ゴエモンのつぶやき

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Androidは視覚障害者にどこまで使えるのか?

2012年06月27日 02時16分03秒 | 障害者の自立
先月、NTTドコモから発表された「らくらくスマートフォン」。これまで視覚障害者の間で愛用されてきたらくらくホンも、ついにスマートフォンになりました。今回は、6月22日に行われた「ユニバーサロンスマートフォンセミナー」の中から、興味深いトピックをご紹介します。
おもに視覚障害者へ向けて書いたものですが、スマホアプリを開発されている方をはじめ、多くの方に読んでいただきたいので、こちらへ投稿させていただきました。

Androidの音声読み上げプラグイン「TalkBack」

Androidには、視覚障害者へのアクセシビリティ機能として、「TalkBack」「SoundBack」「KickBack」という無料プラグインが提供されています。この中でTalkBackは音声読み上げ機能を提供するプラグインです。Android端末のホーム画面から「設定」→「ユーザー補助」→「TalkBack」と進んで、プラグインを入手します。しかしデフォルトの設定では、日本語対応のTTSを持っていないため日本語を読むことはできません。そこで、これからご紹介する日本語対応の読み上げソフトをインストールします。

音声合成ソフト「N2TTS」

6月22日に開催された「ユニバーサロンスマートフォンセミナー」。最初のプレゼンは株式会社KDDI研究所が昨年9月にリリースした音声合成ソフト「N2TTS」についてでした。

音声合成技術とは波形から音声を作る技術のことです。よく音声認識技術と音声合成技術が混同されがちですがまったくの別物です。音声認識はいわばインプット(入力)、音声合成はアウトプット(出力)のための技術といってよいでしょう。初音ミクで有名になったVOCALOID(ボーカロイド)はヤマハが開発した音声合成技術です。プレゼンの中で、90年代に最高品質とされた音声合成エンジンのデモを聞かせていただきました。私の感触としては、何を言っているかは注意すれば聞き取れるかな、という感じで、決して聞き取りやすい音声ではありませんでした。そこから20年、現在のN2エンジンの音声はとてもクリアで会場から「おー」と声が上がっていました。

N2TTSは日本語対応の音声合成ソフトです。Google Playから無料でダウンロードして使うことができます。N2TTSの特徴は以下の3つです。
•ファイルサイズが小さい。
•男性音と女性音から好きな音声を選べる。
•Android端末のみで動作する。N2TTSを利用する際、携帯電話回線などを使用しない。

N2TTSをインストールして設定を行うと、先ほどご紹介したTalkBackの日本語音声エンジンとしてN2TTSを使うことができるようになります。また、N2TTSはほかのアプリから呼び出して使うこともできます。 KDDI研究所のウェブサイトではN2TTSを使って、メールの着信やTwitterでのフォロワーのつぶやきなどを読み上げてくれる音声読み上げアプリ「ささやくヤーツ」が紹介されていました。

N2TTS製品概要(KDDI研究所)
http://www.kddilabs.jp/products/audio/n2tts/product.html

N2TTSダウンロード(Google Play)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.kddilabs.n2tts&feature=...

Android端末での読み上げをサポートする「ドキュメントトーカ」

3番目のプレゼンは、クリエートシステム開発株式会社が開発している「ドキュメントトーカ」の紹介でした。

最初に紹介したTalkBackですが、視覚障害者が使うには以下のような問題がありました。
古いバージョンのTalkBackは、視覚障害者がタッチパネルを操作して利用するにはハードルが高く、キーボードがないと実質使えない。
•ホームスクリーンがTalkbackに対応していない端末もある。
「戻る」「ホーム」「最近使用したアプリ」のボタンが「Talkback」に対応していない端末もある。
リストの件数読み上げに誤りがある。
1/5, 2/5, 3/5 など分数の読み上げが日付になってしまう。

ドキュメントトーカは、これらのようなTalkBackの使いにくい部分を改良することをコンセプトにした音声読み上げアプリです。Google Playからお試し版を無料でダウンロードでき、製品版も990円で購入できます。

プレゼン中のデモでは、Galaxy NEXUSとHTC Jの2台の端末を使って、ドキュメントトーカでブラウザを起動してYahoo!を読み上げていました。ドキュメントトーカでは、音量調整ボタンを上下の矢印キーのように操作していきます。たとえば音量下げボタンを3回押すと、読み上げ範囲が狭くなっていくので、これを使って自分が読みたい範囲を決めて読み上げます。ウェブサイトの見出しは「ヘディング1~」のように読み上げるので、大見出しなのか中見出しなのか判断できます。リンクも操作できます。

