◇案内待つ患者へ返信 病状進み活動補助のボランティア
難病のパーキンソン病患者で、患者らの生活の質向上を目指して講座などを開催する「生駒希望の会」の中筋義弘代表(60)=生駒市萩原町=が、パソコン入力を代行してくれるボランティアを探している。病状が進み、行事案内文作成やメールへの返信がままならなくなってきたためだ。「楽しみに待ってくれる人がおり、私自身の生きがいでもある。週2回計4時間程度お願いできれば」と話している。
中筋さんは会社員だった約10年前に病気が判明。07年3月に会社を辞め、県難病相談支援センターのカウンセラー講座修了生らと09年4月、福祉ボランティア団体「ユーリカ」を結成した。難病患者や障害者らの外出機会を増やすことや交流促進を目的に、音楽を楽しむ催しなどを開催してきた。ユーリカは今月、昨秋設立の「生駒希望の会」(会員約40人)に合流する。
中筋さんは、グループ代表として、行事案内や会員への活動報告の他、活動への補助や支援を受けるための行政との文書のやり取りなどを引き受けてきた。しかし、手の震えなど病状が少しずつ進行し、自らパソコンを打てる時間が午前中のごく短時間に限られるようになってきた。
アルバイト代を支払う余裕はなく、今年2月、県のボランティア・NPO活動情報提供システム「奈良ボランティアネット」上でボランティアを募集。市内在住で病気休職中だった男性(40)が募集記事を見て、週2回計4時間、文書作製などを手伝ってきた。しかし、今月から復職するため、後任の募集記事を載せたが、応募がなかった。
作業は、中筋さんの指示に従って文章を作成し、文字の大きさや体裁を整えていく。手伝ってきた男性は「2時間たつと、中筋さんは相当につらそうです。でも、その熱意に私のほうが元気や勇気をもらった感じです。短期間でしたが、役に立てたことは喜びです」と話す。
中筋さんは「手紙やはがきをもらっても返事がなかなか出せない。夜になると特に体が動かなくなり、毎晩のように心がくじけそうになります。でも、家に閉じこもることが病気に一番良くない。私を含めて多くの患者の病気の進行を遅らせ、社会参加を促すため、可能な限り活動を続けたい」と話している。
問い合わせは中筋さん(0743・77・8329)。
毎日新聞 2012年4月2日 地方版
難病のパーキンソン病患者で、患者らの生活の質向上を目指して講座などを開催する「生駒希望の会」の中筋義弘代表(60)=生駒市萩原町=が、パソコン入力を代行してくれるボランティアを探している。病状が進み、行事案内文作成やメールへの返信がままならなくなってきたためだ。「楽しみに待ってくれる人がおり、私自身の生きがいでもある。週2回計4時間程度お願いできれば」と話している。
中筋さんは会社員だった約10年前に病気が判明。07年3月に会社を辞め、県難病相談支援センターのカウンセラー講座修了生らと09年4月、福祉ボランティア団体「ユーリカ」を結成した。難病患者や障害者らの外出機会を増やすことや交流促進を目的に、音楽を楽しむ催しなどを開催してきた。ユーリカは今月、昨秋設立の「生駒希望の会」(会員約40人)に合流する。
中筋さんは、グループ代表として、行事案内や会員への活動報告の他、活動への補助や支援を受けるための行政との文書のやり取りなどを引き受けてきた。しかし、手の震えなど病状が少しずつ進行し、自らパソコンを打てる時間が午前中のごく短時間に限られるようになってきた。
アルバイト代を支払う余裕はなく、今年2月、県のボランティア・NPO活動情報提供システム「奈良ボランティアネット」上でボランティアを募集。市内在住で病気休職中だった男性(40)が募集記事を見て、週2回計4時間、文書作製などを手伝ってきた。しかし、今月から復職するため、後任の募集記事を載せたが、応募がなかった。
作業は、中筋さんの指示に従って文章を作成し、文字の大きさや体裁を整えていく。手伝ってきた男性は「2時間たつと、中筋さんは相当につらそうです。でも、その熱意に私のほうが元気や勇気をもらった感じです。短期間でしたが、役に立てたことは喜びです」と話す。
中筋さんは「手紙やはがきをもらっても返事がなかなか出せない。夜になると特に体が動かなくなり、毎晩のように心がくじけそうになります。でも、家に閉じこもることが病気に一番良くない。私を含めて多くの患者の病気の進行を遅らせ、社会参加を促すため、可能な限り活動を続けたい」と話している。
問い合わせは中筋さん(0743・77・8329)。
毎日新聞 2012年4月2日 地方版