ゴエモンのつぶやき

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精神障害者の雇用就労 理解と連携で支援

2009年02月26日 00時39分18秒 | 障害者の自立
 「精神障がい者の雇用就労を支える別府フォーラム」がこのほど、別府市内であった。精神障害者の法定雇用が進まない中、市内の受け入れ企業や支援機関などが就労に向けた取り組みを報告。「関係者の連携や地域のネットワークがあれば、十分に働くことができる」などと訴えた。

 フォーラムは大分障害者職業センターなどが二十日にビーコンプラザで開催。市内外の企業担当者や精神障害者、福祉関係者ら約百六十人が参加した。
 精神障害者五人を雇用する三菱商事太陽の山下達夫管理部長は「偏見をなくすため、社員の理解を深めることから始めた」と、社内ジョブコーチを配置して精神障害者の小さなSOSをキャッチしたり、現状を報告し合う関係機関との定例会を毎月開いていることを報告。「働く意義や責任感を持ってもらうため、勤務時間を段階的に延ばしたり、正社員を目指すなどの目標を持たせている」と話した。
 支援機関もさまざまな工夫を紹介。生活訓練施設「やすらぎ」は金銭管理や服薬管理、ほかの利用者との共同生活で思いやりの心をはぐくむトレーニングを実施しており、「生活のリズムを整えることが大切」と強調。
 県の委託で就労訓練事業に取り組む太陽の家は「病状や学力、社会経験に違いがあるので、個々に合わせた支援が必要。本人の根気やコミュニケーション能力を高めることも大切」と話した。
 今後の支援体制の在り方については「医療や福祉の現場、企業、当事者らの連携がキーワード。コーディネーターの役割を担う人材も求められる」「企業だけでなく行政の支援も必要」といった意見が出た。

 <ポイント>
 精神障害者の雇用 障害者雇用促進法の改正(2006年)で、精神障害者も雇用算定率の対象となったが、企業側の受け入れ態勢は進んでいない。県の障害者雇用率は2・2%と全国2位だが、精神障害者については0・04%にとどまっている(08年6月)。


地方点描:障害者就労支援

2009年02月26日 00時38分35秒 | 障害者の自立
 鹿角市で精神障害者のグループホームを運営するNPO法人「鹿角親交会」(金澤博子会長)は昨年秋、同市内のビルの一室を借りて障害者の就労を支援する地域支援センター「ひなたぼっこ」を開設した。同センターに登録する障害者25人がメール便配達などの仕事に携わっている。

 同NPOで就労支援事業を担当する理事の西文雄さん(59)は、じゅうたんクリーニング業を営み、十数年前に障害者を雇用したことがきっかけで福祉にかかわるようになった。その後は、鹿角組合総合病院精神科の常勤医確保を求めて活動する「鹿角の医療と福祉を考える市民町民の会」の会長も務め、市民の立場で奔走している。その西さんが、市の本年度社会福祉功労者として市長表彰を受けた。「『たまたま』が重なって、精神障害者福祉がライフワークになってしまった」と西さんは笑う。

 定期市場「花輪市日」の開催に合わせ、障害者たちが定期市会場近くに開くフリーマーケットの店がある。「いっぷく堂」と名付けられた店は、NPOが4年前から始めた。廃油回収で作ったせっけんや市民から提供された雑貨品などを販売。「誰かの役に立ちたい、認められたいと思うのは健常者も障害者も同じ。だから仕事をすることに意味がある」と西さん。

 当初は客と話をすることができなかった障害者たちも徐々に慣れ、1年ぐらいたつと積極的に客とコミュニケーションを取るようになったという。仕事は地域とかかわりを持つ大事な場でもある。こうした地道な活動が、障害者と健常者の間にある見えない壁を少しずつ崩していくのだと思う。