また、ドキュメントトーカを用いたソフトキーボード「ドキュメントトーカIME」も無料で利用できます。これを使うと文字入力が可能になります。ユーザー補助機能の「Talkback」を使用してキーボードのキーを読み上げます。また、漢字変換の候補文字列は詳細読みされますので、正しい漢字仮名混じり文を書くことができます。デモでは、「か」と入力すると「彼、彼女、必ず」などの変換候補が表示され、それぞれの漢字を詳細読みしていました。

ドキュメントトーカ お試し版
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.createsystem.DTalker...

ドキュメントトーカ 製品版(990円)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.createsystem&feature....

ドキュメントトーカ ボイスナビ
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.createsystem.dtalker.....

ドキュメントトーカ製品概要(クリエートシステム開発株式会社)
http://www.createsystem.co.jp/dtalkerAndroidSDK.html

らくらくスマートフォン

最後は、NTTドコモさんの「らくらくスマートフォン」について。これまで10年以上にわたって人気を博してきたらくらくホン。昨年7月には累計販売台数が2000万台を突破しています。そのらくらくホンのコンセプトを受け継いだらくらくスマートフォン、どんなものなのか興味深いところです。

プレゼンでは音声読み上げのデモと「しゃべってコンシェル」の概要説明などがありました。

らくらくスマートフォンでは、これまでのらくらくホンのコンセプトである「親切、簡単、見やすい、安心」を受け継いで、簡単に安心して誰でも使えるスマートフォンを目指して開発されました。たとえば、「スマートフォンってなんかちょっとコワイ」「Google Playの設定が大変」という声を反映して、らくらくスマートフォンではGoogle Playからアプリをダウンロードして使うことはできません。また、GmailやGoogle Mapsなども利用できません。スマートフォンの最大の利点ともいえる「拡張性」と「自由度の高さ」を犠牲にして、それでもサービス全体の管理やサポートを自社で徹底しようというNTTドコモの戦略がうかがえます。このあたりは一長一短あると思います。弱視の私としてはGoogle Mapsが使えないのはかなりイタイです。

セミナー終了後に実機を触らせていただきました。ホーム画面からメールを起動して本文の入力をしてみました。画面を触っていくと「あ、か、さ、た、な」のように読み上げられるので、入力したい行の文字をタップすると、「あ、い、う、え、お」のように順番に文字が変化していきます。入力したい文字が選択されたら画面を強めに押し込みます。すると文字が入力され、ぶるっと端末が振動して、文字を入力できたことを知らせてくれます。どのくらいの力で押し込めば入力できるのか、操作に慣れるまでは少し時間が必要ですが、十分使えると感じました。「やまぐちさん」と入力して「変換」ボタンを押すと、漢字変換の候補が表示され、指でたどっていくと、それぞれの候補文字列が詳細に読まれます。こちらもなれれば正しい漢字で文章を書けると思いました。

弱視の私としては、iPhoneやiPadにある「黒地に白」のように色反転する機能がなかったのはとても残念。あれさえあれば買うのにな。
•らくらくスマートフォン(NTTドコモ)

iPhoneやiPadを便利にする名刺サイズのBluetoothキーボード「RIVO(リボ)」

セミナーでは、Androidに関する話題だけではなく、iPhoneやiPadで便利に使えるものも紹介されていました。株式会社日本テレソフトが、今年5月に販売開始した名刺サイズのキーボード「RIVO(リボ)」です。プレゼンでは実演付きで紹介されていました。このキーボード、かなりのスグレモノです。

電話のキー配列(左上が1)の数字キーとその他のキーからなるこのキーボード、大きさは名刺サイズで、片手で簡単に操作できます。

iPhoneやiPadをVoiceOverで使っているとき、平らなスクリーンを触って読みたい場所を探すのは、僕たち視覚障害者にはかなり大変ですよね。そこでこのキーボードを使うと通話、メールやカレンダーの読み上げなどをキー操作で行うことができます。実際に触って試してみましたが、これはかなり便利に使えました。例えばiPhoneのホーム画面では、数字キーの2,4,6,8のキーがそれぞれ左、右、上、下への移動キーになっていて、これらのキーで起動したいアプリを選び、5のキーを押すと使いたいアプリが起動します。

