ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

子どもに障害 先輩ママが助言

2012年04月05日 02時09分07秒 | 障害者の自立
●経験まとめ育児ガイド 小牧「ポプラの会」

 愛知県小牧市の障害児の母親たちが、子育てのガイドブック「はじめのいっぽ in 小牧 スペシャルサポートガイド」を作った。後輩ママが我が子の障害に気づいたとき、「初めの一歩」を踏み出す時間や労力を減らし、将来を見据えて育児を楽しんでほしい。そんな願いが込められている。
 心身障害児母子通園施設「あさひ学園」(同市中央)の保護者による「ポプラの会」と、市、市社会福祉協議会が協力して制作した。日進市で作られた同様の冊子を手にした会のメンバーが小牧市に相談したのがきっかけで、半年かけて編集した。
 B5判65ページ。「お子さんの発育や発達に不安を感じたら」「特別な支援が必要であるとわかったら」といった項目ごとに、地元の相談窓口や医療機関、訓練施設などを紹介している。「この先どんな道を歩んでいくの?」では、乳幼児期から学齢期、青年期ごとに、受けられる支援策をまとめた。
 ほとんどのページの欄外に、先輩ママからの「ひとことアドバイス」がある。障害者手帳の欄には「ちゃんとした証明写真じゃなくても、公園でのスナップ写真でも大丈夫」。
 福祉サービスの欄には「子どもが小さいうちは家族で頑張ってしまいがちですが、事業所やヘルパーさんと信頼関係ができると、体も心もう~んと楽になりますよ」。
 巻末には「母の手記」10編も収録した。制作の中心メンバーはポプラの会の6人。「自分たちの経験から、こんな情報がほしかった、こんな本があったらよかったのに、という思いで作りました」という。
 1600部を市の福祉課や養護学校などに配布。希望者にも無料で配る。問い合わせは小牧市社会福祉協議会(0568・77・0123)。(


ガイドブックを作った母親と子どもたち=小牧市役所

朝日新聞 - 2012年04月04日

脳機能障害の患者や家族らが運営 宍粟に交流カフェ

2012年04月05日 02時01分48秒 | 障害者の自立
 高次脳機能障害の患者や家族らが運営する「カフェ雑貨ひまわりの家」が、兵庫県宍粟市山崎町段の古民家にオープンした。患者らが接客を担当することで、利用者に障害への理解を深めてもらい、接客などを通じてリハビリ効果にも期待を込める。運営するNPO法人「ひまわりの家」の佐原美津子理事長(66)=たつの市揖保川町=は「みんなが生き生きと働ける場所にしたい」と話す。


 佐原さんの夫常美さん(66)は2005年11月、脳の手術をした後、記憶障害が発症し、家族の名前や自分の生年月日などを忘れてしまった。忘れたことを何度も筆記して記憶し直したり、過去に訪れた旅先に出向いたりして失った記憶を取り戻す生活を続けた。「夫婦で『がんばらないと』と焦る半面、思うように改善しない現実に絶望したこともあった」と佐原さん。

 06年、患者の家族会「ひまわりの会」を結成。岡山や京都からも参加者があり、「同じ苦しみを抱える者同士で、横のつながりができて気持ちが楽になった」と振り返る。

 メンバーの交流の場としてカフェを企画し、宍粟市内の空き家を見つけ、所有者で園芸療法士の松本むつみさん(59)が協力。築60年以上の古民家をカフェに改装し、住民らがつくった縫い物や小物などの雑貨や野菜も販売できるようにした。

 接客はスタッフの協力を得ながら、患者らが担当。水やおしぼりを出し、注文を取り、運ぶ。同じ動作を繰り返すことがリハビリ効果にもつながるといい、「家にこもりがちだったみんなに笑顔とやる気が戻った」と佐原さんは喜ぶ。

 営業は木~日曜日の午前10時~午後4時(8日までは無休で午後1~4時)。同店TEL0790・65・9205


【高次脳機能障害】 事故や病気で脳が傷つき、言葉や感情、記憶などに影響が出る。損傷の程度や部分で症状も異なり、記憶障害や注意障害、日常生活で計画を立てた行動がとれない遂行機能障害などの症状がある。外見上は健康に見えることも多く、周囲から「やる気がない」「ふざけている」と誤解を受けやすいという。


