約やく30年間ねんかん、知的障害者ちてきしょうがいしゃが自分じぶんの力ちからで暮くらしたり、仕事しごとに就つくことを支援しえんしているNPO法人ほうじんぱれっとの写真絵本しゃしんえほん「あなたとわたし わたしとあなた−知的障害者ちてきしょうがいしゃからのメッセージ−」が出版しゅっぱんされました。ぱれっとの日常にちじょうを切きり取とった言葉ことばと写真しゃしんが並ならびます。ぱれっとの創設者そうせつしゃ、谷口奈保子たにぐちなほこさんと、写真家しゃしんかの寺澤太郎てらさわたろうさんに話はなしを聞ききました。【中嶋真希なかじままき】
☆この本ほんを作つくった きっかけは?
★谷口たにぐちさん この30年間ねんかんの活動かつどうを形かたちに残のこして、どう変かわってきたのかを確認かくにんしたいと思おもいました。タイトルに「知的障害者ちてきしょうがいしゃからのメッセージ」とありますが、本当ほんとうは障害しょうがいがあってもなくても関係かんけいない。人ひととしてどう付つき合あっていけるか。それを理念りねんに活動かつどうしてきました。
☆みなさん、いい表情ひょうじょうをしています。
★寺澤てらさわさん みんな写真好しゃしんすきですからね。
★谷口たにぐちさん 好すきですよねえ。昔むかしは、親おやが障害しょうがいのある子こどもを隠かくす時代じだいがありました。今いまじゃ、撮とった写真しゃしんを親おやに見みせると「うちの子こをもっと写うつして」なんて言いわれます。
☆ぱれっとで撮影さつえいしてほしいと頼たのまれて、戸惑とまどいはありましたか。
★寺澤てらさわさん ありました。障害しょうがいのある人ひとと関かかわったことがなかったから、写真撮しゃしんとれるのかなとか、歓迎かんげいしてもらえるかなとか、いろいろ考かんがえました。行いってみたら、まったく違ちがいましたね。みんな写真しゃしんを撮とられるのが好すきだから、いきなり行いっても警戒心けいかいしんないし、気きが向むいたらピースしてくれて……肩かたの荷にがおりました。
☆撮とりがいがありましたか。
★寺澤てらさわさん みんな個性こせいが強つよくて、面白おもしろかったです。その個性こせいに会あいに行いきたくなる。1週間しゅうかんぐらい会あわないと、寂さびしくなって撮とりに行いきたいなって思おもいました。撮とりたいというより、会あいたくなる。
☆この作品さくひんの、どんなところを見みてほしいですか。
★寺澤てらさわさん どの写真しゃしんも日常にちじょうに転ころがっているシーンで、とっつきやすいです。障害者しょうがいしゃってこういう人ひとがいるんだって知しったら、これから町まちを歩あるけば、障害しょうがいを持もつ人ひとに目めがいくようになると思おもいます。そのきっかけになったらうれしいですね。
★谷口たにぐちさん 彼かれらはあなたたちの身みの回まわりにいて、仲間なかまなんだよと感かんじてほしいですね。健常者けんじょうしゃだって、みんなくせや個性こせいがある。いろんな人ひとたちと出会であってください。人間にんげんって面白おもしろいですよ。
◇プロフィル◇
谷口奈保子たにぐちなほこ
1942年ねん、中国東北部生ちゅうごくとうほくぶうまれ。長女ちょうじょが小児しょうにがんで亡なくなったことをきっかけに、34歳さいで病院びょういんボランティアを始はじめ、37歳さいで大学だいがくの福祉学科ふくしがくかで学まなぶ。83年ねん、「ぱれっとを支ささえる会かい」を設立せつりつ。知的障害者ちてきしょうがいしゃの自立じりつを支ささえてきた。
寺澤太郎てらさわたろう
1967年ねん、長野県生ながのけんうまれ。林雅之氏はやしまさゆきし、山崎邦明氏やまざきくにあきしのアシスタントを経へて独立どくりつ。雑誌ざっしや本ほんなどで、人物じんぶつ、料理りょうり、旅たびの写真しゃしんで活躍かつやくしている。2008年ねんよりプロジェクト「寺澤太郎肖像写真館てらさわたろうしょうぞうしゃしんかん」を始はじめ、肖像写真しょうぞうしゃしんや家族写真かぞくしゃしんの撮影さつえいを行おこなっている。
毎日小学生新聞 2012年04月21日
☆この本ほんを作つくった きっかけは?
