マラソンがブームだ。だが、障害者の伴走をする人はそう多くない。なぜだろう。伴走者育成教室に来た名ランナー、宇佐美彰朗さんに聞いてみた。私が「走力に自信がないからですかねえ」と言うと、宇佐美さんは笑って「走力じゃないんだって」▼「(障害を持つ人で、走りに)来たくても来られない人が大勢いる。走れなければ、一緒に歩いたっていい」と宇佐美さん▼教室の主催団体の一つで、ランニング愛好者らの「てんとう虫パートナーズ」の練習会では、障害を持つ人たちが走りたいという夢をかなえ、口コミで参加者が増加。送迎ボランティアが不足しているのが現状だ。手を差し伸べたい思いがあれば、できることはたくさんある。
毎日新聞 2011年2月15日 地方版
毎日新聞 2011年2月15日 地方版