文字入力はローマ字入力ができるので、メールを書いたり、Teitterへのつぶやきも可能です(ただし、VoiceOverの機能を拡張するものではないので、漢字の変換候補を読み上げてはくれません)。現状ではローマ字入力のみの対応ですが、従来の携帯電話のように「3を3回押したら「す」、7を1回押したら「ま」、6を5回押したら「ほ」」のような入力方法にも対応できれば、使い慣れた入力方法をそのまま使えてよいのではないかと思います。さらにiTunesの再生や早送り・巻き戻し、音量調節などもできるので満員電車の中でリモコンとしても使えそうです。

このキーボードは片手で操作できるので手が不自由な方も使えるのではないかと感じて質問してみたところ、すでにそのような利用を想定しており、実際に手が不自由な方に試してもらっているとのことでした。

現在はiPhoneやiPadなどのiOSデバイスのみの対応ですが、今後はAndroidにも対応したいとのことでした。これからがとっても楽しみです。
•RIVO(リボ)(株式会社日本テレソフト)

自分たちの道具は自分たちで創る

ここまでご紹介してきたように、Androidでの音声読み上げ環境が少しずつ整備されてきています。ここからは僕たちユーザーの出番です。今回ご紹介した製品をどんどん使って、たくさんのフィードバックをしましょう。そのフィードバックこそが端末やアプリの性能向上、使い勝手の向上につながります。スマートフォンやタブレットはこれからも増えていきます。新しい可能性を秘めた道具を自分たちで使いやすくしていき、視覚障害者の生活そのものが、より楽しくなることを期待しています。

Web担当者Forum - 2012/6/26(火) 11:06

障害者移住の手助けを、相模原の後藤さんが学生に協力呼び掛け/神奈川

2012年06月27日 02時11分12秒 | 障害者の自立
 東京電力福島第1原発事故の影響に不安を抱く、福島県内の障害者の移住を手助けしようと活動している相模原市中央区の後藤弘樹さん(30)は26日、桜美林大学町田キャンパスで開かれたボランティア・フェスタに参加し、学生たちに協力を呼び掛けた。

 後藤さんは福島県内の障害者団体でつくる「JDF被災地障がい者支援センターふくしま」のメンバー。自身も脳性まひによる重度の障害がある。

 放射能の影響への不安があっても、障害者にとって福島を離れることは容易ではない。住まいや介助者を確保するだけでなく、新しい環境に慣れるのに時間がかかるからだ。後藤さんは、県外移住支援の活動拠点をつくろうと5月に相模原に移住してきた。

 この日、講演に立った後藤さんは学生にボランティア参加を呼び掛けた。支援センターふくしまでは夏休みに障害児を対象にした保養キャンプを企画。「放射能は抵抗力の弱い障害者の体にも影響を与える」と協力を訴えた。

 キャンプは東京・日野市の宿泊施設に4泊5日する。日程は7月23~27日、同30日~8月3日、同6~10日、同20~24日の4回。車いすを押したり、付き添ったりする人手を必要としている。

 このほかにも短期間の移住体験も計画しており、「ボランティアは多ければ多いほどいい」と後藤さん。「食べたいものを食べ、好きな洋服を着て、住みたい町に住む、という当たり前の生活のために活動している。少しでも関心があったら、協力してほしい」と話していた。

 問い合わせは支援センターふくしま電話024(983)8138かメールアドレスeeenote@waltz.ocn.ne.jp

カナロコ(神奈川新聞) - 2012年6月27日




障害者自立へ共同出店 直方市

2012年06月27日 02時04分25秒 | 障害者の自立
 筑豊地区の障害者たちが手作りした商品や食品を集めて販売するアンテナショップが26日、直方市湯野原のイオンモール直方で開かれる。九つの障害者施設が参加。障害者自身も店に立って対面販売し、購入者たちと交流を深める。


 県が障害者の自立を支援するため企画した巡回型アンテナショップ事業。県内各地の大型商業店と連携し、地域の障害者施設に出店を呼びかける。5月8日に筑紫野市で開かれ、北九州市(6月29日)、福津市(7月20日)、大牟田市(7月下旬)でも予定されている。来年3月までに計20カ所で開催する計画だ。


 県障害者福祉課が県内に約300ある障害者施設の利用者の工賃を調べたところ、統計を取り始めた2007年度以降、平均月収が全国平均から500~1300円ほど下回る水準が続いているという。県は11年度に策定した県総合計画で、16年度に全国平均を上回る目標を掲げた。


