もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

民主党復活に苦言

2018年04月08日 | 野党

 民進党が希望の党を吸収して、再び民主党の看板を掲げる見通しとなったことが報じられている。

 民主党の再結成に参加する玉木代表以下の希望の党員の行動は、不可解を通り越して不愉快である。現行安全保障政策容認・憲法論議推進が描かれた中道右派の踏み絵を踏んで、わずか半年後に真逆の政策を主張する政党へ合流する変節行為には、政治家としての矜持など微塵も感じられない。国会活動を優位に運ぶための野党統一会派結成の目論見まではまだ許せるとしても、合併劇に至っては、希望の党入党時に署名した宣誓は何だったのか、その信条を代弁してくれるとの期待を込めて「代議士」として国会に送り込んだ有権者の意志はどうするのか、将に羊頭狗肉・有権者騙しの極致とも呼ぶべき所業であると思う。受け入れ側の民進党にも不満が残る。岡田克也氏は左翼的な立民の枝野代表以上の左翼原理主義者と呼ばれているが、一時的とはいえ中道右派の看板の下に隠れて議席を得た変節漢を取り込むことで数合わせは実現するものの、以後の政党活動は旧民主党時代と同様な呉越(左右)同舟状態を余儀なくされ、政府と対決できる政策を決められない政党・提案できない政党に陥ることは火を見るよりも明らかと思う。政策で対抗できない以上、政府を攻撃するのは森友・加計問題のような不祥事しかなく不毛な後ろ向き活動に終始する結果、野党が果たすべき与党のチェック機能を放棄した国民不在の政治活動を続ける道筋を辿ることになるのだろう。

 当選時の主張を覆して反対党に走る変節行為は、国民主権に基づいた議会制民主主義を根本から否定する行為であると思う。変節行為の防止について本来は議員の常識に俟つべきであろうが、現状を見ると最早彼らの徳操には期待できないと思う。政党助成法や政治資金規正法を改正して、国政選挙後における議員の政党間移動を禁止すべきではないだろうか。しかしながら野党の野合・弱体化は与党の思う壺であり、このような法案が提出されることすらないであろうが。