障害者の就労を支援する、兵庫県西宮市山口町の作業所「ひだまりサロン」が7日、空手サロンをオープンする。障害のある人に、自分のペースで武道を楽しんでもらおうと企画した。指示を視覚的に分かりやすくするため、技を示した独自の絵カードを用意するなど、工夫を重ねる。
同サロンは、音楽や芸術に特化した作業所として、昨年9月に開所。現在は利用者約10人が、ピアノ演奏や絵画制作などの活動を続けている。
障害者が習い事をすることは、受け入れ体制や理解が進まず、断られることが多いという。同サロン管理者の藤原愛さん(37)が、心臓に持病がある利用者から「生きていてつらいのは、スポーツができないこと」という声を聞き、開所を決めた。
空手経験者で初段の藤原さんが指導役を務め、支援スタッフが補助する。藤原さんは「障害のある人にとって、道場は厳しく通いづらいイメージがある。大きな声が出せなくても、体が柔軟に動けなくても安心して通って」と話す。将来的には発表会も予定している。
レッスンはチケット制で1回千円。知的・発達クラスは月曜、金曜の午後6時半~7時半(12歳以下)▽午後7時45分~9時(13歳以上)。身体クラスは金曜の午後5時半~6時半。女性クラスもある。ひだまりサロンTEL078・201・3728
絵カードや看板の準備を進める、スタッフと利用者
2016/7/5 神戸新聞NEXT