僕はこうして日当を頂いて、どういう本心かは分かりませんが、
警備や監視、作業にあたる人がいる中、
自分の仕事も休んで、3年も座り込みを続ける人達が心底、凄いと思ったのです。
全身に想いがつまったAKOちゃんがぜひ!
というので座り込みの前でマイクで発言することに。
僕は賛成反対ではなく、
もっとシンプルで
自然をこれ以上破壊しない方法を考えて欲しいこと、
自分たちの子供の未来に二度と戦争が起こらないようにしたい、
そういう意味でこの座り込みを応援していると話しました。
■今回行った伊江島では「命どぅ宝資料館」という戦争の悲惨な歴史、
戦後に政府やアメリカと血の滲む活動の歴史を展示している資料館があります。
生々しい戦場の遺品、
集団自決して生き残った手記、
壕の中で泣くわが子の首を絞めて、
その後抜け殻になってしまう母親。
一般住民は何も悪くないのに、
戦争はそんな市民を巻き込むことを忘れてはならないと強く思い知らされました。
国のために人は命を懸けて戦ったのに、
国は沖縄のために理不尽なことばかりをする、
そんなウチナーンチュの想いがグッと肩にのしかかります。
■東村高江のヘリパットは住民の反対の座り込みを無視し、
新たに2つ作られました。
政府の駆け引きや情勢は関係なく、
東村の人達は静かな平和な暮らしを望んでいました。
多くの人は昼夜けたたましい爆音で上空を戦闘機や輸送機が飛ぶのを望んでいませんでした。
ベトナム戦争時、この沖縄北部訓練場でジャングル訓練を行い、
沖縄の基地から直接戦争に、人殺しに行っていたそうです。
まともな感覚では戦争はできないので、
そんな銃を持った訓練中の兵隊と住民が畑や山のやぶから現れて恐ろしかったそうです。
同じことをするなら、
もっと一般人のいないところですればいいのに。
純粋にそう思いました。
■小笠原を含め、東京の人は中国と沖縄が仲がいいのが許せない印象を感じることがあります。
しかし、沖縄は琉球王朝の時代から中国との交流は深いのです。
マイクでも話したのですが、
僕は中国人も日本人もアメリカ人も大好きです。
でも中国政府、日本政府、アメリカ政府は好きではありません。
小笠原も中国の密漁船が来て珊瑚を取り、
住んでいた私たちが怖かったことも記憶に新しいのですが、
やはりそれで中国のすべてを否定する気にはなりません。
チベットの問題も納得はいかないのですが、
やはりみんな平和に暮らせることを強く望みます。
そのためにはインドネシア政府からの虐殺を耐えて、
27年間ずっと愛を持って自分の家族を殺した相手を許していって、
そしてついに独立を勝ち取った東ティモールの国民のような姿勢が大事な気がしてなりません。
侵略、防衛、武力保持、なのではない、
新しい国の在り方を模索する時期にきていると感じます。
■原発もこの米軍の基地の問題も、
結局、問題はお金なんだと思いました。
人はずっと利権や資源、お金でずっと争っている。
そんなことのせいで家族内でいがみ合い、
集落でいがみ合い、
国内でいがみ合い、
世界でいがみ合う。
なんてくだらなくて、
なんて悲しいんだろうと思いました。
これを根本的に解決するには、
ひとりひとりが気付いて行動して、
お互いが自分も相手も大事にする心の時代にシフトするしかないと思いました。
★沖縄本島旅行記2017 記事アーカイブ
沖縄本島への旅路(沖縄本島滞在記①)
馬と暮らすという事~伊江島 (沖縄旅行記②)
沖縄と米軍基地問題(沖縄本島滞在記③)
やんばるの自然~ヤンバルクイナという存在(沖縄本島滞在記④)
やんばるの百姓たち~自然農とパーマカルチャー(沖縄本島滞在記⑤)