手作り雑貨やひきたてのコーヒーを販売する店内=宍粟市山崎町段

(神戸新聞 - 2012/04/04 09:30)

耳マーク、店舗に周知を 「難聴者に対応」表示

2012年04月05日 01時47分28秒 | 障害者の自立

 徳島県内の店舗などで、難聴者に対応できることを示す耳マークの普及が進んでいない。支援団体が周知に取り組んでいるが、人手不足から自治体や病院など公的施設への呼び掛けが中心にならざるを得ず、一般への周知度が低いためだ。マークを知らなかった店舗の中には「ぜひ置きたい」という声もあり、支援団体は今後、店舗へのPR活動に力を入れる。

 耳マークは、聴覚障害者の社会進出を支援しようと1975年に名古屋市中途失聴・難聴者福祉連合会の会員が考案。店舗入り口など見やすい場所に設置し、難聴者に対し筆談などで対応することを示す。マークのある店舗では、難聴者はマークを指さすだけでスムーズに筆談を求めることができる。

 県内では、2007年から「県難聴者と支援者の会」(25人)が普及活動を開始。3月3日の「耳の日」に合わせて徳島駅前で街頭キャンペーンを行ったほか、各市町村や病院を訪れてマークの設置を求めてきた。

 同会によると、10年までに県の出先機関や文化の森など観光・文化施設、県内の市町村役場などへの設置が完了。その後、銀行や郵便局、病院の窓口にも次第に置いてもらえるようになった。しかし、一般の店舗にはまだ周知が進んでおらず、マークの存在はほとんど知られていないのが実情という。

 徳島市籠屋町1で理容店を営む郡捷夫(としお)さん(73)もマークを知らなかった一人。「難聴者の常連客もいて普段から筆談で話しているが、初めてのお客さんは置いている方が入りやすいと思う。ぜひ設置したい」と言う。

 同会の大西鉄男会長(54)は「自分が難聴者だと説明することに抵抗が強い人が多い。耳マークのある店舗であれば説明を省くことができ、難聴者が利用しやすくなる」と強調している。



【写真説明】難聴者に対応できることを示す耳マーク。店舗への普及はまだ進んでいない=県立21世紀館

徳島新聞 -2012/4/4 14:30

「外出諦めないで」大病乗り越え福祉タクシー、通院や旅行サポートも/川崎

2012年04月05日 01時39分04秒 | 障害者の自立
 川崎市多摩区を拠点に、妻と二人三脚で福祉タクシー業を営む男性がいる。高齢者や障害者の通院を手伝うほか、“観光ガイド”の役割もこなす。自身、大病を乗り越えた経験を持つだけに「病気や高齢を理由に外出を諦めてほしくない」。そんな思いを抱き、きょうもハンドルを握る。

 「福祉タクシーまえで」の代表を務めるのは前出昇さん(62)。予約受け付けなどを担当する妻の松子さん(62)と2人で切り盛りしている。車いす2台を搭載できる10人乗りのワンボックスカーで、市内や横浜市内を中心に運行。通院の送迎や介助など、高齢者らの生活をサポートしている。

 前出さんはかつて、生まれ育った京都府内の高校で物理を教えていた。しかし、49歳の時に胃がんを患った。体重は10キロ減り、3カ月休職。看護師や次女らに支えられてリハビリ生活を送る中、「残りの人生は福祉にささげよう」との思いを強めた。

 父親を介護するために持っていたホームヘルパー2級の資格に加え、自動車2種免許も取得し、定年まで1年を残し退職。かつて保養で訪れたことのある和歌山県那智勝浦町で、2009年7月に福祉タクシー業を始めた。

 「きれいな景色を見て元気になってほしい」という思いから観光案内にも力を入れている。10年秋には旅行業務取扱管理者の資格も取得。「利用者には、行きたいところへ行き、食べたいものを食べてほしいですから。きっとリハビリの効果を高めると思う」と期待を寄せる。

 昨年5月、まだ福祉タクシーが十分に浸透していない川崎北部で普及させようと、多摩区に転居した。故郷の京都南部に雰囲気が近いところにもひかれたという。観光コースの開拓をしようと、休日には小田原や三崎などの観光地に足を運び、車いす用スロープの有無やトイレの場所を確認している。