 県は障害者が手作りした商品を温かみのある「まごころ製品」と名付け、広くPRしてきた。さらなる認知度の向上や販路の拡大を図るため、今年度初めて巡回型アンテナショップ事業を企画した。


 2回目となる直方市の開催では、田川市や飯塚市など5市2町の施設が、焼き菓子やそば粉、廃油せっけんなどを持ち寄って販売する。約75人が利用する宮若市の若宮園は、利用者らが施設近くで栽培したサツマイモ5トンが原料の一部となった芋焼酎「自立」を販売する。担当者は「焼酎は利用者の汗水の結晶。販売にまで携われることで利用者の日頃の励みになる」。


 アンテナショップは午前10時~午後4時。県障害者福祉課は「これだけの施設が集まって出店できる機会は少なく施設同士の刺激ともなる。今後の情報交換や連携のきっかけにしてほしい」と期待している。


飯塚市の施設「セルプちくほ」で作った手提げバッグやかりんとう、ピクルスを持つ利用者たち。ショップでは約10種類を100~2千円で販売する=同市長尾

朝日新聞 -2012年06月26日


障害者がシェフ、接待係 仏料理店 社会参加後押し

2012年06月27日 01時59分36秒 | 障害者の自立
 精神・知的障害者が働く本格的な仏レストラン「レストラン アンシェーヌ藍」(東京・世田谷区三軒茶屋)が人気を集めている。開店して三年二カ月。関係者は「障害者雇用の場が増える好例になれば」と意欲を見せている。(山内悠記子)

 ハープが演奏される店内は落ち着いた雰囲気。壁には、藍染めや水彩画など障害者の作品が並ぶ。客は、制服に身を包んだ障害者らから丁寧な接客を受けながら、本格的な仏料理を堪能している。

 経営するのは、世田谷区若林で障害者の藍染め工房を運営する社会福祉法人「藍」。障害者の自立支援を目指す国の「就労継続支援事業B型」施設で、精神・知的障害者十八人がシェフや接客係として働く。

 B型施設の仏料理店は全国二番目といい、一日平均約十五人の客が訪れるという。宴会場「東京会館」に勤めていた健常者のシェフ一人や、スタッフ四人も常駐する。

 大野圭介施設長は「精神障害者は服薬の影響で俊敏には動けないことがあり、フレンチレストランで接客する時の優雅なペースが向いている」と話す。

 精神障害があるシェフの岩谷啓史さん(34)は「将来は高齢者施設のキッチンスタッフとして働きたいので、プロと一緒に働く経験は貴重」と夢を語る。

 レストランの収益は障害者への賃金に充てられており、大野施設長は「少しでも高い賃金が支払えるよう頑張りたい」と話している。


ハープ演奏を楽しみながら仏料理を楽しむ人たち=東京都世田谷区三軒茶屋で

(東京新聞)2012年6月26日 12時03分

障害者が接客、軽食を販売 小樽

2012年06月27日 01時54分17秒 | 障害者の自立
 【小樽】小樽市朝里の障害福祉サービス事業所「塩梅屋(あんばいや)」は25日、朝里市場(新光2)内の空き店舗に、ジュースや軽食などを販売する「まるしぇ塩梅屋」をオープンした。同事業所を利用する障害者が接客し、地域住民とのふれあいの場となることを目指す。

 「まるしぇ塩梅屋」は以前、鮮魚店だったスペース約20平方メートルを改装し開業。店内はカウンターと4人掛けテーブル席のみで、同事業所の職員と施設利用者2~3人が交代で接客に当たる。

 販売するのは、仁木町の農家で取れたブルーベリーで作るジュースのほか、コーヒー、たい焼き、タコ焼きなど。ブルーベリーは就労支援の一環で昨年、障害者らが農家を手伝った際に収穫したもので、いわば「自家製ジュース」だ。飲み物はどれも200円、たい焼き、タコ焼きは100円で提供する。

 店内では他に利用者が手作りのコサージュ(100円)やポストカード(3枚100円)も販売。少しずつ商品を増やす計画だ。

 この日は関係者が集まり、くす玉を割って開業を祝うと、さっそくジュースを飲みに訪れる住民も。店長の尾崎雅伸さん(52)は「地域に親しんでもらえる店にしたい」と話している。営業は午前10時半~午後3時半。土日祝休み。問い合わせは同事業所(電)0134・51・2311へ。

北海道新聞 - (06/26 16:00)