秩父市寺尾の知的障害者通所施設「ふらわあ」で、秩父産の大豆“借金なし”を使った手作りみそ「借金なし味噌」を、十六日から同市内などで販売を始める。大豆の借金なしを素材にしたみその製品化は初という。
同施設は、社会福祉法人清心会が運営、知的障害者が通所利用し、パン、ラスクを製造販売。一九九八年からは県産大豆を使ったみそも醸造している。
借金なしは秩父地方に古くから伝わった在来種の大豆で、味がよい上収量も多い。作れば高収入が得られ、借金が返せると、名付けられたという。数年前から着目され、栽培農家が増えている。
借金なしは甘みがあることから、同施設はみその素材に着目し、昨年二月に百五十キロを米こうじみそとして、仕込んだ。約十カ月の熟成を経て出荷にこぎ着けた。
「借金なし味噌」は、七百五十グラム入りが六百円。秩父市のぽっぽのお店ばらーど、道の駅ちちぶ、じばさんセンター、さいたま市の県物産観光館そぴあなどで販売されるほか、業務用としても活用される。
東京新聞