南鳥島近海の海底鉱床のレアアース埋蔵量が、従来の推定量の2倍強であることが報じられた。
不勉強のせいで、レアアース?、レアメタルの間違いでは?と調べたところ、レアアースは17種の希土類を指し、レアメタルとはレアアースに白金やニッケル等の希少金属を加えた31種類の総称であるが日本だけで通じる表現であることが判った。希土類がイマイチ理解できないところであるが、南鳥島近海の埋蔵量は世界の消費量の数百年分にも及ぶそうである。残念ながら鉱床は水深5000メートルの海底泥であるために今すぐ採掘(採集)できるものではないが、技術大国のメンツにかけて採掘を実現して欲しいものである。現在レアアースの9割は中国産であるために、幾度となくレアメタル戦争とも称された理不尽な価格操作を仕掛けられたことを思えば、中国の軛の一つを脱し得ることも期待できる。かって東シナ海にガス田の存在が発見された途端に中国が尖閣諸島の領有を主張し始めるとともに協定違反の採掘を強行したことを思えば、今回の報道に接した中国地理院は南鳥島の発見者が中国人であることを示す資料を発見(捏造)する作業に着手したのではないだろうか(笑)。少なくとも中国は海底調査船程度は派遣してくるものと思われるので、監視体制を整備することが急務となる。先日、父島に空自のレーダーサイトを移動式の施設として設置することが報じられたが、当該計画を硫黄島(又は南鳥島)に恒久施設として建設することに変更すべきではないだろうか。
レーダーサイトの設置は過剰な反応と取られるかもしれないが、泥縄式の対応では後手に回るという歴史に学ぶべきと思う。バヌアツに海軍拠点を設けようとする動きが顕在化し太平洋を中国の海にしようとする野望が顕在化したことも報じられているが、モルディブの軍港化(2.23記事参照)によってインド洋への足掛かりを得た中国の膨張政策を見るまでもなく、日本も無策でいるべきでないと考える。