■母島に通称❝ゴミ海岸❞と呼ばれてしまう海岸があります。
それは風向きや海流などの影響で漂流ゴミが辿り着きやすい海岸なのです。
その中でも母島北部にある【大沢海岸】は、道路からも離れていて、
かつ船で来るにも沖港から特に離れている海岸で(航行距離15㎞ほど)、
なかなか海岸清掃実施にまで至らない海岸なのです。
(無人島の平島や向島の海岸清掃は毎年実施されている)
大沢海岸は母島の北にある北港から、遊歩道を歩いて1時間程度で着く海岸なのですが、
山道が急で頑張って辿り着いた先にゴミだらけの海岸というのが、
島民としてもとても残念だったのです。
それが今回、
これがですよ、
こんなに綺麗になったんです!!
参加メンバーも
「少なくともここ10年以上はどの組織も大沢海岸の清掃は実施してないと思う。」
「色んな場面で大沢海岸を掃除しようって案は挙がるんだけど、なかなか実施まで至らないよね」
といいます。
去年は平島や向島を海岸清掃を実施した環境省事業の海岸清掃。
今年は他の無人島がすでに他の組織で清掃され、綺麗であるということから、
大沢海岸の清掃をすることになりました。
そこにはとある友人の声が大きかったのです。
■去年の冬位でしょうか、
島の自然をこよなく愛する友人が、
「私は大沢海岸が大好きでよく行くんだけど、ホントにゴミが多いんだよ!すごく悲しくなる。どうにかならないかな?」
と切実に訴えていました。
大沢海岸。
小笠原に住んで約20年の僕ですが、大沢海岸は数えても5回は行ってないです。
そのどれもがゴミが多かった印象は確かにあります。
しかし、海岸清掃するには敷居が高い事もよく分かるのです。
遊歩道も案内看板もある海岸ですが、島民にとってはあまり行く事の少ないマイナー海岸。
今回、海岸清掃に参加した島出身のふたりもなんと初めて来たとか(笑)。
30年以上島にいるメンバーですら初めてという、
道路から離れていて、山道の険しい海岸はなかなか綺麗にしようという流れに乗りにくいのです。
今回、僕はスタッフとして関わりながら、
友人のその切望する言葉がずっと忘れられなくて、
事前にSUPでも見に行き、そのゴミの多さに唖然としました。
しかし、今回も見送ればさらにゴミは増えたり、
海上に戻って行ってしまうことは明白です。
ちょうど他の海岸も綺麗にしてもらったというタイミングだったので、
大沢海岸清掃に踏み切ることが出来ました☆
■チャーターした漁船に乗り、沖港から15㎞先の大沢海岸まで約1時間。
普段、あまり母島の北部というのは西回りで行く事は少ないので、
参加してくれたみんなで母島の景観を楽しみながら、現地へ到着。
大きな漁船で大沢海岸に接近することはできないので、
伝馬船に乗り換えて向かいます。
これが何だかとてもアドベンチャー気分♪
車で北港まで来て、歩いても来れる大沢海岸を海から来るのはとても新鮮でした(#^.^#)
■しかしまあ、さすが10年以上清掃に着手されない海岸です。
凄まじいボリュームのゴミたちが迎えてくれます(#^.^#)
海岸に着いて、みんなでゴミ回収を始めると、
あっという間に沢山のプラごみが集まりました!
漁網に浮き、網、ペットボトル、マスクetc..
ありとあらゆるプラスティックが漂着しています。
あと50年以内に海は魚よりもプラスティックの方が多くなるという報道も頷けます。
ものすごい量です。
特に漁網やロープなどは重くて絡んでいて、
作業もとても大変です。
1日目はこれだけのゴミが集まりました。
ここまでやってみて、あと1日やればなんとかなるかも…という状況でした☆
浜に着いた最初は唖然とするほどの光景でしたが、
みんなで頑張ると見違えるほどになるものです!!
みんなで記念撮影♪
その後、そのゴミを伝馬船に載せて、漁船に運ぶのが一苦労です。
この9/24,25は奇跡的に台風と台風の狭間で、凪の日。
と言っても、途中からうねりも入ってきて、
波打ち際はなかなか手強い状態でした。
みんなでリレー形式で運んで、ピストンで漁船へと運びます。
1日目と2日目は半分くらいは違うメンバーになるのですが、
10人以上で実施すると、素晴らしいマンパワーが発揮されて、
あんなにゴミだらけだった海岸がかなり綺麗になりました☆
本当に感謝です(#^.^#)
帰りには沢山頑張ったご褒美にイルカちゃんが沢山来てくれて、
みんな幸せな帰路となりました☆
それについては次回、ご褒美編で書きたいと思います(#^.^#)
漁船は足の踏み場もないほど、大漁の海ゴミで山になっていました!
