都議会は十三日も予算特別委員会を開き、主要会派の十一議員が、福祉政策や公園整備などをただした。都側は、精神障害者や発達障害者を対象とする職業訓練コースを都内で初めて新設すると明らかにした。東京障害者職業能力開発校(小平市)に四月から設ける。
産業労働局によると、これまで身体障害者と知的障害者の職業訓練コースはあったが、精神障害者と発達障害者の求職数が増えており、新設することにした。訓練期間は半年。個々の障害の程度や希望に対応するため、「事務」「物流・サービス」の二コースから選択できる。
中西充局長は「訓練から就職、職場定着まで一貫した支援を展開する」と答弁した。
■「海の森」開園
東京湾の中央防波堤内側に誕生する海上公園「海の森」の開園時期について、多羅尾光睦港湾局長は「二〇一六年度中に一部開園を目指す」と明らかにした。
海の森は、ごみ埋め立て地に五十万本の苗木を植樹するプロジェクト。〇七年度から始まり、九十ヘクタールのうち二十ヘクタールの造成や植樹を終えている。一六年度中に開園するのは四十七ヘクタール分。緑に関する展示施設もつくり、環境を学べるようにする。全面開園は三六年度。
■五輪協賛宝くじ
都は二〇二〇年五輪の招致に成功した場合、五輪協賛の宝くじを全国で発売する。収益で必要な競技施設を整備する。猪瀬直樹知事は「(発行は)一七~二〇年の四年間にわたり、収益金百億円を大会競技施設の整備に充てる」と述べた。
財務局によると、全国自治宝くじ事務協議会が毎年二、三月に販売する。五輪の競技会場となる都立スポーツ施設の新築、改修費に収益金を充てる。東日本大震災の被災地にあるサッカー会場、宮城スタジアムや練習会場の整備費にも使う。都は協議会の事務局を務めている。
質問した議員は次の通り。 (敬称略)
▽民主 中村洋、島田幸成、佐藤由美、神野吉弘▽自民 中屋文孝、小宮安里、鈴木章浩、早坂義弘▽公明 中山信行、松葉多美子▽共産 大山とも子
東京新聞-2013年3月14日