★谷口たにぐちさん この30年間ねんかんの活動かつどうを形かたちに残のこして、どう変かわってきたのかを確認かくにんしたいと思おもいました。タイトルに「知的障害者ちてきしょうがいしゃからのメッセージ」とありますが、本当ほんとうは障害しょうがいがあってもなくても関係かんけいない。人ひととしてどう付つき合あっていけるか。それを理念りねんに活動かつどうしてきました。
☆みなさん、いい表情ひょうじょうをしています。
★寺澤てらさわさん みんな写真好しゃしんすきですからね。
★谷口たにぐちさん 好すきですよねえ。昔むかしは、親おやが障害しょうがいのある子こどもを隠かくす時代じだいがありました。今いまじゃ、撮とった写真しゃしんを親おやに見みせると「うちの子こをもっと写うつして」なんて言いわれます。
☆ぱれっとで撮影さつえいしてほしいと頼たのまれて、戸惑とまどいはありましたか。
★寺澤てらさわさん ありました。障害しょうがいのある人ひとと関かかわったことがなかったから、写真撮しゃしんとれるのかなとか、歓迎かんげいしてもらえるかなとか、いろいろ考かんがえました。行いってみたら、まったく違ちがいましたね。みんな写真しゃしんを撮とられるのが好すきだから、いきなり行いっても警戒心けいかいしんないし、気きが向むいたらピースしてくれて……肩かたの荷にがおりました。
☆撮とりがいがありましたか。
★寺澤てらさわさん みんな個性こせいが強つよくて、面白おもしろかったです。その個性こせいに会あいに行いきたくなる。1週間しゅうかんぐらい会あわないと、寂さびしくなって撮とりに行いきたいなって思おもいました。撮とりたいというより、会あいたくなる。
☆この作品さくひんの、どんなところを見みてほしいですか。
★寺澤てらさわさん どの写真しゃしんも日常にちじょうに転ころがっているシーンで、とっつきやすいです。障害者しょうがいしゃってこういう人ひとがいるんだって知しったら、これから町まちを歩あるけば、障害しょうがいを持もつ人ひとに目めがいくようになると思おもいます。そのきっかけになったらうれしいですね。
★谷口たにぐちさん 彼かれらはあなたたちの身みの回まわりにいて、仲間なかまなんだよと感かんじてほしいですね。健常者けんじょうしゃだって、みんなくせや個性こせいがある。いろんな人ひとたちと出会であってください。人間にんげんって面白おもしろいですよ。
◇プロフィル◇
谷口奈保子たにぐちなほこ
1942年ねん、中国東北部生ちゅうごくとうほくぶうまれ。長女ちょうじょが小児しょうにがんで亡なくなったことをきっかけに、34歳さいで病院びょういんボランティアを始はじめ、37歳さいで大学だいがくの福祉学科ふくしがくかで学まなぶ。83年ねん、「ぱれっとを支ささえる会かい」を設立せつりつ。知的障害者ちてきしょうがいしゃの自立じりつを支ささえてきた。
寺澤太郎てらさわたろう
1967年ねん、長野県生ながのけんうまれ。林雅之氏はやしまさゆきし、山崎邦明氏やまざきくにあきしのアシスタントを経へて独立どくりつ。雑誌ざっしや本ほんなどで、人物じんぶつ、料理りょうり、旅たびの写真しゃしんで活躍かつやくしている。2008年ねんよりプロジェクト「寺澤太郎肖像写真館てらさわたろうしょうぞうしゃしんかん」を始はじめ、肖像写真しょうぞうしゃしんや家族写真かぞくしゃしんの撮影さつえいを行おこなっている。
毎日小学生新聞 2012年04月21日