母島に着いたら、
みんなでゴミをトン袋に詰め込みます。
1日目は8袋になりました!(この時点で去年より多い☆)
■1日目は半分しかやれなかったので、
2日目も大沢海岸で実施することを決定し、2日目も同様に頑張りました☆
1日目の経験も活きて、2日目はかなりスムーズな運びとなりました。
1日目は重くて厄介な漁網が多く、
2日目はかさばって運びにくい浮きが多かった印象です。
ボリューム的には1日目を凌ぎました。
2日間もかけたみんなの猛烈な頑張りのお陰で、
ゴミ海岸と呼ばれた大沢海岸が見事に美しい海岸に戻りました!!
これらのゴミはすべて人の暮らしの影響で出たゴミです。
海のすべてのプラごみには程遠い量ですが、
確かな、かつ大きな1歩になったと思います。
「こんな綺麗な大沢海岸は初めて見た!!」
清掃後の僕の素直な感想です。
それくらい嬉しい光景でした♡
やった~~~!!
最初はこれだけのゴミの量、本当に片付けれるのか?と思うほどでしたが、
参加してくれたみんなの頑張りのお陰で、見事に美しい大沢海岸になりました♡
本当に有難うございます!
2日目は行きも帰りもハシナガイルカの歓迎に逢い、ウットリして帰路につきました。
2日目のゴミも港でトン袋に詰めるとなんと9袋!!
1日目と合わせて17袋になりました!
これは凄い量です!
(後日、長物も入れて18袋、合計1350kgになりました!!)
そして両日とも母島出身で生態系を学んでいる大学生が、
島の生態系に海のゴミがどう影響するかの資料を作成してくれて、
レクチャーも実施することができました♪
今回参加してくれたメンバーには色んな方がいて、
子供達に伝えたい学校の先生や、
島に来たばかりのメンバー、
翌日の出港日のおがさわら丸に乗って離島するメンバー、
15年以上島にいるメンバー、
島出身の島っ子メンバー、
とても多様なメンバーで海ゴミについて考えながら、
母島に恩返しのできる機会となりました。
本当に有難うございました!!
次回は海岸清掃②ご褒美編に続きます(#^.^#)
最後に去年、海岸清掃実施後に開催したオンライン対談を紹介します。
これは母島やミクロネシア、ハワイでの海洋プラスティックの問題にフォーカスした座談会です。
色々と今回の海岸清掃にも繋がる興味深い内容ですので、良かったらご覧になってみてください☆
母島部活堂@海洋プラスティック座談会 2021.11.13
それは風向きや海流などの影響で漂流ゴミが辿り着きやすい海岸なのです。
その中でも母島北部にある【大沢海岸】は、道路からも離れていて、
かつ船で来るにも沖港から特に離れている海岸で(航行距離15㎞ほど)、
なかなか海岸清掃実施にまで至らない海岸なのです。
(無人島の平島や向島の海岸清掃は毎年実施されている)
大沢海岸は母島の北にある北港から、遊歩道を歩いて1時間程度で着く海岸なのですが、
山道が急で頑張って辿り着いた先にゴミだらけの海岸というのが、
島民としてもとても残念だったのです。
それが今回、
これがですよ、
こんなに綺麗になったんです!!
参加メンバーも
「少なくともここ10年以上はどの組織も大沢海岸の清掃は実施してないと思う。」
「色んな場面で大沢海岸を掃除しようって案は挙がるんだけど、なかなか実施まで至らないよね」
といいます。
去年は平島や向島を海岸清掃を実施した環境省事業の海岸清掃。
今年は他の無人島がすでに他の組織で清掃され、綺麗であるということから、
大沢海岸の清掃をすることになりました。
そこにはとある友人の声が大きかったのです。
■去年の冬位でしょうか、
島の自然をこよなく愛する友人が、
「私は大沢海岸が大好きでよく行くんだけど、ホントにゴミが多いんだよ!すごく悲しくなる。どうにかならないかな?」
と切実に訴えていました。
大沢海岸。
小笠原に住んで約20年の僕ですが、大沢海岸は数えても5回は行ってないです。
そのどれもがゴミが多かった印象は確かにあります。
しかし、海岸清掃するには敷居が高い事もよく分かるのです。
遊歩道も案内看板もある海岸ですが、島民にとってはあまり行く事の少ないマイナー海岸。
今回、海岸清掃に参加した島出身のふたりもなんと初めて来たとか(笑)。
30年以上島にいるメンバーですら初めてという、
道路から離れていて、山道の険しい海岸はなかなか綺麗にしようという流れに乗りにくいのです。
今回、僕はスタッフとして関わりながら、
友人のその切望する言葉がずっと忘れられなくて、
事前にSUPでも見に行き、そのゴミの多さに唖然としました。
しかし、今回も見送ればさらにゴミは増えたり、
海上に戻って行ってしまうことは明白です。
ちょうど他の海岸も綺麗にしてもらったというタイミングだったので、
大沢海岸清掃に踏み切ることが出来ました☆
■チャーターした漁船に乗り、沖港から15㎞先の大沢海岸まで約1時間。
普段、あまり母島の北部というのは西回りで行く事は少ないので、
参加してくれたみんなで母島の景観を楽しみながら、現地へ到着。
大きな漁船で大沢海岸に接近することはできないので、
伝馬船に乗り換えて向かいます。
これが何だかとてもアドベンチャー気分♪
車で北港まで来て、歩いても来れる大沢海岸を海から来るのはとても新鮮でした(#^.^#)
■しかしまあ、さすが10年以上清掃に着手されない海岸です。
凄まじいボリュームのゴミたちが迎えてくれます(#^.^#)
海岸に着いて、みんなでゴミ回収を始めると、
あっという間に沢山のプラごみが集まりました!