 「まだ福祉タクシーは全国的に認知されていない」と前出さん。利益を出すまでには至っていないが、急加速や急発進をしない優しい運転が好評で、利用者の3分の1がリピーターという。「今は利用者に知ってもらう時期。横のつながりを強めて、業界を発展させたい。全国各地の観光案内もしてみたい」と夢を膨らませている。
 初乗りは750円。要予約。問い合わせ・予約は、前出さん電話044(455)6622。


「ありがとう、と言われることが一番のやりがい」と話す前出さんと妻の松子さん

カナロコ(神奈川新聞) 2012年4月4日

パラリンピックイヤー 練習環境、改善の追い風に

2012年04月05日 01時35分28秒 | 障害者の自立
 五輪イヤーの2012年は、パラリンピックの年でもある。代表選手発表は7月上旬。4年に一度の大舞台の切符をつかもうと、京滋の選手もしのぎを削っている。しかし、一流選手であっても、練習環境は恵まれているとは言い難い。パラリンピックをきっかけに、普段脚光のあたらない障害者スポーツを取り巻く状況が少しでも前進してほしいと思う。

 今年2月、都大路で25チームが熱戦を繰り広げた第23回全国車いす駅伝。福岡が優勝し、京都Aチームは2位に入った。1区を走った寒川進選手(42)=京都市西京区=は、アテネ1600メートルリレーの銅メダリスト。北京に続く3大会連続出場を狙う。4区で前を行く大分を追い上げ、準優勝の原動力となった西原宏明選手(31)=南区=らも、初の切符を目指す。

 京都チームは、練習場所確保には苦労。「思い切り走れる場所がない」と坂野晴男監督(58)は言う。月2回は陸上競技場を借りるが、桂川河川敷が主な練習場所だ。散歩する親子連れや自転車が横を通るため、減速せざるを得ないことも度々。「『なんでこんな所で練習してんねん』って怒られることもある」と苦笑いする。

 練習環境に苦慮するのは、車いす陸上だけではない。アテネの200メートルメドレーリレーで銀、北京でも50メートルバタフライで4位に入った競泳の江島大佑選手(26)=西京区=は「スイミングスクールで、コーチの指導を受けているのは、日本代表選手でも自分だけ」と語る。

 中学生の時に脳梗塞で左半身をまひした江島選手。自宅近くのイトマンスイミングスクール(西京区)が拠点だが「自分は障害がある前から通っていたから受け入れてもらえた」。障害を理由に入会を断られるケースは多く、市民プールなどの開放日に、一般スイマーと混じって練習する日本代表も少なくないという。資金面でも負担は大きい。江島選手は6日から始まるイギリスオープンに出場し、切符獲得に向けて好記録を目指すが、遠征にかかる費用37万円のほとんどは自腹だ。

 障害のある選手への国からの強化費は、59競技で約4億4千万円(昨年度)。「競技人口が違うが、健常者の強化費と比べると桁が一つ違う」と日本パラリンピック委員会(JPC)は言う。選手を支える企業もあるが、実業団のような仕組みはなく、世界レベルの選手であっても自費で活動する人が大半だ。コーチや監督もフルタイムの仕事として確立されておらず、仕事の傍ら手弁当で選手を支えている。

 昨年6月、スポーツ基本法が成立し、初めて「障害者スポーツの支援」が盛り込まれた。これまでは、機能回復訓練やリハビリからスタートした障害者スポーツは厚生労働省の担当、健常者のスポーツ行政は文部科学省の担当で管轄も違っていた。「法律に裏付けされたことで、障害者スポーツと健常者スポーツが同じ輪の中で捉えられるようになる」とJPCら関係者も練習環境の前進に期待する。

 テレビや新聞などのメディアも、障害者スポーツの扱いは小さい。「パラリンピックは特別。活躍すればメディアの扱いが全然違う」と江島選手。特別な大会での活躍は、きっと追い風になる。


全国車いす駅伝を前に、練習する京都チームの選手たち(2012年2月、西京極補助競技場)

[京都新聞 2012年4月4日掲載]