漁網に浮き、網、ペットボトル、マスクetc..
ありとあらゆるプラスティックが漂着しています。
あと50年以内に海は魚よりもプラスティックの方が多くなるという報道も頷けます。
ものすごい量です。
特に漁網やロープなどは重くて絡んでいて、
作業もとても大変です。
1日目はこれだけのゴミが集まりました。
ここまでやってみて、あと1日やればなんとかなるかも…という状況でした☆
浜に着いた最初は唖然とするほどの光景でしたが、
みんなで頑張ると見違えるほどになるものです!!
みんなで記念撮影♪
その後、そのゴミを伝馬船に載せて、漁船に運ぶのが一苦労です。
この9/24,25は奇跡的に台風と台風の狭間で、凪の日。
と言っても、途中からうねりも入ってきて、
波打ち際はなかなか手強い状態でした。
みんなでリレー形式で運んで、ピストンで漁船へと運びます。
1日目と2日目は半分くらいは違うメンバーになるのですが、
10人以上で実施すると、素晴らしいマンパワーが発揮されて、
あんなにゴミだらけだった海岸がかなり綺麗になりました☆
本当に感謝です(#^.^#)
帰りには沢山頑張ったご褒美にイルカちゃんが沢山来てくれて、
みんな幸せな帰路となりました☆
それについては次回、ご褒美編で書きたいと思います(#^.^#)
漁船は足の踏み場もないほど、大漁の海ゴミで山になっていました!
母島に着いたら、
みんなでゴミをトン袋に詰め込みます。
1日目は8袋になりました!(この時点で去年より多い☆)
■1日目は半分しかやれなかったので、
2日目も大沢海岸で実施することを決定し、2日目も同様に頑張りました☆
1日目の経験も活きて、2日目はかなりスムーズな運びとなりました。
1日目は重くて厄介な漁網が多く、
2日目はかさばって運びにくい浮きが多かった印象です。
ボリューム的には1日目を凌ぎました。
2日間もかけたみんなの猛烈な頑張りのお陰で、
ゴミ海岸と呼ばれた大沢海岸が見事に美しい海岸に戻りました!!
これらのゴミはすべて人の暮らしの影響で出たゴミです。
海のすべてのプラごみには程遠い量ですが、
確かな、かつ大きな1歩になったと思います。
「こんな綺麗な大沢海岸は初めて見た!!」
清掃後の僕の素直な感想です。
それくらい嬉しい光景でした♡
やった~~~!!
最初はこれだけのゴミの量、本当に片付けれるのか?と思うほどでしたが、
参加してくれたみんなの頑張りのお陰で、見事に美しい大沢海岸になりました♡
本当に有難うございます!
2日目は行きも帰りもハシナガイルカの歓迎に逢い、ウットリして帰路につきました。
2日目のゴミも港でトン袋に詰めるとなんと9袋!!
1日目と合わせて17袋になりました!
これは凄い量です!
(後日、長物も入れて18袋、合計1350kgになりました!!)
そして両日とも母島出身で生態系を学んでいる大学生が、
島の生態系に海のゴミがどう影響するかの資料を作成してくれて、
レクチャーも実施することができました♪
今回参加してくれたメンバーには色んな方がいて、
子供達に伝えたい学校の先生や、
島に来たばかりのメンバー、
翌日の出港日のおがさわら丸に乗って離島するメンバー、
15年以上島にいるメンバー、
島出身の島っ子メンバー、
とても多様なメンバーで海ゴミについて考えながら、
母島に恩返しのできる機会となりました。
本当に有難うございました!!
次回は海岸清掃②ご褒美編に続きます(#^.^#)
最後に去年、海岸清掃実施後に開催したオンライン対談を紹介します。
これは母島やミクロネシア、ハワイでの海洋プラスティックの問題にフォーカスした座談会です。
色々と今回の海岸清掃にも繋がる興味深い内容ですので、良かったらご覧になってみてください☆
母島部活堂@海洋プラスティック座談会 2021.11.13